つれづれなるままに・・・

日々の思ったことを綴っていきます。

より高く飛び立つために―――羽生結弦NHK杯WDに

午後1時過ぎだったかようやく「羽生棄権」の報を目にしほっとしました。

 

おそらく羽生は4Sと4Tが飛べれば表彰台には乗れる、GPFまで4週間あるからそれまでには回復できて戦えると思っていたのだろう。その考えは理解はできるしその意識こそが羽生結弦だと思う。それでも今回に限っては棄権して良かったと思いたい。なぜならば怪我をしてしまったからではなく怪我をしてもまだ試合を考えられる状態だったからだ。

骨折などの重傷だったらその場で棄権しただろう。そこまでの怪我だったら五輪出場さえ本当に危ぶまれただろう。しかしそこまでひどくはなかった。羽生が望んだとおりやろうと思えばやれないほどではない状態で済んだ、それは不幸中の幸いだったといえる。しかし医者としてはやれるかもしれないが「確実に悪化させる」ことが見える状態だったからドクターストップを掛けたのだろう。五輪という最高の舞台を前に「悪化させた怪我」のリスクを負うべきではない。五輪の金メダルと引き換えるにはGPF五連覇は妥当ではなかったはずだ。

とりあえず今持ってしまった怪我をできる限り直すこと。その上で改めて体を作り直すこと。今回については前日に熱を出したという状態でそこまでもそれほどいいジャンプを飛べていなかった中4Lzというジャンプに向かってしまったことが良くなかったのだろう。制限された練習時間の中でどんな風に体を作っていくのか改めて検討するいい機会になったと思ってほしい。

 

GPFがなくなり1月半時間ができた。カナダに戻って治療しながら全日本に向けて再スタートになるだろう。

ポジティブに考えれば、GPFから全日本まで2週間という過酷スケジュールはなくなった。フェルナンデスもGPFがなくなったことから手術明けのオーサーへの負担も少なくなった。けがの治療を必要とすることから練習や試合ばかりを考える張り詰めた緊張感から多少解放された。改めて自分の考えを整理する時間をとれた。試合から離れることでマスコミ対応の時間を減らすことができた・・・・・・五輪という大舞台を前に悪いことばかりではないと思う。

医者からストップをかけられ涙したという羽生。何を感じて涙したのかはわからないが色々な思いがあったのだろう。それをすべて経験として次につなげていくことができる選手だと思っている。より高く飛ぶためには一度しゃがむ必要もあるだろう。今はその時間なんだと思って回復を第一に考えて欲しい。その上でさらに高みを目指すためにどうすべきか検討しその力を蓄えて大舞台に向かってほしい。

昨季もインフルエンザで不本意な棄権があったが2戦目のワールドで最高の演技ができた。全日本に出場出来れば五輪は2戦目だ。昨季できたことが今季もできないはずはない。平昌で金メダルを、その思いで今の苦難を乗り越えて欲しい。

 

 

それにしても・・・昨日テレビで羽生の転倒シーンを見て以来私も右足首に違和感を感じるようになってしまった。8年ほど前に右足首にひどい捻挫をしたのですが今でも何かあると出てくるんですよね・・・フィギュアスケーターにとって捻挫は良くある怪我なのでしょう。本当に過酷なスポーツだなと足首をさすりながらNHK杯の動画を見ています。どの選手もそういった痛みからできるだけ離れていますように、今痛みを持っている選手には早く回復しますように、改めて願っています。