つれづれなるままに・・・

日々の思ったことを綴っていきます。

序盤の戦いの難しさーーースケートカナダFS感想

女子のグサグサ祭りには心が痛みます。取られる方が悪いといえばそうなんですが、基準が試合によって変わるというのは選手から見ればやりにくいとしか言えません。ジャッジングが一律になる手段を採点側は検討しなくてはいけないはず。その辺りどう考えているのか。採点される側だけに負荷を与えるのはどうなんだろうと思ってしまいます。


ブレンダン・ケリー 201.56 138.37 TES 71.23 PCS 67.14 
冒頭の4回転2本着氷。黒一色の衣装だが動きが見やすい。昨季に比べ背が伸びたというかシャープになった印象。全体的に棒立ちで滑る時間が長いのが気になる。ただ着氷など姿勢はしっかりしていて綺麗。
転倒はないもののちょいちょい抜けるので点数が伸びないのがもったいない。
顔立ちが大人になったが笑うと可愛いのは変わらない。


パウル・フェンツ 201.60 133.12 TES 65.54 PCS 68.58 -1
格好いい鎧衣装、やはりユーロはこうでなきゃ!ジャンプは重そうではあるが着氷姿勢はピシッとしていていい。2本目の3Aからだんだんジャンプがいまいちに。課題は後半の体力か。ただ演技としては最後までしっかりとやり切った感じ。おひげがおじさん風味だけど笑顔はやはりかわいい。


ジュンファン・チャ 210.32 141.88 TES 72.14 PCS 70.72 -1
まだ怪我から回復していないという情報。大きくなっている最中なのでなかなか大変。滑りとかジャンプ前動作とかなんとなく羽生風味、やはり拠点が同じだと似てくるのか?
フェンツがしっかり体を動かすタイプなので手足や上体がしっかり伸びきらないピシッとしないのが気になる。ジャンプかなり慎重に飛んでいるが腰が残りがちに見える部分が改善点かな?後は体力、上体は動かせているけどスケートが格段に伸びがなくなる。
でも状態が良くない中最後まで頑張った。髪型を次回はもう少しすっきりすると上背もあるから見栄えがしそう。


ニコナス・ナドゥー 229.43 155.20 TES 77.56 PCS 77.64 -1
見るからにプレスリーな衣装。ジャンプは大きいが回転は大丈夫か?曲調でいきなり表情が変わるのが面白い。ついでにジャンプが良いのが来た。パワーもある北米らしい選手なのでもう少し上体の使い方が良くなると見栄えが上がりそう。
ただ高難度を決めても抜けが多いと点数は伸びない。シットスピンは深くていい。最後は曲が余ったか?ステップとジャンプまでの動きの差が顕著すぎ、面白いけどプログラム的にはどうなんだろう?


ミハル・ブレジナ  156.70 TES 79.62 PCS 77.08 
冒頭4Sこらえたが着氷。3Aコンボもまずまず。少しスケート抑え気味?ただジャンプは着々と降りている。
ジャンプが終わったらいきなり動きが良くなった。やはりジャンプの成功率を上げようとするとそうなるのか?体力配分を模索しているのかも。
ただ滑りの良さを堪能できるプログラムではなかった。


無良崇人 186.66 111.84 TES 40.14 PCS 71.70 
冒頭の大きな3Aは良し。4T前慎重すぎて抜ける。ステップが淡々としすぎている。少し目線を変えて滑る必要がありそう。ジャンプも飛べないことはないはずなのでどちらかといえばメンタルの問題か?
集中力が切れたのではなくミスによって逆に周りが見えなさ過ぎてしまった印象。滑りはそこまで悪くないのに勝負弱さを見せてしまった。


ヨリク・ヘンドリクス 237.31 155.23 TES 75.23 PCS 80.00 
軸がゆがんでも綺麗に降りれる3Aコンボでスタート。緩やかな曲調にぬるぬる滑る。ジャンプも若干抜けがあるがまずまず。着氷時の手首の使い方が好き。
腰の赤いベルトがスピンの時に見えるのが面白い。


アレクサンドル・サマリン 250.06 166.04 TES 87.68 PCS 78.36 
何のイメージかよくわからないユーロらしい衣装。大きな4Lz素晴らしい!上背のある選手の大きなジャンプは見ごたえがある。ステップ時以外の腕の使い方が単調なのがもう少しだが予定した高難度を安定して着氷していくのが高評価。ある意味非常にロシアンっぽいロシアン選手かもしれない。
後はもう少しパワーのある滑りが見せられると一気に上位に挙がってきそう。ロシアンの五輪2枠に近づいた大躍進となる演技だった。


キーガン・メッシング 217.75 135.58 TES 59.16 PCS 78.42 -2 
キーガンによく似合うチャップリンだが転倒が豪快。ただサマリンの時に比べ観客が優しい。あまり露骨すぎるのは良くない。
転倒でかなり体力を奪われてCSに比べて後半が動けていない。それでも最後まで頑張った。悔しそうな表情。


宇野昌磨 301.10 197.48 TES 106.32 PCS 91.16 
冒頭3ジャンプ着氷したものの売り物のスピード感がない。ステップもキレがなく中途半端な感じ。4FSO,4Tは回転して両手付き。ただそのあとコンボ3つしっかり入れたのは良かった。前半は後半のためにセーブしていたのかも。


パトリック・チャン 245.70 151.27 TES 61.41 PCS 90.86 -1

冒頭4T転倒、3Lzお手付き、2Aからの3連とジャンプはいまいち。宇野から見るとかなり滑ってはいるがいつもほどの力強さがない。ロスバケなどの影響もありしっかり準備できていなかったのかも。ジャンプの点数が入らずかなり苦しい展開に。


ジャイソン・ブラウン 261.14 170.43 TES 80.77 PCS 90.66 -1
目に鮮やかな青衣装、襦袢の色がちょっと気になる。冒頭4T転倒。体の使い方はそれまでの選手と比べ段違いに良い。長いスパイラスが非常に見栄えがする。そして今年も3Loが鬼門、もっと前に入れようよ。
青衣装は衣装としては素敵だがてかてか光るので筋肉の動きが見えて面白い一方お尻が気になってしまう。転倒・抜けがあったがまずまずの出来。


チャンはこれが初戦ですので仕方ない部分もあるかも。昨年も最初のフィンランディアは良くなかったしここから上げてくるのでしょう。
見た感じ今日良かったのはブラウンとサマリン。それぞれの持ち味をしっかり出した演技でした。


プロトコルを見て>
宇野が刺されたのは4Tだけ、それも転倒扱いにはなりませんでした。この辺りかなり点数的に救われたといえるでしょう。目に見えるミスをいくつかしたことでさすがにPCSの発狂は無し。それでも8点台がわずかしかないので高評価といっていい。正直そこまで滑っているようには見えなかったんですが他の選手も良くなかったので相対的にこういう数字になるのかもしれません。それにしてもあれだけのコレオでGOE+2がつくとは。30秒減った来季からこんなコレオばっかりになったらつまらなすぎます。
ジェイソンは冒頭2ジャンプで回転不足。そして3Lzに!、この辺りが点数に響いてます。ただPCSについてはSS以外は9点台と高評価です。
サマリンは回転不足1つ、スピンステップがオールレベル3というところが点数が伸びない原因。ただ転倒がない分PCSは少し上がりました。TRについてはほとんどないといっていいのでこれは仕方ないです。3Fが入らない構成なのでバランス的にも良くないので地道にいい演技してあげていくしかないといえます。

わかっていましたが無良とメッシングのプロトコルが悲しい。あとジュンファンも。REPとノーカンが多いのとDGが多いのとどっちが悲しいか・・・どっちもですね。今日悪かった選手みんな気分を切り替えて次に向かってください。

オールレベル4はブラウンとヘンドリクスだけかな?ステップのレベル4が本当に取れなくなっています。まだコーチや選手側にはジャッジの判断基準が伝わり切っていないということか?文字で認識するのと実際に転用されるのでは若干齟齬があるもの。上手くこの経験を生かしてほしいです。


昨季6強の一角であるチャンが崩れました。NHK杯で1位にならないとファイナルに出られません。チャンからしてみればファイナルに出る必要はないかもしれませんので今後順調にプログラムを完成させていけばいいのかもしれません。
そしてブラウンはファイナルの可能性が高くなりました。次はどこだっけ?NHK杯?羽生・ブラウン・チャンの結果で出られるか決まりそう。アリエフが絡んでくるかがカギになりそう。いずれにせよ非常に楽しみになります。2週間しかないのでぜひ体調を整えて頑張って欲しいです。