つれづれなるままに・・・

日々の思ったことを綴っていきます。

グランプリファイナルへの道

エリック杯の成績やポイントの取り扱いについては火曜日の理事会で決められるそうだが、すでに日本のメディアはSP順位で確定されるだろう報道が当然になっている
中止の際にこれが提案されているのは間違いないことでこれによって宇野がファイナル確定になるためそれがベストと思いたい部分もあるだろう
ただそれでは納得できない国もあるわけで理事会での承認がすんなりいくかはまだわからない

 

FSをどこかで行うということが日程的やその他の様々な制約・環境的にほぼ不可能である状況であるから他の会場出場者に影響を出さない方策としてはSP順位でと言うのは一番平等と言える結果なのかもしれない
ただ…私がちょっと首をかしげるのがこれがもしSP前の中止だったらどうしたのだろうか?ということだ。今後も含めて可能性がないとは言えないだろう。
ジュニアのグランプリシリーズが過去に中止されたことがある。この時は別会場へ選手が振り分けられたのだが、シニアの大会は人数制限があるから仮にできたとしても不平等になってしまう。そう滅多にないことと思わずにここできちんと対策や対応を決めておいた方が良いと思う
ファイナルへ出場できるか出来ないかと言う観点で順位やポイントについてどうするかネット上でもいろいろ話されているが、実は一番影響を受けるのは1試合しか出れないようなランク下位の選手だったりする
最初からファイナルなど考えずシーズンベストを出すことで次に繋げようとしていた選手にとって出場できる認定試合を失うということがどれほど大きいことなのか。それもGPSという大きな試合である。同ランクの代替試合などそう得られるものではない。何とか上手い対策をして欲しいがこういった事態を予想もしていなかったため場当たり的な対応しかできないだろう。本当に可哀想だ

 

さてファイナル出場についてどういう方法で決めるかという問題である
実際それを決める前に中止が決まってしまったためどんな方法を選んでも有利・不利は発生してしまう。
とりあえず今理事会に提案されているのはSP順位での順位確定を選んだ場合の各選手の条件を見てみる


1)エリック順位をSP結果で決める…SPだけでもやったんだからこれを試合結果にするよルール

このルールのもっとも良いのは他の会場の試合に影響がないという点である。あくまでエリックだけが特別だったんだよ、という最も穏便な方法であると言える


SP1位の宇野がそのまま1位になることでファイナル確定になり7位のアーロンの道が絶たれる、エリック時点でこれが決定する
残りの5枠の可能性保持者の条件を上げると下記になる。( )内は保持ポイント
フェルナンデス(15) ロステレ4位以上で確定 5位でもチャンと同じポイントになるのでたぶん大丈夫
羽生・ボーヤン・コフトゥン(13) NHK杯表彰台で確定 4位になるとロステレ・NHK杯の結果の組合せに次第だがかなり厳しい
ブラウン(11) NHK杯2位以上で確定 3位の場合でもロステレの結果と他のNHK杯出場者の成績次第で村上と共に可能性が出る場合がある
リッポン(9) ロステレ優勝で確定 2位だとNHK杯の結果次第で可能性が生まれる場合がある
ニューエン・ヴォロノフ(7) ロステレ優勝でチャンと同じポイントになる

チャン ロステレでフェルナンデスが優勝すればOK、できなくてもリッポンが優勝でない限り大丈夫
村上 ロステレでフェルナンデスが優勝+リッポンが3位以下更にNHK杯の現在13ポイント組の二人以上が5位以下+ブラウン3位以下で確定

現在13ポイントの3人が全員NHK杯となってしまったためフェルナンデスとチャンはかなりの確率でファイナルに出れる状況になっている
13ポイント組は表彰台に乗りさえすれば何位でも良いのでこちらも比較定可能性は高いと言える
優勝限定のリッポン・ニューエン・ヴォロノフはかなり難しいと言えるが行きたければそれしか方法はない
チャン又は村上と同ポイントになった場合は総合点争いになるがFSをやっていないエリック組が不利になるためおそらく救済で両者出場と言うことになるのではと推測される。ただその場合7人出場になるが…3・4の組分けするのだろうか?


ロシアはSP順位を試合結果にすることに反対を表明している
もし他の結果を特別ルールで今季作るとしたらネットに上がった候補の中では2試合のどちらかよい方の成績で決めるという案が一番平等かな、と言う気がする
ただその場合も順位かスコアかと言う問題があり、また1試合のみの結果を採用するとなると男子はあまり問題ないが例えば女子シングルで1試合しか出場のないソトニコアが優勝した場合など問題が複雑になる

 

それでも男子シングルで1試合のみを採用になった場合を見てみる

 

2)順位上位順…やっぱり優勝は大きいよルール
優勝しているアーロン・チャン・フェルナンデスが確定となり残りのロステレ・NHK杯優勝者も進出が決まる
エリック分の空きとロステレでフェルナンデスが優勝した場合の枠を各大会の2位から選ぶことになる。そうなると現在のところ2位でスコアが高い順にボーヤン・羽生・宇野になる
ボーヤンと羽生についてはNHK杯で優勝する可能性があるが宇野はもう試合がないためこの二人を抜くことができない
宇野がファイナルに出るためにはフェルナンデスの優勝&羽生orボーヤンが優勝しロステレとNHK杯の2位(羽生・ボーヤンを除く)のスコアが宇野を超えないことが必須になる

このルールの欠点はエリックのSP1位になった宇野がかなり厳しいことと残り2戦に出る選手の条件をかなり狭めてしまうという点になる。基本優勝しか道がないと言うのはかなりシビアであると言える

 

3)スコア上位順…GPSは会場ごとに出場選手の偏りもあるから全試合での上位を選ぼうよルール
現在のスコア上位は下記のようになっている
1位 チャン     271.14
2位 フェルナンデス 270.55
3位 ボーヤン・ジン 261.23
4位 羽生結弦    259.54
5位 アーロン    258.95
6位 宇野昌磨    257.43
7位 村上大輔    252.25
チャン・アーロン・宇野・村上はもう試合がないためこの数字が確定となり村上の出場の目がないことになる
チャンは今後6人に抜かれなければOKなのでほぼ確定と言える
フェルナンデス・羽生・ボーヤンについてはまだ記録が伸ばせるし仮に2戦目にスコアを落としても3人以上に抜かれなければいいのでかなり確率は高いと言える
アーロンは上位4人以外の2人、宇野は1人に抜かれるとOUTになってしまうなかなかシビアだ
残りの2試合に出場する選手は260点近くの点数が出せれば可能性があるのでやる気は出るだろう
リッポン・ヴォロノフ・ニューエン・ピトキーエフ・コフトゥン・ブラウン・無良等々候補は沢山いるし、1戦目の結果が悪く順位からファイナルを諦めていた選手にもチャンスが生まれるためいい演技が生まれやすくなるかもしれない。
これから出場する選手たちのモチヴェーションを上げるには良い策であると言えるがすでに試合が終わった選手には手の打ちようがなくなってしまう不利が生まれる

 

1試合の上位成績で検討する場合どちらの方法でも宇野が最も不利益をこうむることになるのは変わりない。日本スケ連としてはSP順位で確定したいところだろう。

 

最初にも書いたがイレギュラーが発生し、後付けルールを選択しなければならない時点で有利・不利は必ず生まれる

今回のイレギュラーで不利を受けてしまった選手についてできる限りのフォローを各国スケ連にはしてほしいと願っている。

そして選ばれたファイナリスト達にはぜひ良い演技を見せてほしいと願っている。