つれづれなるままに・・・

日々の思ったことを綴っていきます。

悔しさ風味の収穫をかみしめる―――ロステレコムFS感想

4カテ全て1日で行うとはロシア恐るべし・・・女子シングルの第1グループは眠かったですよ。しかし坂本とコストナーで目が覚めました。日本女子は二人とも良い演技でいいスタートが切れました。順位も3位4位ですのでぜひ頑張って二人とも表彰台に乗って欲しい。樋口は回転不足と!が痛かった。男子の時には感じませんでしたが回転不足とエッジはかなり厳しく取られています。CSでもロステレ以降はそういう採点だったので今季はその辺りをしっかり見ると言う事でしょう。取られても!レベルならまだ良いですが時にeになる選手は考えどころです。一律に厳しければ別にとやかく言うつもりはありません。それがルールですから甘いとか厳しいとは観客が感じること自体問題なのです。今後もしっかり見て欲しいと思います。
ということで男子シングルについてもFSではその辺りの減点を受ける選手が出るでしょう。どういう場合で取られるのかしっかりこの試合で見極めたいです。
メドベデワは公式練習では多少いまいちでしたがそれでも本番はきっちり出来るところが素晴らしい。調子によってタノを入れる入れないを判断しているのでしょうか?自分で考えられる力というものが今トップになる選手には必要要素かもしれません。そしてコストナー、そこまで良いジャンプとは言えませんが揃えてしまうとPCSがものを言います。実績もある選手ですのでジャッジとしても若手と差別化したくなるでしょう。FSを纏めることが出来れば五輪表彰台候補に十分上がる選手、どこまで出来るか注目です。

 

メドベデワを見て即寝したものの6時起床し朝食、その後掃除してPCで情報を確認して8時頃二度寝、10時過ぎに再び起きて期日前投票に行ってきました。明日の台風に備えたのですが同じ考えの人も多かったらしく会場は長蛇の列。20分ほど並んでようやく投票、疲れましたがこれも国民の義務ですのでやり終えてほっとしました。後は台風の影響がそれ程無いことを願います。まだの方は明日気をつけて投票行って下さい。

 

デニス・テン 214.35 145.35 TES 62.99 PCS 83.36 -1
いつ凝っている衣装のテン。黒だけど素敵、飾りも綺麗。4S軸曲がり転倒、4T両足で回転足りてない。スケートも以前の良いときと比べると伸びが無い。背中が丸くかなり苦しそうな処が見受けられる。3回転以下のジャンプはまだ軽く飛べるので大きな怪我と言うより4回転を跳ぶ体が出来ていないという印象。


ダニエル・サモヒン 183.79  121.77 TES 52.39 PCS 72.38 -3
衣装が羽生のバラ1っぽいサモヒン。サモヒンにしては普通。4S、4T、3A豪快にコケ。軸が締め切れていない。吹き飛びすぎて怖い。シットスピンは低くて回転も良い。この選手はどんなにミスしても世界観を自分から壊さない、最後までやりきるという姿勢はとても良い。
3Lzお手つき3Lo抜け2ASOとジャンプはことごとく乱れている。良いジャンプコーチについて1から見直したい。このままだとせっかくの五輪の出場権を失いそう。ただスピンステップは丁寧に行っていた。


クラント・ホクスタイン 206.09 138.53 TES 66.11 PCS 74.42 -2
シックな黒衣装、緑色に光る飾りが素敵。4T転倒3A何とか今日はみんなジャンプに苦戦している。ランジからのスピンは良い。3連は頑張った。
2度目の転倒以降はまずまずな出来、長いイーグルは相変わらず素敵。氷が硬いという情報があったがどの選手も着氷で跳ね返されている感じになっている。


アンドレイ・ラズキン  212.14 133.60 TES 64.40 PCS 71.20 -2 
本日は紳士なラズキン、SPといい狙っているなぁと思わせる衣装。4T転倒の後ようやく本日初4回転成功。手足が長く見栄えがするがなかなか上半身と下半身が連動しない感じ。細身の美しい体躯が生かし切れていないのが惜しい。まだ全体的にジャンプ意識が強く顔が一生懸命すぎて今ひとつ世界に浸れなくなっている。シニアの試合をこなすことでこなれてくると印象が変わってくるかもしれない。

 

モリス・クヴィテラシヴィリ 250.26 169.59 TES 90.95 PCS 78.64
黒ベースだが色目の面白い衣装、チャックがなんか良い。冒頭3Aから3連続成功!相変わらず4Sと4Tの見極めが難しいがここまでミスが多かったので無事に着氷してくれるとほっとする。後半になるにつれ着氷が安定しなくなっているが転倒ではないのでまだいいだろう。若さという勢いをみせることで観客を乗せている。急遽INの選手だが価値のあるデビュー戦になった。


ナム・ニューエン 238.45 157.71 TES 83.43  PCS 75.28 -1
持越のパリのアメリカ人。昨季までを思えばかなりジャンプも戻ってきている。オータムは崩れたが今回はまずまず。抜けのリカバリもしっかりやって後半はきつそうだったが良く頑張った。


ミーシャ・ジー 255.33 170.31 TES 85.39 PCS 84.92 
薄紫が綺麗な衣装。3連成功でスタート。全ての要素を非常に丁寧にみせている、その姿勢が柔らかい曲に相まって良い効果になっている。表現者としての自分を思う存分見せている演技となった。


ミハイル・コリャダー  185.27 TES 100.27 PCS 89.00 -4
4Lz、4S共に軸曲がりで転倒。2種INはやはり危険。ステップのラストの笑顔が可愛い。後半ジャンプ頑張っていたが3Lzで転倒。ジャンプが全体的にばたばたしている。氷のせいかタイミングのせいかは微妙。ただ最後まで今日は滑れてはいたのでCSよりは良かった。抜けが無いのでTES速報値で100超えた。3種INはこういう意味では大きい。


デニス・ヴァシリエフス 227.53 145.09 TES 65.29 PCS 80.80 -1 
このFS黒ベースの黒じゃ無い衣装が割と多い。なかなか格好良い衣装だ。ジャンプが冒頭から高さが足りていない。最初の着氷で足を痛めたかも?高難度がない分連続ミスは痛い。滑りの印象が師匠に本当によく似てきた。滑らかでスピード感があって良い。しかしジャンプは全ていまいち、着氷が合っていない。今日のスピン全て良かった。


ドミトリー・アリエフ 239.61 150.84 TES 73.56 PCS 81.28 -4
腕の長さが際立つ衣装。あまり加点はつきそうに無いが高難度ジャンプを着氷、タラソワ大興奮。後半転倒で体力消耗したか高さが目に見えて落ちてくる。あとアクセル飛ぶとき半身になるのが気になる。シットスピンの腰が低いのは好印象。ラストはきつそうだがまずまず頑張った。


羽生結弦 290.77 195.92 TES 101.54 PCS 94.38  
冒頭4Lz何とか着氷。4Loは3Loに。後半4回転はいずれも完璧とは言えずコンボを1つ入れられなかった。オータムよりはまだ入った分TESは上がったが完成はまだまだという感じ。それでもコレオもスピードを維持してしっかり滑っている印象だったので体つくりはできているのだなと感じた。いまいちな着氷でもOTにとどめSOにしない上手さは健在だけど気力体力は削っていそう。かなり入れ込んだ印象はあるが転倒は無かったしまずは一段階上がった感じで良かったのでは。


ネイサン・チェン 293.79 193.25 TES 104.85 PCS 88.40 
衣装はいかにも北米といったもの。4Loは抜いてきたが冒頭から4Lzコンボ・4F・4Sとしっかり決めてきた。USクラシックから見れば滑り込みはしてきた感じ。単調な曲に単調にジャンプしてしまっている感じはするがこれから深まっていくだろう。しかし構成を自由に変えられる器用さは駆け引きという意味では有効だなと感じる。


FSで羽生が勝ったがSP差でネイサン勝利という四大陸の再現となった。羽生は4Loと4Tの抜けとコンボ1つ欠け、ネイサンは4T抜けと2Tザヤで双方ともに基礎点を失った。それでも羽生が上回れなかったのはより失った基礎点が大きかったということだろう。もしといいたくはないが3A+2Tではなく3連にしていたら・・・もう少し違ったかもしれない。


ネイサンがザヤっても無理やり2Tを飛んだのはREPを食らいたくなかったからだろう。2Tは消え去っても基礎点を失わないことがネイサンには何よりも大事、この意識の勝利というべきかもしれない。


ただ羽生についても結果的にマイナスがついたのは4Sだけ、踏みとどまってもSOにしなかったことは点数的には良かったのかもしれない。一方StSqが今回もレベル3だったのでもう少し振付に手を入れる必要があるかもしれない。ただGPS初戦としては綺麗なプロトコルだしGOE+の4Lzを成功させたことは大きな収穫になったはずだ。その他1つだけだが4Tコンボのリカバリができたことも良かった経験だろう。

ただやはり昨日心配していた後半の4回転が揃わなかったので次はここに重点を置いて欲しい。ここが安定しないと冒頭2つの高難度チャレンジで失敗したとき目も当てられなくなる。今回は4Lzが決まったからよかったがまだ完璧という出来ではないのでまずは4Sと4Tを鉄板化して欲しい。