つれづれなるままに・・・

日々の思ったことを綴っていきます。

それぞれの立ち位置、それぞれの意地―――欧州選手権SP感想

男子シングルが最初から見れないのはわかっていた。実際帰宅してPCをつけた時すでに始まっていた。当初どこから自分が見ているのかわからなかったので何人かぼーっと見ていたのだが、しばらくしてラヤがでてきたのでそこから感想を書くことにした。

初めて見る選手やすごく久しぶりすぎて以前が思い出せない選手とかいろいろ考えながら感想を書いていたのだが、コリャーダまで来た時に感想を書いていたメモ帳が突然消えた。えー、何それ!私のこの2時間をどうしてくれるの!と怒っても後の祭り。今後の反省としてまめに保存しましょうと改めて実感しました。そんなわけで感想はコリャーダからです。

 

ミハイル・コリャーダ 83.96 TES41.83  PCS42.07
コリャーダのわりに軸の怪しいコンボでスタート、と思ったら3A抜け。ジャンプが終わったら滑りも魅せ方も良くなったのでかなり緊張していたのかも。
3Aなしのわりに点は出たのでFSで巻き返しを。

シャフィク・ベゼギエ 76.19 TES39.18  PCS37.01
本日もコンボが2T。セカンド3Tは無理なのかな、もったいない。単独は4S両足、まさかの2クワド構成でした。初めて見たよ。持ち越しプロなので動きはかなり良かったです。


ヨリク・ヘンドリクス 82.50 TES43.07  PCS39.43
相変わらず変な髪形にジャージっぽい衣装。去年はおしゃれだったのに・・・
3Aは回りすぎかな。スピンは綺麗なのでもう少し見せて欲しい。後はラストのぶち切れ感が何とも言えない。

 

アレクサンドル・マヨロフ 78.87 TES41.05  PCS37.82
久々4T着氷を見た。ステップなしで減点だけど、まぁいいのかも。コンボはファースト良かったのにセカンドで曲がったのがもったいない。
しかしこの不思議曲に観客がわく、拍手が響くのがすごい。ちょっと太ったように見えるけど体の切れは良かったです。

 

イヴァン・リギーニ 69.96 TES34.45  PCS37.51  -2
4T・3A転倒とちょっとジャンプがあっていない感じ。タノルッツは頑張った。氷面を非常に大きく使っての演技は好感。ジャンプだけが残念な演技だった。

 

マキシム・コフトゥン 94.53 TES52.97  PCS41.56
6分間で滑りが重いと心配していたがコンボクリーンに成功でほっと一息。ナショナル以外で4回転2本入ったの本当に久しぶり。3Aもまずまずで落ち着いて演技が見れる。ただステップのエッジは甘い感じ。滑り自体もやっぱり重い印象を受ける。それでもエレメンツがすべて入って笑顔で終わるのは久しぶりなので本当に良かった。

 

ダニエル・サモヒン 50.33 TES14.93  PCS35.40
荷物ロスで試合開始前から苦労したサモヒン。4回転は2本とも抜けという厳しいスタート。ただスピンはポジションキープし回転もしっかり良い感じ。と思ったら3Aも抜けという最悪の結果に。やはり合わない靴で演技というのは無理があるのだろう。まだ若いのでこれも経験と乗り切ってほしい。そして3A抜けとともに止まるライスト、せめて見せろ。

 

ミハル・ブレジナ 78.61 TES39.11  PCS40.50 -1
端正な滑りが気持ちいい。SPは4回転回避できたのに3A転倒がもったいない。正直今は基礎点+GOEのTESを稼ぐ戦力が有効なのでそういう意味ではちょっと弱いと思える。ただ地元だからいい演技したかったんだよね。滑りはさすがだったのでFS頑張ってください。

 

アレクセイ・ビチェンコ 86.68 TES47.00  PCS39.68
クリーンな3Aでスタート。4TもOKとロステレの良さを思い出させる演技。大人の素敵さをクリーンに演じきった。正直それほどGOEがつくタイプではないがしっかり基礎点を確保する演技をしたと思う。とっても苦手なスピンもすごく頑張っていたと思う。ステップのレベルがせめて3とれたのか後で確認したい。

 

アレクサンドル・サマリン 77.26 TES40.62  PCS37.64 -1
足が長すぎる弊害のような4T転倒、上背があると転倒も派手に見える。3Aは良かったがコンボが非常に怪しい出来。ロシアンの中では滑りも綺麗でスピンの上手い選手だがジャンプを2つミスしてしまうと厳しい。ジャンプの修正が急務。

 

ハビエル・フェルナンデス 104.25 TES56.93  PCS47.32
地元のブレジナを上回る歓声、ユーロのスターですね。着氷の乱れた4Tにコンボをつけたのはすごいとしか言えない。4Sは非常にクリーン。コンボとりあえず成功で落ち着いたか。慎重というか非常に丁寧に滑っている印象。3Aちょっと怖い降り方だけどOK,ジャンプそろえたのは2シーズンで初めて。終わった後の表情が非常に印象的。とりあえずまとめられてほっとしたのでは。なかなかジャンプが揃わないというのは落ち着かないだろうし。ワールドに向けていい出来だったのでは。


プロトコルは見ていませんが、全体的にPCSは高めでしょうか?GOEもいいものにはついてそうな感じです。

個人的に今日の一番はビチェンコさんですね。あとヨリクも良かった・・・そう書くとなんだか昨年を思い出します。この二人昨年もSP良かったんだよね。ビチェンコさんは昨季よりずっとジャンプの質が良くなりました。そしてヴァシリエフスも良かったです。

 

プロトコルを見るとフェルナンデスはマイナス無しのALLレベル4、あのコンボに一つもマイナスはありませんでした。そしてコフトゥンもすべてGOE+とALLレベル4でした。ただし4Tにマイナスつけたジャッジはいますのでワールドではマイナスになると思います。

そしてびっくりのビチェンコさんのステップレベル4!スピンも3以上に揃えました。確かにGPSより丁寧にエレメンツやっていたけどそれでもかなり驚きです。ぜひワールドでもこれ以上のSPを見せて欲しいです。

一方で3Aがノーカンになったコリャーダはステップでレベル落としています。GPSでは取れていたのでこの辺りもったいなかったです。しかしGOEは2や3ばかりで相変わらず質が良いとみなされています。正直今回はそこまで良かったようには思えないのですがユーロの期待がかかっているのかもしれないです。

ラトデニ君もヨリヘンも良かったですが私が今回気に入ったのは10位に入ったジョージアのモリス・クヴィテラシヴィリと20位のイジー・ベロラドスキーです。初めて見た選手なんですが気持ちがいい演技でした。ぜひFSでも頑張ってほしいです。

 

フェルナンデスの5連覇は固いでしょう。注目はコフトゥンが2位を守れるか、コリャーダが巻き返しロシアナショナルチャンプの意地を見せるかでしょう。3位は気楽でいいなどと寝言を言ってないでコフトゥンは今日の笑顔をFS後にも見せて欲しいです。

そしてビチェンコさんには昨年同様ロシアンのトップ選手を脅かす存在でいて欲しい。サモヒンは残念ながらSP落ちしてしまいましたがその分もぜひイスラエルの存在感を見せて欲しいです。