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つれづれなるままに・・・

日々の思ったことを綴っていきます。

GPFに向けて―――ファイナル出場者GPS SPデータ比較

グランプリファイナル出場者が決まった
エリック杯の関係で色々ざわざわしたやりとりがあったものの結局男子シングルは例年通りの6名で行われることに。
GPS6試合で250点以上出した8選手中の6人であるからまずまず妥当な結果では無いだろうか?

ファイナルの予想を立てるにあたり出場6選手のGPSでの結果を振り返ってみる


まずはSPから

各選手2試合ずつ行っているため平均しても良いのだがシーズン序盤であるため結構浮き沈みの大きい選手が多い
FSが1試合しか無い選手もいるし出来ればファイナルで良い演技をたくさん見たいという希望があるので今回は2試合中の良いデータで検証してみる

 

<SP得点順>

1位 羽生結弦    106.33 NHK杯
2位 ボーヤン・ジン  95.64 NHK杯
3位 フェルナンデス  93.19 中国杯
4位 宇野昌磨     89.56 エリック杯
5位 村上大介     80.88 Sカナダ
6位 チャン      80.81 Sカナダ

なんとびっくりチャンが最下位という結果に。
シーズン序盤であるためかノーミスは羽生とボーヤンの二人だけなので羽生とチャンの間が25点以上ある状態になっている
4回転2本分の差というのはFSで相手の自爆なしに覆すのが不可能なためSPでのミスは致命的と言っても良いかもしれない

 

<TES上位順>

1位 羽生結弦     59.44 NHK杯
2位 ボーヤン・ジン  56.50 NHK杯
3位 宇野昌磨     48.71 エリック杯
4位 フェルナンデス  48.23 中国杯
5位 村上大介     42.17 Sカナダ
6位 チャン      37.43 Sカナダ

宇野のマイナスは単独ジャンプのステップ要件だけなので減点が少ない分フェルナンデスと入れ替わるがほぼSPの結果通りということに。
チャンと羽生の差はほとんどこのTESの差であることがわかる。今シーズンまだSPジャンプが入らないところが今のところ不安材料だ。

 

<ジャンプBV上位順>

1位 ボーヤン・ジン  37.83 4Lz-3T 3A // 4T
2位 羽生結弦     34.45 4S 4T-3T // 3A
3位 村上大介     31.21 4S 3A // 3Lz-3Lo
4位 宇野昌磨     30.39 3A // 4T 3F-3T
5位 フェルナンデス  30.15 4S 3Lz-3T // 3A
6位 チャン      29.70 4T-3T 3A // 3Lz

唯一の後半2ジャンプ宇野が村上より低くフェルナンデスとほとんど変わらないのはコンボが3Fであるため。コンボの後半ボーナスを入れてようやく3Lz-3Tの基礎点を超える程度なのでリスクは大きく旨味の少ない策であると言える。
チャンは一人だけ基礎点が30点を超えないためノーミスが必須で更にGOEをもらう必要があるのだが今のところ達成できていないと言うことがこの順位に甘んじている結果となっている。
それにしてもボーヤンの4Lzの基礎点はえぐい。4Aは逆にリスクのわりに旨味の少ない点数になっているのが不思議だ。ボーヤンがひょいひょい跳んでいると4Lzの基礎点が下がるかもしれないが今のところ成功率100%、この基礎点の大きさを十分生かしている

 

<ジャンプ獲得点数順>

1位 ボーヤン・ジン 41.44 NHK杯
2位 羽生結弦    40.45 NHK杯
3位 宇野昌磨    33.29 エリック杯
4位 フェルナンデス 32.33 中国杯
5位 村上大介    29.39 Sカナダ
6位 チャン     19.81 Sカナダ (転倒減点含む)

チャンとボーヤンの差が21点以上!BV1位のノーミスと6位の2ミスの差がいかに大きいということか。SPでのジャンプミスは痛いことがよくわかる
3~5位は1マイナスで同じなのだが宇野はステップ要件の減点でかなり小さいことがこの順位になっている。フェルナンデスと村上はよく似た単独ジャンプの崩れであるがステップをきちんと入れているフェルナンデスのマイナスは小さく村上はほぼ-3が付いたことがこの差となっている
ファイナルはフェルナンデス・羽生・チャンと単独ジャンプ前にステップをきちんと入れている選手が居るのでボーヤン・宇野・村上が同程度のジャンプを飛ぶと差は大きくなるかもしれない

 

<スピン獲得点数上位順>

1位 羽生結弦    13.19 ALLLv4 NHK杯 
2位 チャン     11.87 Lv4・・・2 Lv3・・・1 エリック杯
3位 フェルナンデス 11.39 ALLLv4 中国杯
4位 宇野昌磨    11.26 ALLLv4 エリック杯
5位 ボーヤン・ジン 11.12 ALLLv4 中国杯
6位 村上大介    10.36 Lv4・・・2 Lv3・・・1 エリック杯

2試合ともALLLv4は羽生・フェルナンデス・宇野・ボーヤンの四人。Lv4はもうトップ選手ならとって当たり前の時代ということ
チャンは2試合ともキャメルのレベルが取れていないがGOEはもらえるので獲得点から見れば羽生の次と言うことに結果に。スピンはレベルよりGOE加点が大きいことがよくわかる
そういう意味では村上はこの部分でかなり劣っていると言える。レベルも取れていないし加点も少ない。Sカナダではポジション不足もあって10点以下になっている。この差を埋めるというのは強みが無い人にはきついのでせめてレベルだけはきちんと取れるようにしたいところ

 

<ステップ獲得点順位>

1位 羽生結弦    5.90 NHK杯  レベル4
2位 フェルナンデス 5.60 エリック杯 レベル4
3位 チャン     5.40 Sカナダ  レベル4
4位 村上大介    4.90 エリック杯 レベル4
5位 ボーヤン・ジン 4.80 中国杯   レベル4
6位 宇野昌磨    4.16 エリック杯 レベル3

まさかの宇野が最下位。印象とは違う結果だった。
今回2試合ともレベル4を揃えた選手はいないが、やはり取れる取れないはこの結果を見ると大きい
ボーヤンや羽生のようにジャンプで他より稼げると言うわけでは無いなら確実にとることが必須になるだろう

 

<GOE獲得点順位> 
            合計   ジャンプ   スピン  ステップ    
1位 羽生結弦    11.39= 6.00+3.49+1.90 ALLNHK杯
2位 ボーヤン・ジン  6.03= 3.71+1.42+0.90 ジャンプNHK杯 他中国杯
3位 フェルナンデス  5.95= 2.18+2.07+1.70 ジャンプ中国杯 他ロステレコム
4位 宇野昌磨     5.40= 2.90+1.64+0.86 スピンSアメリカ 他エリック杯
5位 チャン      2.91=-1.16+2.57+1.50 ステップSカナダ 他エリック杯
6位 村上大介     1.70=-0.47+1.17+1.00 スピンSカナダ 他エリック杯

一人異次元が居ますが・・・さすが新記録という感じでちょっと比較にならないので置いておきます。
2位から6位だけでも4点ほど差がつきます。主にはジャンプの成否が関わっているのだがスピンのGOEも結構大きなものになってます。

現行のルールでは基礎点をしっかり確保し更に加点を得ることが重要になっている。またGOEを稼いだ方がPCSも出やすいという側面も持っている。ベテラン3強はその辺りが十分理解できているがファイナル1年生達はそこがどの程度達成出来るかが上位に上がれるかどうかの鍵になりそうだ

 

<PCS上位順>

            計  SS TR PE CC IN

1位 羽生結弦       46.89 9.39 9.18 9.50 9.39 9.43   NHK杯
2位 フェルナンデス 44.96 8.71 8.71 9.11 9.18 9.25 中国杯
3位 チャン     44.40 9.04 8.86 8.61 8.96 8.93 エリック杯
4位 宇野昌磨    40.85 8.39 7.93 8.25 8.14 8.14 エリック杯 
5位 村上大介       39.85 8.07 7.71 7.96 8.04 8.07 エリック杯 
6位 ボーヤン・ジン 39.14 7.82 7.57 7.93 7.89 7.93 NHK杯 

ノーミスは羽生とボーヤンだけ、ミス有りの状態では羽生・フェルナンデス・チャンはほぼ同程度の評価だった。ベテラン勢は実績があるので多少のミスがあってもそう大崩れはしない、高値安定状態だ。しかしPCSを眺めているとジャッジは今季ノーミスにある程度のこだわりがあるように見える。要素の少ないSPだからこそしっかりこなしていきたいところだ
ファイナル1年生の3名は現時点ではほぼPCSの差がなくなっている。あとはいかにミスなし演技が出来るか、GOEを稼げるかでこの数字の上がり下がりが決まってきそう。ジュニア時代は宇野とボーヤンではPCSにおいては宇野に分があったが、正直もう大きなアドバンテージでは無くなってきている。他の誰にも無い強みというのは思っているより大きいのだから宇野も自分しか出来ない何かや個性をもっと発揮していかなければいけないだろう。村上はもう少し自分の良さを積極的にアピールしていきたい。他の選手に比べインパクトが弱いのでこのファイナルを利用して存在感をつけてゆきたい

 

総合的に見て数字的には圧倒的に有利なのは羽生である。ほとんどの項目でトップになっている。しかし羽生とボーヤンはファイナルまでの期間が短い。その辺りの調子をどう維持していくのか鍵になるが、案外SPは二人とも上手くやってしまいそうな感じがする。
ボーヤンの基礎点の高さは例えGOEがあまり付かなくても脅威になってくる。現時点でその位4Lzは安定しているからだ。
フェルナンデスやチャンはまだPCSで多少の余裕があるが宇野と村上はノーミスが必須と言える。スピンステップのレベル確保がジャンプの安定と共に必要だろう。