つれづれなるままに・・・

日々の思ったことを綴っていきます。

最高と最低と

サタデーステーションと神に選ばれた試合を見た。
暗くて画像が粗いライストとはやはり印象が変わる。FSは特に点数的にはさんざんでしたがそこまで悪くないと思った。
ライストの感想はざっと書きましたのでもう少し初戦のことを書いておきます。

 

<SP>
私にとってバラード1番はジャンプの美しさを楽しむプログラムだった。2014年のGPFの4Tや2015年NHK杯の4T+3Tなど印象に残っていると別の記事に書いたことがあるくらいだ。
しかし2017-18ヴァージョンは滑りの美しさを堪能できそうだなと感じた。スピード感もさることながら滑らかさやスケートの伸びが非常に気持ちよかった。急遽構成を変えたとは思えない位だった。
特にステップ、レベル要件が変わったこともあると思いますが以前はせかせかとせわしなく感じてあまり好きでは無かったのですが新ヴァージョンではグィンとスケートが伸びるところや滑りの滑らかさをみせる部分などスケーティングの良さをみせるように改良されていた。
男子シングルではジャンプばかりに目が行ってしまいますがやはりフィギュアスケートの良さとして極上の滑りが堪能できる物が良いなぁと思う。
正直に言えばこのまま4Sで良いのではと思うが挑戦したい選手ですから痛みから回復すると元に戻すのだろう。そうなっても今回と同じ、いやそれ以上の滑りを魅せて欲しいと願っている。

 

<FS>
衣装はマイナーチェンジ。色味と形はほぼ同じ。変わったのは生地と刺繍とベルトの色か。ただ以前の衣装の生地がいまいちと思っていたのでこの変更は良かったと思う。前は刺繍が多かったこともあってよれよれした感じに見えたからもっと良い質の物に変えてくれないかと思っていた。今回は薄手ですがぱりっとしていましたし刺繍もごちゃごちゃした感じがなくなったので品がよく見える。より軽やかにしかしより狩衣っぽく感じますので良い変更だったと思う。
冒頭が3Lzになりましたがいつも飛ぶ位置とは逆だなと練習を見て思った。ただ入り方は同じだったので今回はタイミングが合わなかったのだろう。冒頭が3Lzに変更になったのがいつかはわからないがこの辺りは問題なく修正できるだろう。2年前に比べて3Lz・3Loとジャンプの種類が変わったため軌道がかなり変わっている。その辺りの感覚の違いもあったかも。ついでに「3回転でとどめる」というのはそれ以上を練習している選手から見ると外野が思い以上の困難さがあるのかもしれない。
ステップについては最初の公式練習の時の方が良いなぁと思った。試合では抑え気味というか割と小さく動いていたと感じた。ただ移動距離としては2年前より動いているという印象。ジャッジ前でジャンプした後逆サイドまで行って反転するところが以前はまどろっこしいと思っていたので多少すっきりした気がする。

コンビネーションスピンでビールマンをしなかったのは手袋をしてなかったからか?でも公式練習でもA字だったはず。体力を使うとコメントにありましたから手袋をしているときは状況によってと言うことかもしれません。この辺りはレベルさえ取れれば問題ないと思う。

後半の4S+3Tを試合前からすごく心配していたがあっさり綺麗に決めていた。GOEもすごくついていたので昨季のような苦手意識がなさそうで非常に良かった。しかしまさか4Tが2連続で抜けることは本人も見ているほうも意外だったはずだ。ただほぼ同じような抜け方なので4Tを飛ぶタイミングがかみ合わなかったのだろう。膝の痛みのせいでしばらく練習を控えていたこともあるはずだから練習が積めれば問題ないと思う。とりあえずしっかり痛みを取り去りその上で感覚を掴む手段が高じられれば大丈夫ではないか。

3Aの失敗については4Tの2連続で心情的にがっくり来ていたし曲からも遅れていたので十分な高さが出なかったのだろう。ただ転倒してあの短い助走で4Tを飛んだことはちょっと無謀だったかな?着氷がちょっと怖かったので足を痛めなかったか気になります。

コレオステップは開始の位置が変わったこともありますが以前よりすごく滑っている感じだった。それだけスケーティングが良くなったんだなと感慨深い。PCSでSSだけはフェルナンデスより上回ったのはこの辺りを評価されたのでは。

 

今回の良かったことはSPでは急遽変更しても対応できたという点。後半4回転タノ付きコンボがほぼ満点の評価付きで成功したこと。スピンステップがすべてGOE+2以上のレベル4を揃えたこと。ついでに世界最高点を更新したこと。

FSでは急遽構成を変えた経験をしたこと。いきなりミスしたときの自分の心の動きを体験できたこと。後半4S+3Tを美しく成功したこと。昨季はほとんど成功していた後半4Tを連続でミスするという経験をしたこと。毎年一度はミスる3Aの今シーズン分を消化したこと。

FSについては悪い経験が多かったがいい経験よりも悪い方が今後に生かす要素は多い。意欲の多い羽生ならば必ず次につながるだろう。そういう意味では非常に良い結果だったと思う。

 

次は来月後半のロステレコム、まだひと月ある。まずは一時体を休め痛みを完全消し去りそして次の舞台へ進む道を上り始めて欲しい。

物凄く心配ではあるし胃にも負担がかかるがこれほど次を見たいと思わせる選手もそうはいない。スケートファンとしては期待を込めて新シーズンを見ていきたい。