全てを出し切った者たちの戦い―――四大陸選手権FS感想
女子は見事三原の逆転優勝!オズモントとデールマンがなかなかノーミス出来ないことは想像できましたが三原があそこまで纏められるとも予想していなかった。直前のナガスノーミスが生み出した良い演技が見られるぞ的な流れに上手く乗れた感じだ。初優勝&初200点超えおめでとう!
残念ながら四大陸の優勝ポイントを入れてもワールド後半グループに入れないのですが、評価は上がっていますので再び同じようなSPが出来れば十分入賞圏内に残れるはず。宮原と二人200点超えれば来季3枠の可能性が生まれます。是非頑張って欲しいです。
樋口についてはFSはだいぶジャンプを戻してきたが同じ場所でジャンプが抜けまくった。心理的なものかあるいは怪我のためか両方かよくわからないがワールドまでまだ1月有るのですっきりと気分を切り替える必要がある。魅力のスピード感が感じられなくなっているのでジャンプにミスが出るとPCS評価が厳しくなってしまうのは仕方ない。何かトラブルがあっても転倒や抜けがあってもプログラムにあった表情で最後まで滑りきる強さを学んで欲しい。転倒して腹を打っても笑顔で立ち上がるオズモンド、この強さもいろいろな敗北や挫折から身につけたものだ。是非乗り越えて欲しい。
本郷は急遽の代役で大変だった。本命はアジア大会だったはずだが前倒しで体調を整えたのだろう。体を急に絞ったためか動きが逆に重くなってしまったように見えた。本来なら徐々に体重を落としながら体力を落とさないよう滑り込む頃だったのだろう。本番使用の経験と切り替えてアジア大会に良い演技が出来るよう頑張って欲しい。
四大陸女子はころころ転倒が多い結果となった。氷に合う合わないと言うのがはっきり出るのかもしれない。会場にいる方からは水たまりが見えるというツイも有ったので観客が多いと溶けやすいのかもしれない。その辺りも出場選手は体験できて良かったのでは?今後に生かして欲しい。
レスリー・イブ 146.74 FS93.88 TES52.32 PCS45.56 -4
冒頭3Lz後の腕上げアピールが良い。2転倒で厳しいが丁寧に滑っている。ジャンプが上がったときに軸がゆがむことが転倒の多い原因。空中の姿勢を維持するには身長の割に筋力が足りない感じ。
スピンのスピードはないが滑りは悪くない。首から背中への姿勢が良くないので改善出来ればもっと良くなりそう。
アンドリュー・ドッズ 162.05 FS101.88 TES48.04 PCS54.84 -1
二人続けてピアノ曲。大きな3Lzは軸が曲がり転倒、空中で飛形がズレていく様は怖い。ジャンプは全て軸がゆがむのでおっかない。
後半スピードが落ちたせいかジャンプがまずまずに落ち着く。スピードがあるときにコントロールできないのかも。疲れてくるとスピンのスピードが格段に落ちてしまうのが残念。
マイカー・テン 135.79 FS89.38 TES46.24 PCS44.14 -1
体型と横顔的に本田を思い出す選手。大きな2Aでスタート。この辺りの選手はジャンプの前に飛ぶ方向を凝視する傾向が見られる。その域を超えられるかが上位選手との境なのかも。
ステップはかなり緩やかでエッジが浅そう。ジャンプ高さはあるけど締めが足りないのか回転が緩いのがもったいない。中盤のイーグル連続は印象的で良いかも。スピンはまずまず良い。
カイシャ・チョウ 138.46 FS91.08 TES46.88 PCS45.20 -1
2Aでスタート。全体的にジャンプが低いがなんとか着氷は出来ている。振付は右腕だけが動く感じ。ジャンプはもう少し高さを出すか締める力を付けないとなかなか綺麗に着氷は出来なそう。
チー・イー・ツァオ 169.63 FS118.61 TES64.25 PCS56.36 -2
3A転倒。、コンボOK、これまでの選手の中では高さと幅のあるジャンプ。構える時間をもう少し縮められれば評価が上がりそう。中盤の反転して頭打ちそうな転倒が怖い。ステップはタンゴなのでもう少しメリハリが欲しい、腕だけでの表現はいまいち。ラストのシットスピンはポジションも回転も良かった。
ナム・ニューエン 237.08 FS164.09 TES92.57 PCS72.52 -1
4TOK4S転倒でスタート。回転は大丈夫かSPの採点を見ると気になってしまう。ニューエンも腕は良いがそれ以外の上体が動かない印象がある。ジャンプの前以外は以前よりは滑って見える。スピンも上手くはないが頑張っている。ラスト反対?
PCSが低い・・・
イ・シヒョン 195.72 FS130.32 TES64.04 PCS66.28
韓国人1人目、第2グループに集結している。一瞬田中に見えた、体型似てる。上背があるのでジャンプが決まると映える。観客大喜び。しかしスピンは要練習。セカンドループ惜しい。3連がテンポ良い。もう少し長身を生かした振付にしたら良いのに。
マイケル・C・マルティネス 214.15 FS141.68 TES71.56 PCS71.12 -1
くるくる3Loでスタート、コフトゥンみたいな飛び方。3A軸曲がるがなんとか、飛び方がアメリカン。心地よい音楽がBGM化しているのが惜しい。ジャンプ何とか降りているが3Lzでついにコケ。ジャンプ中は非常に単調だがステップが情熱的なのはモロプロらしい。最後まで良く滑った。
ジュリアン・イー・ジージェイ 202.67 FS130.46 TES63.96 PCS67.50 -1
声と共に飛ぶジャンプ、ちょっと格好良い。でも軸が怖い。ジャンプの質的にはロシアン系か、パワフルで重量感がある。黒一色の衣装は面白くないのでもう少し何とかしよう。それから止まって踊るのはいまいち、腕は動くが足が動いていない感じ。ジャンプは悪くないので滑りを鍛えよう。
キム・ジンソ 195.05 FS130.79 TES63.95 PCS67.84 -1
4T転倒3A抜けと悪いスタート。動きは洗練されているし滑りもスピンも悪くない。楽しそうに滑るのも良いがなかなかその上に上がれないのはジャンプかな。どうしても離氷時も着氷も沈んでしまう。回転中も軸が微妙に揺れている。膝が柔らかいのも考え物かも。腰回りが太く見えるので衣装をもう少し改良したい。
イ・ジュンヒョン 187.58 FS120.03 TES56.11 PCS64.92 -1
3Aバッタン転倒痛そう。スタイルは良いけどジャンプはあまり高くない。ただフリーレッグはここまでの選手の中では綺麗な方。ジャンプ中左肩が下がりがちなので軸が曲がる原因かと。後半の曲の盛り上がりに滑りが負けているのでもう少し空間を上手く使えるようになりたい。
第3グループの前にネイサンの構成変更情報キャッチ。
4Lz+3T 4F 4T+2T 4T //3A+Lo+3F 4Sまたは3Lo 3Lz 3A=95.33(または89.39)恐ろしい。でも出来なくも無い構成。やはり3Aの係数は大事と言うことか。わくわくよりどきどきが上回る新情報だ。
田中刑事 220.18 FS142.63 TES68.71 PCS73.92
4S抜け×2でスタート。体を大きく使っての滑りはいいが高難度とセカンド3Tが無いため点数は伸びない。
ケヴィン・レイノルズ 222.31 FS145.95 TES72.31 PCS74.64 -1
4S抜け4T転倒。今日はSでミスる選手が多い、飛びにくい氷なのか。4T2本目は頑張ったが単独なのでREPもったいない。後半に行くほど滑りが伸びていく感じ。冒頭のミスは大きかったが最後まで頑張った。
ブレンダン・ケリー 227.39 FS149.28 TES76.70 PCS72.58
おっさん度が高くなったケリー君。髪が盛りすぎ?4Sようやく成功が見れた。非常に高さがあって良い。4TはほどけてSO。3Aコンボはタノ。全体的に昨季よりジャンプに高さがある。しかし後半になると軸ぶれが出てジャンプの質が落ちてくる。飛ぶことに集中しているの音楽がステップ以外BGM化している。スピードもがくっと落ちるので体力面が要課題。
ジェイソン・ブラウン 245.85 FS165.08 TES79.36 PCS85.72
3Aコンボでスタート。2本目はクリーン。キャメルはスピードがあって非常に良い。滑りも全米の頃よりだいぶ戻している。音に合わせてポーズするステップ良し。清涼感に満ちた演技。後半のコンボをもう少し早く消化した方が良い。ジャンプの質がどんどん落ちてゆくので非常に危険。音楽に遅れディダクションとられるか?
ミーシャ・ジー 239.41 FS157.56 TES80.64 PCS76.92
正直に言うとミーシャのジャンプ前の腕が好きじゃ無い。日本の女子選手にもこういう感じ多いんだけど・・・ジャンプの時は演技じゃ無い感じがするんだ。ただ滑るときは非常に曲を意識している。止まるときでは無く滑るときにもう少し膝下が綺麗に伸びると動きが映えると思う。ジャンプが安定したので途切れない一つの演技としてみせられるようになっている。4回転が無いから点数的には伸びないがこれはこれで正解だと思う演技だ。
グラント・ホクスタイン 235.72 FS153.78 TES77.00 PCS77.78 -1
4T何とか3Aコケ、昨年によく見た光景。2本目4Tは何とか。ミーシャの後だと滑りが軽やかに見える。後半になった方がジャンプの質が良くなってくる。ロングイーグルが曲の盛り上がりにきちんと合って気持ちいい。転倒はあったが演技は纏めた。笑顔がかわいい。
ボーヤン・ジン 267.51 FS176.18 TES100.74 PCS77.44 -2
ベストが戻ったボーヤン壁が近すぎたが4Lzコンボ決める。4SSO、4Lo転倒。小芝居がいまいちぎこちないが滑りはだいぶ良い。4Tfall2本目お手つき+2Tで何とかREPクリア。3連もなんとかOKで基礎点の確保はまずまず出来ている模様。かなり体力的に苦しそうだが何とか頑張った。
パトリック・チャン 267.98 FS179.52 TES89.94 PCS92.58 -2
4T+3T素晴らしい!3Aも流れる。4Sfall。ライスト止まるな、頑張れ!3AREPが痛い。後半も滑るがジャンプが飛びにくいのか着氷がいまいち。点数的にまたボーヤンと近そう。
ハン・ヤン 235.45 FS151.37 TES73.09 PCS78.28
3Aお手つきというか上から落ちたみたいな怖い着氷。4TSO、2本目はコンボOK。ハンヤン凄く太ももの形が変わっている。3A2本目抜け。3LoSO、3Lzコンボは良し。音楽が相変わらず意味わからないがミスが多い割に最後まで集中して滑っている。
宇野昌磨 288.05 FS187.77 TES98.69 PCS91.08 -2
4Lo4FOKの良いスタート。イーグル3Afall。4T何とか、2本目コンボ成功。3AfallREPで3連無し。ラストスピンがよれる。冒頭の良い流れが後半に生かせなかった。
羽生結弦 303.71 FS206.67 TES112.33 PCS94.34
4Lo4Sまずまずのスタート。後半4Sが抜けるが3A+3Tのあと4T+2Tに変更。ラストは3Aでリカバリ。コンボは3連なしがもったいないができる限りのことはした。
ネイサン・チェン 307.46 FS204.34 TES115.48 PCS88.86
4Lzコンボクリーン、4FもOK、4TSO、2本目何とかコンボ。3A3連何とか4Sも決める。ラスト3ASOでジャンプを纏める。後はしっかりエレメンツをこなす感じ。スピンも回転を数えて回っている様子。
<総合順位>
1位 ネイサン・チェン 307.46
2位 羽生結弦 303.71
3位 宇野昌磨 288.05
4位 パトリック・チャン 267.98
5位 ボーヤン・ジン 267.51
SPの点差が結果的大きかった。ただ2Sに抜けたときに3連を飛んでいたら面白かったかもしれないと言う結果に。やはり規定数のジャンプを飛び基礎点を稼ぐことが大事ということ。それにしても羽生は四大陸にはついてないらしい。
ネイサンも結果的に構成を上げて成功だったのかどうかは微妙だ。全米の構成のままの方がクリアに飛べたかもしれないのに。でも3Aは大事なんだよな。
チャンとボーヤンは今回もきわどい争いでチャンが勝ち。この二人いつもこんな感じだ。
予想から考えると羽生はSPで抜けた分マイナス、ネイサンは構成が上がったためちょっとオーバー、宇野は290超えないところが当たり。チャンとボーヤンは転倒2回で思ったほど伸びなかったと言う結果になった。
女子がころころ転んだが男子も今日は転倒が多かった。ただ女子も男子も結果的には転倒しない構成を完遂する選手が上位に来た。
ここから読み取れることは予定基礎点を確実に得る。コンボは使い切る。転倒はなるべく少なくということがこの会場で勝つのに必須なのかもしれない。
日本人的には残念な結果だが羽生もSPの抜けが致命傷だっただけでFSではネイサンに勝っている。そこまで悲観的になる負け方では無かった。
またここ数年羽生とフェルナンデスで争ってきたがそこにネイサンや宇野のような新勢力が割り込んできたことを実感させる戦いになったことが明らかになったという意味で面白くなったと思う。
来月のワールドそして来年の五輪がますます楽しみになってきた。
羽生も宇野もネイサンに負けたのはコンボを無駄にしたと言うことがGPFの反省を生かせなかった。ただできる限りのリカバリを羽生はし(3連を諦めたのはもったいないが)て結果的にFS4クワド降りたのでまずまずの成果はあったのでは。ついでに私的にラスト3Aが見れたことはラッキーだった。
宇野も4Loが綺麗に着氷できたことは成果だったでしょう。とりあえずテレビ報道的な嘘は解消されたし。
面白い戦いが見れたので地上波大画面を録画で見ることを楽しみにしています。
それにしても宇野とネイサンのPCSが伸びたなぁ。構成が劣るチャンとフェルナンデスはかなり厳しくなったなぁと感じます。
1年先を見据えて―――四大陸選手権SP感想
仕事のため第3グループから。地上波でなくyoutubeのライスト。フジ演出は好みでないので録画して演技のみ後で見るつもり。女子は転倒だらけで点数的には伸びなかったが男子はどうなのだろう。
6分間練習でハン・ヤンが転倒してにこにこしている。なんか新鮮。
ところがさぁ始まるぞ、と思ったところで家族に呼ばれ中座。結局ドッズの途中からしか見れなかった・・・
アンドリュー・ドッズ 60.17 TES28.02 PCS32.15
スピンのポジションは面白いがスピードがないのが惜しい。途中からしか見てないが点数が伸びないのでジャンプはいまいちだったのか?
ただステップは丁寧に滑っている。カンガルーがかわいい。
ケヴィン・レイノルズ 76.36 TES39.57 PCS37.79 -1
鮮やかな衣装のかわいいレイノルズ。4S-3Tコンボがクリーン、4Tもステップは怪しいがOK。しかしアクセルはカナディアン、回転も足りない。
緩やかな曲調からテンポが上がってステップになるところが見ていて楽しい。もう少しスピードが欲しいが滑りはまずまず。
ハン・ヤン 84.08 TES44.61 PCS39.47
ステップ無し4Tこらえ、3Aもこらえ3Lzコンボはまずまず。SPでジャンプをそろえた。やはり四大陸は相性がいいらしい。ただどのジャンプも加点はあまりつきそうでないので点数が伸びない。
あとはスピン、レベルが取れていないものが多いと思う。特にキャメル重点的に練習を。
ここでようやくケリー君を超えた。ケリー君すごいな、後で動画探さないと。
田中刑事 77.55 TES38.90 PCS38.65
3S抜け、3AはふわっとOK。若干冒頭から音楽と振りがずれているのが気になる。キャメル回転はいいけどスピードがいまいち。コンボ詰まったがセカンドのフリーレッグをきちんとしたのは好印象。
全体的に重そうな感じだったのが残念だった。
ナム・ニューエン 72.99 TES35.38 PCS37.61
4T-3T何とか、4SOK、2クワド構成できた! 3A軸ゆがみ幅はないが何とか降りた。
スピードはないがステップは非常に丁寧に滑っている。スピンも上手くはないが綺麗にまとめた。
マイケル・C・マルティネス 72.47 TES37.23 PCS35.24
見違えるほどたくましく成長したマルティネス、別人みたい。髪型は北米系になってしまって悲しい。スパイラルからの3Aなんとか、コンボもまずまず。ただ大きくなってジャンプが怖い。くるくる3Loも何とか。すべてくるっと回る着氷なのでGOEは付きそうにない。
長い腕を大きく使うステップ良し。シットスピンはいまいち。ビールマンまだできるんだ、と思ったけど以前ほど軸が細くないのでスピードがなくなったのが残念。
ネイサン・チェン 103.12 TES59.58 PCS43.54
アメリカン3連発第1弾。今回の目玉の一人登場。4Lzコンボ見事、4Fもステップ無いけどOK。3Aは何とか。
ネイサンはジャンプが終わると滑りだすところがボーヤンよりいいところ。スピンも加点が取れるタイプなので安心してみていられる。大歓声で100点超えそう。
グラント・ホクスタイン 81.94 TES42.34 PCS39.60
4T何とか2T、3AはOK。ネイサンの歓声の後しっとりした空気に変えた。吸い付くような滑りが気持ちがいい、軽やかで優しい。スピンも丁寧に回転していた。
見ている人に優しい滑走順だった。
・・・この後も書いていたものの保存忘れてデータが飛びました。メモ帳って一定量以上書き込むと固まってしまうのか?もう少しまめに保存しないといかん。
ネイサンは事前の予想通り台風の目となりました。ジャンプも安定しているのでFSも全米並みの演技ができる期待があります。
宇野についてはちょっと微妙。何しろ過去2年SP2位スタートじゃなかったっけ?4位以下とはそこそこ点差があるので大丈夫だと思いたいがこの位置にはかなり不安を感じます。
羽生は4Loイーグルサンドを美しく決めたことが収穫でしょう。4Sは6分間の時から軸が外れていたのでそれを気にしすぎたかなという印象。これを失敗するとキャメルのレベルを落としてしまうことがもっと問題。頭バン抜いたほうがいいんじゃないかな?ステップも途中躊躇したような振りが見え?と思ったらレベルを落としていました。何か抜けたか抜いたかしたのでしょう。ズサーがそり切っていなかったので腰が悪いのかも。ジャンプそのものは綺麗に飛べていますしGOEも一人10点以上稼いでいますので集中できれば問題ないかなとは思っています。
ボーヤンは最初の4Lzコンボはほぼ転倒並みの減点になったことが痛かった。スピンとステップもレベルが揃わなかったしGOEもネイサン・宇野に比べて付かないのでなかなか厳しいかなといった感じ。滑りそのものは昨季に比べ格段に良くなっています。ただボーヤンにも曲にもあっているのですが振付にランが多いのは単調に感じます。もう少し変化をつけないと・・・その辺りがTRが非常に低い原因のような気がします。
チャンは冒頭の4Tを豪快に転倒し、コンボリカバリも上手くいかなかったところが伸びなかった。3Aは良かったからもったいない。レベルは確保したが丁寧に滑っているといった印象でいつもの迫力あるスケーティングには物足りなかった。その辺りがPCSで1点以上羽生と差がついた原因かと。
四大陸は毎年好調のハンヤンは今年もいい出だし。ただしスピンは要改善。キャメルはレベルを落としたどころでなくノーカン、シットも2という結果に。これをきちんと押さえればもう1個順位上がったかもしれないのに・・・ただ復活の兆しが見えたことは良かった。
個人的にはホクスタインと減点されまくったがニューエンの演技が良かった。点数的には二人ともそう出るタイプではないので順位は仕方ないが心情的には見ていて楽しかったです。特にホクスタインの癒し感は凄い。ネイサンの生み出した高揚感をすーっと自然に消し去った。一家に一台欲しい空気清浄機的存在かもしれない。
さて羽生3位というちょっと予想外の展開です。しかしネイサンと6点、宇野と3点ですのでFSの予定構成基礎点(ネイサンは5クワドで計算)差とPCS差を加味するとネイサンとほぼ同じ、宇野がちょっと下という感じの気がします。ですから基礎点を確実に確保する&GOEをより多く獲得するそれができた選手が勝つというわかりやすい試合展開になりそう。勝負強さでいえば羽生は折り紙付きですしネイサンはその片鱗を見せているので宇野は昨年までの嫌な展開を払しょくできるかが問われそう。
滑走順はボーヤン→チャン→ハン・ヤン→宇野→羽生→ネイサンというなかなか燃える並びになっています。羽生は得意な滑走順になりますので慣れたルーティンでFSに向かえそう。宇野はプレッシャーを感じることなく集中できるかが演技の出来を左右しそう。ボーヤンは思いきり暴れて欲しいし、ネイサンはラスボスでどっしりとした演技を見せて欲しい。チャンとハン・ヤンには四大陸に強い経験と底力を発揮して欲しい。
セカンドサード4回転が生まれる未来
ボーヤンの5クワドFSがネットに上がっていた。それを見ると4LzコンボはGOE+1の加点、4Sはちょいプラス位、4Loは-1、4Tは-2、4Tコンボは+1、3A3連は-2といった感じ。抜け以外はジャンプはまずまずでした。そう思うと基礎点程度は確保できそう。ジャンプのタイミングは昨季並みに取り戻している感じ。ただしジャンプは3Lz以外はほぼ同じ場所で飛んでいる。
スケーティングの伸びは昨季よりは上がっているがジャンプ前は非常に単調、スピン・ステップは昨季並み。そう思うとやはりネイサンよりはPCSが出ないかなという印象です。
しかし8つのジャンプの内、4回転が5つ3Aが2つということでGOE係数0.7ジャンプは3Lz1つだけという事態に。来季1つジャンプが減るのでもう0.7係数ジャンプはなくなることが確定している状態になっています。本当に恐ろしい。
ネイサンは3Aが苦手で現状4Tと3Tが2つというちょっともったいない状態なので4Lzか4Fを2本という構成にもう少し上がるかもしれないですがいずれにせよ二人ともほぼ天井状態になってきています。彼らに勝とうとする選手はこの二人と同じような構成レベルを目指すことになっていくことになる。それは7ジャンプになればなおさらその傾向は強まるだろう。
みんなが多種クワドになって行くといずれ今の女子のような構成横並び時代になるかもしれない。そうなると差別化を図る意味でもより効率をあげると言う意味でも考慮されてくるのはセカンドとサードジャンプの高難度化だ。
現状男子のセカンドサードジャンプは主に2種類に分かれている。
主流派としては羽生・フェルナンデス・ボーヤンのようなセカンド3T・セカンド2T・+Lo+3S(もしくは3F)の足を変えるタイプの3連のコンボ組。これは比較的新しいルール変更で生まれた効率の良い基礎点を稼げる組み合わせだ。
もう一つは昔からあるセカンド3T・セカンド2T・セカンド2T+2Loという組み合わせ(2Loはセカンド3Tの後ろでも良い)でチャンなどが使っている。
男子は女子に比べセカンドサードLoが非常に少ないのでコンボはほぼこのどちらかになっていてほとんど選手間に差がないという状況になっている。
だからファーストジャンプの構成が近くなってくればコンボによって変化が生まれてくる可能性は高くなってくるだろうことは十分予想できる。
実際にはまだ4Tと4Sしか飛ばれていない時代にもセカンド4Tを練習している選手はいた。無良がやっているという話も出ていたしそれ以前プルシェンコが3A+4TをUR位で飛んでいる映像が上がったこともあった。しかし現実にならなかったのはセカンド4Tを回転不足なく飛ぶことが難しかったというだけでなくルール上の不利益も有ったためだ。
というのは3A以上のジャンプはGOEが×1係数だが3Lz以下のジャンプでは係数が下がってしまう。2種しかなかった時に3A以上のジャンプにセカンド4Tを付けてしまうと×1ジャンプが一つ減ることになり非効率だったからだ。
しかし3種4種と4回転が増えて×1係数ジャンプがほとんどになってくるとこの状況が変わる。×1倍の係数ジャンプよりも基礎点の高いジャンプを入れる方がかえって効率が良くなってくる事態になってくるのだ。
少し前の記事で羽生の来季構成予想を書いた記事がある。これで簡単に説明する。
羽生は基本毎季構成を上げている。来季も上げることを予想すると4Lzを入れる必要がある。その場合の構成を比較する。
4Lz 4Lo 3F //4S+3T 4S+2T 4T 3A+Lo+3S 3A =95.58
4Lz 4Lo 3F //4S+Lo+4S 4T 3A+3T 3Lz+2T 3A =97.34
セカンドサードジャンプを付けるファーストジャンプは変わるかもしれないが基本的に基礎点はどれも変わらないのでこれで比較する。
×1係数ジャンプが多いのは上の構成だ(×1ジャンプ7つ・×0.7ジャンプ1つ下は6つと2つ)
しかし基礎点を見ると下の方が1.76も高くなっている。それは3Sがなくなり3Lzが入ったためでこの2つのジャンプの基礎点の差だ。係数の差で変わるGOEは最大0.9であるからこの基礎点の差の方が多いわけで当然下の構成の方が最高点も高くなることがわかるだろう。(最高点は上が118.68、下が119.54)ここまで4回転が増えてくればGOE係数差のメリットがなくなる可能性があるわけだ。しかもGOE+3など出ることはほとんどない。3A以上のジャンプでGOE満点を取ったことがあるのはチャン・羽生・フェルナンデスの3人しか居ない。ものすごくまれな現象であると言える。
しかしながらジャンプの基礎点は違う。回転不足なくジャンプが降りれればGOEに関わらず満額もらえる。ジャッジによって匙加減の異なるGOEよりも基礎点の方が確実に点数に響いてくるのが現状のルールだ。係数で得る点数より基礎点差が大きければそちらを選んだ方が得だろう。
(余談だが上の羽生の予定構成の場合で言えばREPの可能性がほぼなくなるというメリットもあったりする。)
そんなわけで4種以上のクワドを入れられるようになるとセカンドやサードに4回転を持ってきても効率が悪くなくなるという状態になる。
そうなれば構成的にも入れようとする動きはこれまで以上に出てくるだろう。
生み出される可能性ではセカンド4Tかサード4Sであるが現状3種以上のクワドを飛ぶ選手で考えればネイサンとボーヤンはセカンド4Tを羽生はサード4Sかなという気がする。
実際羽生は練習している映像が出ているのであるいはという可能性はある。しかしネイサンとボーヤンはどうだろうか?セカンド4Tの可能性は出てくるだろうか?
可能性はないとは言えないが今の段階では当分ないかなと言う気がする。というのはこの二人あまりコンビネーションジャンプが得意というわけではないからだ。そもそも男子でコンボが得意という選手は現在ほとんど居ない気がする。ボーヤンはLzに3Tを付けているがセカンドの着氷が詰まることが多い。ネイサンは4Lz・4Fどちらにも3Tが付けられるがセカンドジャンプにそれ程高さがない。二人とも着氷が前傾になりがちのジャンプが多いので4回転回るほどの高さを生み出すことは現状では難しそうだ。最もまだ二人とも成長期で体が完全にできあがっていないのでもう少し筋力を付ければ変わってくるかもしれない。しかし逆に今のジャンプが飛べなくなる可能性もある。単純にパワーが付けばいいわけではないことがフィギュアジャンプの難しいところだ。
その辺り足を踏み換えて勢いを出すことが出来ればサード4Sの方が出来そうかなと言う気がする。もっとも羽生も3連の成功率はそこまで高くないのでよほどタイミングが上手くはまらなければ無理そうだがちょっとだけ期待はしてたりする。
ネイサンとボーヤンのセカンド4Tを入れた場合の構成を考えてみる。
4Lz+3T 4F 4T+2T+2Lo 4T //3A 4S 3F+3T 3Lz =91.96
4Lz+3T 4Lz 4F 4T+2T+2Lo //3A 4S 4T+2T 3Lz =97.46
4Lz+4T 4Lz 4F 4T+2T+2Lo //3A 4S 3F+3T 3Lz =101.26
4Lz+4T 4Lz 4F 4T+2T+2Lo //3A 4S 3F+3T 3Lo =100.27
ネイサンのコンボが現状のままだとセカンド4Tを入れる必要は4Lzか4Fを2つ入れた場合で初めて生まれる。2回転が1つ減り3回転が増えるので結構大きく基礎点が上がる。今回は4Lzを増やした場合で計算してみたが、Lz3回だとザヤの可能性が非常に高くなるのが気になる処。3Loの方が基礎点は下がるが危険は少ない。いずれにせよ基礎点が100超えるのが凄まじい。
ボーヤンの場合
4Lz+3T 4S 4Lo //4T+2T 4T 3A+Lo+3S 3A 3Lz =95.18
4Lz+4T 4S 4Lo //4T 3A+Lo+3S 3Lz+3T 3A 3F =98.98
4Lz+3T 4Lz 4S //4Lo 4T+2T 4T 3A+Lo+3S 3F =99.86
4Lz+4T 4Lz 4S //4Lo 4T 3A+Lo+3S 3Lz+3T 3F =104.43
ボーヤンもセカンド4Tによって生み出される基礎点の差が大きい。何しろ2Tが3Lzまたは3Fに変わる訳だから。セカンド4Tが入ると2回転をなくせる利点がうまれる。4Lz2回は難度が高いが現状の1回のままでもセカンド4Tを入れられることがネイサンと違う。コンボがうまくなったら頑張ってみたら面白いかもしれない。
現状3種以上のクワドが入れられるのが3人しかいないのでセカンドサード4回転はまだまだ未来のお話だ。しかし時代は今急速に進んでいる。この3人以外にもある日突然入れてくる選手がいるかもしれない。GOE係数の効率さえ気にせず入れられるから入れちゃえ的に投入する選手も出てくるかもしれない。そんな未来があっても面白い。いずれ見られるその構成がどんなものでどのくらいの基礎点なのか、計算しながら楽しみに待っている。
四大陸選手権予想
四大陸開幕直前と言うことで色々情報が入ってきている。
まずはテンとアブザルのカザフコンビの棄権。テンはユニバの演技を見て棄権するだろうと確信があったがまさかアブザルまで出ないとは驚いた。アブザルの発表の方が早かったのでテンが出ないからと言う理由ではないだろうが残念。アジア大会の方は出場するようなので是非頑張って欲しい。
そして昨夜ツイを騒がしたのがボーヤンの新構成。昨季のNHK杯では4つで十分と良い今季はPCSを伸ばすことを目標にしていたボーヤンがここに来て構成を上げてきた。
これは今季の点数が思ったほど伸びなかったことよりもやはりネイサンの登場が大きかったのでしょう。高難度で自分よりもPCSが出る選手が登場してしまうと勝つため負けないためには上げるしかないのかもしれません。
新構成は下の通り
4Lz+3T 4S 4Lo //4T 4T+2T 3A+Lo+3S 3A 3Lz =95.18
うーん、凄い。スピンステップで18点足すと基礎点だけで110点を超える。たいしてGOEが付かなくてもFSで200点超えそうです。
この構成を国内のテストスケートで滑ったようで2本目の3Aが抜けた以外は着氷したた模様。ボーヤンの場合は着氷してもクリーンかどうかは微妙なのだが降りれるのならば試合でも挑戦してくるでしょう。四大陸の空中戦がますます凄まじくなりそうです。
テンがアウトしたので四大陸の金メダル候補は羽生・チャン・ネイサン・ボーヤンの4人になりそうです。表彰台候補としては上記の4人に宇野・レイノルズ・ハンヤン・ブラウン辺りが加わりそうな感じ。
スコアとしては優勝が295点以上おそらく300は超えることになりそうです。表彰台は一応270点以上と予測しますが280点を超える可能性が高いです。そういう意味ではユーロより熾烈な戦いになるでしょう。
300点を超えると考えると一番可能性が高いのは羽生結弦。すでに1度NHK杯でこれを超えています。これもFSでREPという転倒以上のマイナスを食らっての得点なのでそれがなければ310点も軽く超えそうな予感がします。2か月ほど試合が空いたことがどうでるかわかりませんが滑り込みはできたでしょうから怪我さえなければNHK杯・GPF以上の演技は見れると思います。
ネイサンは全米で羽生以上の得点を挙げていますがこれはナショナル採点なのでストレートには受け止められない。ただしあの演技をすれば国際大会でも300は確実に超えるでしょう。そしてここまで試合をするごとに良くなってきているという実績がありますので今季は怪我さえなければ好調を維持出来そうです。ネイサンも4回転が多い割には転倒はそれ程ないのでターンオーバーやステップアウト程度のミスにとどめられれば300点と表彰台は高確率で見れそうです。
ボーヤンについてはツイ情報、それもジャンプを降りた的な情報しかないのでちょっと微妙ですがどの程度の着氷であれ抜けと転倒がなければFSのTESで100は確実に超えます。ですので重要なのはSPだと思います。トップと僅差にいればPCSであからさまに差を付けることはないので転倒なく滑れば80超えてくると思います。高難度をクリーンに降りればTESも120近く出るでしょうから昨季より200越の可能性は高くなる。四大陸は昨季も良かったので期待が持てます。とにかくSP次第、300越はそこにかかってくると予想します。
チャンは昨季から懸案だったSPがGPFでとりあえず纏められたことがとりあえず朗報。ただSPは1クワドなので100越出来るかは微妙。300越するためにはSPを纏めた上にFSを1ミス程度で収めることが条件かな?羽生・ネイサン・ボーヤンに比べて構成が劣るので確実性が必要だが、2種クワドの影響からか4Tの着氷が昨季に比べていまいちなのが気になるところ。優勝はチャンが演技を纏めた上に高構成の3人の出来次第といったところか。
ハン・ヤンも構成を上げてくるという情報が入っている。4T2本の4S入りと言うことでチャンと同じくらいになりそう。四大陸では表彰台に上ってきているが現時点では4Sがどの程度かわからないので今季はちょっと厳しいかなと予想。4Sがどうのと言うより3Aと4Tを確実に決めることがまず大前提。決まれば加点がもらえるタイプなので良い演技を是非見せて欲しい。
レイノルズは4回転については今季ほどほど安定した結果を見せている。ただ加点の付くタイプではないので確実性が求められる。滑りを魅せられるようになってきているのでクリーンの全ジャンプを降りれればPCSを伸ばすことは出来そう。そうすれば表彰台も見えてくる。
宇野についてはCM等から4Lo投入が確実のように推察される。ただ入れたから点数が伸びるのかは不明。宇野についてはSPでステップからの単独ジャンプと4+3コンボを決められるかが大問題。ジャンプの質についてはスピードを殺さず飛べること以外評価するところが見えない。4Fも4Loも今回複数の選手が飛んでくるため比較されるだろう。正直どういう採点がされるか読めない部分が大きい。ネイサン・ボーヤンよりはスピンで点数が取れそうだがジャンプの方が数が多いのでどこまで有効かは不明。
そんなことを踏まえてできるだけいい演技が見られる前提で予想しました。
1位 羽生結弦 310以上
2位 ネイサン・チェン 290~305
3位 ボーヤン・ジン 280~295
4位 パトリック・チャン 275~295
5位 宇野昌磨 270~290
6位 ケヴィン・レイノルズ 255~275
ハン・ヤンについては点数の予測がつかない。ブラウンについても怪我の回復程度がわからない&4回転を入れるか入れないかが不明なので現状そこまで点数が伸びるとは思わない。URでも着氷すれば入れない時より点数は出そうだがURで着氷することがいいとは思えないので無理そうなら抜いてパーフェクトの演技をした方がいいとは考える。
ニューエンについてはジャンプはそこそこ戻しているが以前に比べ転倒が増えてきているので確実性という意味でのPCSの伸びはいまいち。かといって滑りの質・エレメンツの質もそこまでいいというわけではないのが悩みどころ。背が伸びてよりスピード感が感じられなくなってしまったところが現時点では痛いと感じる。
田中はユニバから連戦で大変だが評価を伸ばす機会として底力を見せて欲しい。REPを食らわない、4Sを確実に降りる、3Aを3本決める、これができれば250超えも夢ではない。順位的には過去最高はちょっと難しい状況だが点数での実績をぜひ作ってほしい。
ユニバーシアードFSざっと感想
カザフスタンの公式ライストが1時間半くらい経つと勝手に切れるのが困る。演技中とかお構いなしなんだもん。時々ボケボケしだすし・・・まぁF5押すとすぐに回復するからいいんだけどね。
第1グループの時はがらがらだったが徐々に観客が増えてきて盛り上がっていくのが面白かった。カザフスタンでこういった大会を開催するのは初めてなのかな?フィギュア人気が定着すると良いのだけど。
結果は地元のデニス・テンの優勝。2位がFS3位を確保した田中、3位にFS2位になったマヨロフが入りました。マヨロフ良かったけどこれどっちかと言えばユーロでやるべきじゃなかったのか?枠がかかってたんだから・・・その辺りがもったいない。そして日野が6位、川原も順位を上げました。日本男子頑張りました!
テンは優勝しましたがFSはかなり問題のある出来となりました。4Sは4Tがクリーンでなかったので自重した感じですが3Aが2本とも失敗しコンボが1つしか入らなかった。滑っているときもステップ以外ほとんど上体が棒立ちで体力が伴っていないのが明らかでした。今季あまり試合に出ていなくて間に合っていない感が満載。今回はこのメンバーだったからまだPCSが出ましたが正直四大陸やワールドでこの数字が出るとは思えません。体力がないようなのでスピンの質も良くなかった。連戦となる四大陸が大丈夫なのかかなり心配です。
田中についてはまずまずな感じでした。ただやはりREPは痛かった。1本目の4Sもそれ程良い着氷ではなかったですが2T無理して付けて方が良かったのでは?それから3Aも2本とも良いとは言えない着氷でした。REPとなった場合のコンボリカバリも出来なかったのでその辺りが四大陸への課題だと思われます。2週間ないのでとりあえずは体を休めながら対策を検討して欲しい。2位おめでとう!
日野は4Tコケと3Lz抜けが点数的に痛かったがコンボ3つきちんと入れたし、リカバリもできる限り点数を獲得するものを選択した。丁寧に滑っていたし本当に昨季までとはカラッと演技の印象が変わりました。この上をいくには4回転を確実に決めるしかないのでなんとか確率があげられるように頑張ってほしい。
川原は良いところはいいけど色々もったいないが付きまとってしまう演技だった。それでも順位を上げたし今できる部分は頑張ったと思う。3Aを確実に決められるようになればもう少し上に行けるので何とか頑張ってほしい。
個人的にはマヨロフが本日の1位でした。ラストのベターと氷に這うようなハイドロも面白かったし成功したジャンプはなかなか質も良かったです。4Tもこの大会安定していたのでぜひこれを継続しワールドで暴れて欲しいです。
ユニバはミニマムとか関係ない大会なので普段目にしない選手が見れるのが面白い。でも結構ユーロから連戦の選手が出場していました。ブレジナの久々の4S成功も見れましたしなかなかレアな大会となりました。
次は再来週の四大陸。羽生にネイサン、チャンにボーヤン、レイノルズと4回転台乱舞の大会となること間違いなしです。しばらく試合の空いた選手もいますし出場選手たちがどの程度今季のプログラムを成熟させてくるのか非常に楽しみです。優勝スコア、表彰台スコアをどの程度に設定して予想するかすでにいろいろ考えすぎて混乱しています。それを上回るような物凄い大会になるといいなと願って試合を待ちたいと思います。
学生たちの競演―――ユニバーシアードSPざっと感想
ユニバーシアードが始まってます。ここ数日見れる範囲で見ていたんですが、SPの単独ジャンプが3回転以上って案外きつい縛りなんだなと感じます。2回転でも認めてくれたら多少の点数が入るのに、というは甘いのかなと女子を見ながら思ってました。女子でも結構えぐい点差が開くものです。
本日も帰宅してからの観戦なのでおそらく20時頃から眺めておりました。冬季五輪を招致していた国なので結構いいリンクあるものです。広くて観客席も多い、ついでに結構客も入っていて出場選手たちの拍手や歓声を上げる光景はいいものです。
それにしても大学生(院生含む)の枠って広いもんですな。リギーニが出てきてびっくりしてブレジナやマヨロフと先週ユーロで見た選手が滑っているのを見て結構頭が混乱しています。ていうかあなた方学生だったの???あまりバイオとか見てないのでこの辺りのことが理解できていません。
しかしリギーニはいい演技でした。ユーロでは高難度が失敗続きで結構残念だったんですがものすごくよくなっていました。禁止曲でも気にならないくらい格好良かったです。
ちょろちょろ作業とか片付けとかしながらの横目観戦だったんでリアルで見れない選手も何人かいました。しかしその中でひときわ大きな歓声が響いたときはちょっと笑いました。ああ、いまテンが出てきたんだな、ジャンプ降りたんだな、盛り上がっているな~ということが良くわかりました。演技には間に合わず後で見返しましたが、だいぶ滑りは戻っている感じですね。なんでこうなったのかよくわからない編曲(変曲)を切れ良く滑っていました。(たぶんモロゾフのせいでしょう)ただ気持ちの良いほど何もステップ無い単独ジャンプでした。ある意味コフトゥンと同レベルの潔さです。下手に入れて転倒するくらいならこれはこれでいいということなんでしょう。ジャンプについてはまだそこまで良いという感じではなかったです。ただ自国開催で良い演技が求められるプレッシャーの中綺麗にまとめたと思います。
田中も良い演技でした。2期滑ってきた価値があると感じた演技でした。4Sの着氷率も安定してきました。ステップ不足は仕方ないのでしょう。ただコンボはもう少しいいのが飛べると思います。昨季以降自信がついたのか非常に存在感を持った選手になったなぁと感じます。体も大きくよく動いている感じがとてもよかったです。
日野もNHK杯以降非常に良い方向に変わったと思います。冒頭の3Lzコンボはふわっと軽い非常にいい出来でした。3Aは謎軸でしたが着氷はクリーン。もう少し滑走順が後ろだったらもう少し出たんでは、と思える演技でした。ただスピンについてはポジション不足取られていますし、あまり加点もつかないのでもうちょっとかなと感じます。手が大きく腕も長いのでこれがもう少しきれいに使えると印象がいいと思うのでもう少し頑張れ。
川原はどこか悪いのかなと心配になる演技だった。でも何とかFS進出できたので明日はできる限りの演技を見せて欲しい。
それにしてもカザフスタンの客は反応がいいと感じました。日本人の一生懸命に暖かい拍手を送るのとは異なる感じですがこれはこれで非常にみていてよかったです。フィギュアは案外人気競技なのでしょうか?
それにしてもマヨロフの音楽に盛り上がる観客がすごかった。ああいう曲が好きなのか?日本のお茶の間でも案外受けそうな気はしますがそれ以上の歓声の気がします。しかしマヨロフ、4Tと3A決めたのになぜ3Tでミスるんだ、もったいない!
しかし男子シングルの見ていた出場者たち、ことごとく単独前にステップがなかった。マイナス上等!降りる方が先決!という気持ちもわかるのですが、そういう傾向に走る一番の原因はステップ無しもしくは薄い選手に対してGOE-3をつけてこなかったという実績があるからだと思います。トップ選手以外の選手の方が多い試合だったからなおさらその罪を感じてしまいました。でもSPはあくまで規定エレメンツをこなすことが第一の競技なのだから要素不足に対してはしっかり引かなければいけない。だからこそFSの自由さに意味が生まれるのだとSPを見ていて強く感じました。
後半戦スタート―――欧州選手権FS感想
土曜日が休みだったので男子SPはライブで見れた。そのまま女子FSを見るか悩んだが長丁場なのでやめ。しかしメドベデワのプロトコルは面白い。まさかユーロでもわざとザヤをするとは思わなかったがコンボ4回はREPになるのだと初めて知った。一つ賢くなりましたね。そもそもソチのころからルールが変わりREPのリカバリコンボが許されたためコンボ過多になる事態なくなったからわからなかったんだ。しかしそれでもワールド記録を作るというのはすごい。kamiyann的にはメドベデワのジャンプはそこまで好きではないけど入りが難しく流れがあるというのは評価が高いということが良くわかります。
そして本日、男子FSをライブで見るために20時に寝て万全に準備したのに時間を間違えるという失態を犯しました。てっきり女子と同じ2時からスタートと思っていたら1時50分からでPCつけた瞬間、ウォーカー君がジャンプを降りててびっくりしました。何事も確認が大切です。
ステファン・ウォーカー 196.74 FS133.88 TES72.16 PCS 61.7
ごめん、時間間違えた。いきなり君が滑っているので驚いたけどガッツポーズしていたからいい演技だったのでしょう。第一滑走からTES70超えは素晴らしい!
ソンドレ・オドヴォル・ボー 162.85 FS107.61 TES47.47 PCS61.14 -1
昨季よく聞いたレ・ミゼラブル、逆に新鮮だ。前半は非常に良かった。滑りもまずまずで気持ちいい。その分後半の抜けと転倒がもったいなかった。
スラビク・ハイラペティアン180.78 FS120.09 TES64.11 PCS55.98
3Aは上手くはないが2本とも豪快に降りた。ジャンプは全て勢いで飛ぶタイプなので技術はないが決まると爽快で楽しいかも。逆回転のスピンが面白いけどスピードが落ちないようになるともっと評価される。抜け以外はいい演技でした。
ヴァルター・ヴィルタネン 164.09 FS107.57 TES50.07 PCS58.50 -1
4Tは両足着氷。ルッツは駄目だったが優雅な曲を丁寧に滑る。ただ両腕が常に前にぶる下がっているような状態が長いのがもったいない。後半ジャンプは頑張った。いまいちな着氷もあるけどこけないよう頑張ってました。ただスピンはもっと頑張れ。
イジー・ベロラドスキー 181.62 FS120.83 TES62.21 PCS59.42 -1
地元の歓声を受け演技スタート。しかしベートーベンに手拍子ってのもすごいな。難度的に高くはないけど着氷姿勢が良いのとフリーレッグが滑っていて綺麗なんだな、この子。チェコは滑りのいい選手が多いけど何か秘密があるのだろうか?それにしてもジャンプ中の軸が物凄いのは改善を、それでも降りるのはすごいけど。ステップ中にバランスを崩したのはもったいないけどスピードがあるから今後の期待は大きい。ついでにとても可愛い。
ダニエル・アルベルト・ナウリツ 176.10 FS120.96 TES61.38 PCS59.58
3A2本降りていいスタート。このクラスだとやはりTES的に3Aは大きい。スピンは早くないけどポジションは綺麗。優雅な曲調が似合う雰囲気と滑り、ただもう少しフリーレッグが綺麗だともっといい。ジャンプは全般的に謎軸なので降りてるけどクリーンに見えないところが惜しい。こういう子がクリケットみたいなメソッドに触れるとよさげだなと感じる。技術を伸ばせる良い指導者に出会ったらすごく伸びそう。
グラハム・ニューベリー 198.06 FS130.27 TES67.99 PCS62.28
いきなり戦う系の音楽は男子には熱い。衣装がもうちょっとそれっぽかったら良かったのに。3A-2Tからスタート。3連抜けたけど強引にやり切った。。ジャンプは高さがあまりないのが苦しいところ。どうもラストサムライみたいだけどなぜここを選んだって感じです、掛け声入りとか日本人的には非常に不思議変曲。後半になるとスピードが落ちて姿勢が悪くなるのがもう少し。でもジャンプは頑張ってました。
あれ?タラソワいたの?
ケヴィン・エイモズ 199.47 FS128.21 TES62.73 PCS66.48 -1
二人連続北米系の地味衣装、君たちそれは先輩を見習わないと駄目だよ。今年も変衣装率が低くて残念。3A抜けが痛い。しかしルーパーなのかセカンドループコンボ2連続が新鮮。軸が不思議なのもフランス伝統か。しかしフランスなのにおしゃれな選手って少ないな、どっちかっていうとワイルド系が多い。ただ勢いで飛ぶジャンプだと気持ちよくて観客が乗るのも理解できる。情緒感がないのが少し残念だけど頑張っている感は伝わる。笑うと可愛い。
ハビエル・ラヤ 195.54 FS128.87 TES63.81 PCS66.06 -1
ぱっと見がフェルナンデスっぽくなったラヤ君、手の使い方とかすごく似ている。滑りが良くなってジャンプも安定してきた。もともと高さはあったからコントロールできるようになった感じ。一蹴りの伸びがこれまでの選手と違う。ただスピンはまだまだ、シット以外はポジションが取れるまでっていう感じが惜しい。ステップはエッジを丁寧に滑っていた。所々着氷がもったいなかった。楽しげな曲調をもう少し生かせるようになるとPCSが良くなりそう。
マウリツィオ・ザンドロン 186.40 FS122.61 TES60.39 PCS63.22 -1
カッコいい燕尾服、普通っぽいならここまでやってほしい。3Aが惜しい出来でスタート、高さは良かったんだけど。シットスピンのポジションとスピードがいい。手足が長いのでステップ中の伸ばす振付が非常にかっこいい。ただせっかく燕尾服なのだからもうちょっとおしゃれな感じにしても良かったんじゃない?貧しい少年が夢見ているイメージなのだろうか?ループを飛ぶ姿勢がすごく微妙と思ったら転倒した、苦手なのね。色々もったいなさを感じる演技でした。
イヴァン・リギーニ 210.15 FS140.19 TES71.19 PCS71.00 -2
連続イタリア人、赤の差し色が目立ってる。連続転倒でスタート、昨日からジャンプの何かがあってない。高さがあるけど着氷に合わない感じ。タノルッツは決めた。プレスリーメドレーだけど編曲がもう少しいい感じにならなかったのかエレメンツの方を無理に合わせている感じなのが惜しい。転倒以降はジャンプをまとめてきた。タノ大収穫。リギーニは着氷姿勢が整っているのが素晴らしい。4Tと3Aはワールドまでに合わせましょう。ここでようやく1番滑走の点数を超えた。
イワン・パブロフ 202.87 FS133.93 TES69.07 PCS64.86
ユーロなのに普段着・・・これはいかん。ジャンプはいいのに衣装が残念すぎて、髪型も板前だし・・・3Aの抜け以外はジャンプはまとめた。一定のリズムでジャンプを飛ぶ能力はいいと思う、助走も短いし。あとは着氷後の流れをつけられればもっと評価が上がりそう。スピンはキャメル姿勢がいまいち、回転はまずまずでした。まずは衣装の改善を!(まだ言ってる)
モリス・クヴィテラシヴィリ 238.20 FS161.35 TES89.77 PCS71.58
ふわっと3Aさりげなく4Sという素晴らしいスタート。見かけもいいし滑りも悪くないけど音楽がかなり微妙。きちんと降りるジャンプは余裕を持って降りているのでストレスなく見れる。質がかなり良い。タラソワ大興奮。ガッツポーズが可愛い。暫定90超えは素晴らしい。
シャフィク・ベゼギエ 227.59 FS151.40 TES79.28 PCS72.12
地味な変衣装、ベゼギエの衣装らしい衣装って久々かも。4T2本目抜け。軸曲がりはフランス伝統、スピンいまいちも。いまいちあか抜けないのがいつ見ても不思議。でも衣装着てきたから今日はいいや。ユーロはこういう感じの曲が今季はやりなのか、戦う系が多いわ。
パウル・フェンツ 225.85 FS153.17 TES82.53 PCS70.64
地味だけど変衣装続く、何のイメージかわからん。滑りは大きいけど4Tはいまいち。キャメルが安定しているのは本日初かも、男子はキャメル苦手が多い。イーグルから3Lo良い。3A-3TOK。後半に来てジャンプが良くなる。ちょっと飛び方は固いけどドイツ人らしいと思えばそうなのかも。最後まで集中したいい演技だった。
ミハル・ブレジナ 215.52 FS136.91 TES62.71 PCS76.20 -2
4S頑張った。3Aいまいち、3連転倒。地元のためか非常に気合が入っている感じがする。ただ昨日から3Aがいまいち低い感じ。得意なはずなのにクリーンじゃない。滑りは良かったが気合がジャンプのタイミングを崩してしまった感じ。
アレクサンドル・サマリン 230.87 FS153.61 TES83.05 PCS72.56 -2
黒い衣装連続、若者らしく派手衣装求む。4T頑張った。2本目はクリーンコンボ。昨日は残念だったけど今日はいいサマリン来てる。3連幅があって素晴らしい。上背があって手足が長いと氷上で非常に映える。コンボスピンの組み合わせが面白い。後半の転倒と抜けが惜しかった。
アレクサンドル・マヨロフ 217.98 FS 139.11 TES65.39 PCS73.72
ローソンの店員衣装で登場。4Tは抜け、スパイラルから3Aコンボ頑張った。なぜこの曲(007)でその衣装か一度ゆっくり誰か聞いて欲しい。重さがある割にジャンプは高いが回転が緩みがちでおっかない着氷になりがち。腕をもうちょっとしっかり締めよう。でも本人が楽しそうに滑っているからいいかな。スピンはまずまずでした。
デニス・ヴァシリエフス 235.20 FS155.33 TES76.19 PCS79.14
3A抜け、2本目クリーン。3Aが最高難度なのでこの失点は痛い。どこかでリカバリ来るか。後半コンボ壁近すぎで怖い。ジャンプの着氷は滑らかでいい。ただ滑りはもう少し良くできる感じ。まだジュニアっぽい。冒頭の抜け以外はまとめた。
ミハイル・コリャーダ 250.18 FS166.22 TES82.78 PCS84.44 -1
4Lzコケ、着氷まではもう少し時間がかかりそう。それより問題は4Tかな、2種やりだしてから崩れているのが気になる。3Aコンボは今日はOK。コリャーダを見ていると自由自在という言葉が浮かぶ。体の伸びが今日はいい。ただ止まって振付は個人的にマイナス。2本目のアクセルは抜け。しかし2Aに抜けたら後半どうするつもりなんだろ?ロシアはナショナルチャンプになると伸び悩む法則ができつつある気がする。
ヨリク・ヘンドリクス 242.56 FS160.06 TES79.48 PCS80.58
今季ユーロは地味な面白衣装が多い。ヘンドリクスは背中が綺麗だなと見ていて思う。ステップ中のツイヅルの回転速度が違うところが面白い。スパイラルの姿勢綺麗。スピードも今日は良い。離氷はちょっと沈むけど着氷姿勢は非常に美しい。高難度はないけどクリーンないい演技でした、素晴らしい!
ハビエル・フェルナンデス 294.84 FS190.59 TES98.29 PCS93.30 -1
4Tクリーンでスタート。4Sいまいちでも根性で2T。これ入れないと後大変だからね。滑りは少し重い感じ、いつもほどステップ良くない。2本目4Sこらえたところから転倒、痛そう。全般的にスピードがないスピンもいまいちでライストも切れる。優勝は間違いないけどあまりいい感じではなかった。
マキシム・コフトゥン 266.80 FS172.27 TES87.77 PCS84.50
さっき見た誰かによく似た衣装、地味。4S4Tクリーン。ルッツがダブル、3A2本入れた。だいぶ戻してきたかんじはある。上半身が相変わらず雑な感じ。ただコンボ3回入れたし最後までやり切ったところは良かった。3連はやめたのか?PB出して今回のロシア1位にはなりそう。
アレクセイ・ビチェンコ 239.24 FS152.56 TES76.26 PCS77.30 1-1
軸がいまいちなのにクリーンな着氷ってすごい。3AREPが痛い。でも直後にセカンド3Tリカバリした。色々取りこぼしてしまったのが残念。でも演技後笑顔を見せるのが大人だなと感じる。
フェルナンデスが5連覇達成。コフトゥン連続表彰台&ロシア1位、コリャーダ初ユーロ表彰台おめでとう。
第3グループまでは割といい演技が多かったのですが最終グループは明暗が分かれた感じでした。なかなか神演技は見れないなぁ。
そしてユーロ衣装が今年も不作だったことが悲しい。衣装分野においても北米勢力が侵食しているのか・・・それはかなり残念。ユーロ伝統の変衣装・派手衣装の復活を望む。ユーロ変曲は相変わらずだったけどね・・・なぜそこは改善されないのか不思議。
しかしフェルナンデスはちょっと心配。JO、ロステレと良かったのにFSがだんだん崩れてきている印象です。SPはまずまずでしたが4Sがここのところずっと質が良くない気がします。どの程度ワールドまで改善できるかが順位を決める鍵となりそう。
コフトゥンは2014年ワールド以来のPB更新。ようやく240台の壁を越えました。ただ正直そこまでいいという演技では無かった。ジャンプが入ったというだけで滑り自体はナショナルの方が良かった気がします。ただこの点数は嬉しいでしょうし自信になると思うのでワールドでもう一皮むけた姿を見せて欲しい。
コリャーダは2年目の壁の前に苦労している模様。一番は2種クワドの両立なのですが4Lzよりも4Tの崩れが元凶な感じ。4T二本構成ではだめなのかな。ちょっとこのままではワールドで苦労しそうです。
ビチェンコは残念ながら順位を落としました。一番の問題は後半3A2本でしょうか。ここまでもそろってないので先にコンボと1本ずらす構成を考えてみて欲しい。
今日の中で特に良かったのはモリス・クヴィテラシヴィリとグラハム・ニューベリー、そして半分見れなかったステファン・ウォーカーかな。それほどユーロは高難度ではないので演技という面では幅広いものが見れて面白かったです。
プロトコルを見てフェルナンデスの今日の演技に10点をつけるのはどうかと思う。スピンもそこまでいいものには思えなかったけど結構GOEついてます。全体的にGOEPCSが高めだったので妥当なのかもですがどんなにいい選手でもいまいちの場合は思い切ってつけないという姿勢があってもいいのではと思ってしまう。
コフトゥンもあまり着氷が綺麗といえないわりにはマイナスは1つだけでした。良いのかユーロ、甘すぎるぞ!といいたいのですが久々にまずまずSPFS揃えたのでよしとします。ただスピンALLレベル4かぁ・・・うん、回転はしてたかもだな。GOEについてはワールドだともっと渋くなるだろうので質を上げましょう。
PCSがFSではコリャーダよりコフトゥンの方が上になりました。滑りとエレメンツの質、体の動きはコリャーダが上ですが転倒や抜けといった大きなミスがあったので仕方ないです。ただ2種クワド入れて両方失敗するのは印象が悪いのでコリャーダ陣営はもう少し検討する必要はあると思います。ミスは1つが今は原則です。
クヴィテラシヴィリは思った以上にマイナスがついていました。お手付きがほぼ転倒と変わりなくなってしまうあたりGOE評価がまだまだです。しかし冒頭のジャンプ2つは本当に軽やかだったのでそれが全体的にできればもっと評価されそうな印象があります。FS4位、TES2位は素晴らしい。
ヨリヘンもちょろちょろマイナスがついてしまうのが惜しいですね。GOEも1が多い。卵売りよりはいいけどジャンプの質以外に評価が少ないということかな。
ユーロが終わり後半シーズンが本格的にスタートします。四大陸にユニバ・アジア大会と今季は大きな大会が多いですね。B級もありますしスケートファンには週末睡眠不足になりそう。体調を整えて乗り切りたいです。