つれづれなるままに・・・

日々の思ったことを綴っていきます。

後半戦スタート―――欧州選手権FS感想

土曜日が休みだったので男子SPはライブで見れた。そのまま女子FSを見るか悩んだが長丁場なのでやめ。しかしメドベデワのプロトコルは面白い。まさかユーロでもわざとザヤをするとは思わなかったがコンボ4回はREPになるのだと初めて知った。一つ賢くなりましたね。そもそもソチのころからルールが変わりREPのリカバリコンボが許されたためコンボ過多になる事態なくなったからわからなかったんだ。しかしそれでもワールド記録を作るというのはすごい。kamiyann的にはメドベデワのジャンプはそこまで好きではないけど入りが難しく流れがあるというのは評価が高いということが良くわかります。

そして本日、男子FSをライブで見るために20時に寝て万全に準備したのに時間を間違えるという失態を犯しました。てっきり女子と同じ2時からスタートと思っていたら1時50分からでPCつけた瞬間、ウォーカー君がジャンプを降りててびっくりしました。何事も確認が大切です。

 

ステファン・ウォーカー 196.74 FS133.88 TES72.16  PCS 61.7 
ごめん、時間間違えた。いきなり君が滑っているので驚いたけどガッツポーズしていたからいい演技だったのでしょう。第一滑走からTES70超えは素晴らしい!

 

ソンドレ・オドヴォル・ボー 162.85 FS107.61 TES47.47  PCS61.14 -1
昨季よく聞いたレ・ミゼラブル、逆に新鮮だ。前半は非常に良かった。滑りもまずまずで気持ちいい。その分後半の抜けと転倒がもったいなかった。

 

スラビク・ハイラペティアン180.78 FS120.09 TES64.11  PCS55.98
3Aは上手くはないが2本とも豪快に降りた。ジャンプは全て勢いで飛ぶタイプなので技術はないが決まると爽快で楽しいかも。逆回転のスピンが面白いけどスピードが落ちないようになるともっと評価される。抜け以外はいい演技でした。

 

ヴァルター・ヴィルタネン 164.09 FS107.57 TES50.07  PCS58.50 -1
4Tは両足着氷。ルッツは駄目だったが優雅な曲を丁寧に滑る。ただ両腕が常に前にぶる下がっているような状態が長いのがもったいない。後半ジャンプは頑張った。いまいちな着氷もあるけどこけないよう頑張ってました。ただスピンはもっと頑張れ。

 

イジー・ベロラドスキー 181.62 FS120.83 TES62.21  PCS59.42 -1
地元の歓声を受け演技スタート。しかしベートーベンに手拍子ってのもすごいな。難度的に高くはないけど着氷姿勢が良いのとフリーレッグが滑っていて綺麗なんだな、この子。チェコは滑りのいい選手が多いけど何か秘密があるのだろうか?それにしてもジャンプ中の軸が物凄いのは改善を、それでも降りるのはすごいけど。ステップ中にバランスを崩したのはもったいないけどスピードがあるから今後の期待は大きい。ついでにとても可愛い。

 

ダニエル・アルベルト・ナウリツ 176.10 FS120.96 TES61.38  PCS59.58
3A2本降りていいスタート。このクラスだとやはりTES的に3Aは大きい。スピンは早くないけどポジションは綺麗。優雅な曲調が似合う雰囲気と滑り、ただもう少しフリーレッグが綺麗だともっといい。ジャンプは全般的に謎軸なので降りてるけどクリーンに見えないところが惜しい。こういう子がクリケットみたいなメソッドに触れるとよさげだなと感じる。技術を伸ばせる良い指導者に出会ったらすごく伸びそう。

 

グラハム・ニューベリー  198.06 FS130.27 TES67.99  PCS62.28
いきなり戦う系の音楽は男子には熱い。衣装がもうちょっとそれっぽかったら良かったのに。3A-2Tからスタート。3連抜けたけど強引にやり切った。。ジャンプは高さがあまりないのが苦しいところ。どうもラストサムライみたいだけどなぜここを選んだって感じです、掛け声入りとか日本人的には非常に不思議変曲。後半になるとスピードが落ちて姿勢が悪くなるのがもう少し。でもジャンプは頑張ってました。
あれ?タラソワいたの?

 

ケヴィン・エイモズ 199.47 FS128.21 TES62.73  PCS66.48 -1
二人連続北米系の地味衣装、君たちそれは先輩を見習わないと駄目だよ。今年も変衣装率が低くて残念。3A抜けが痛い。しかしルーパーなのかセカンドループコンボ2連続が新鮮。軸が不思議なのもフランス伝統か。しかしフランスなのにおしゃれな選手って少ないな、どっちかっていうとワイルド系が多い。ただ勢いで飛ぶジャンプだと気持ちよくて観客が乗るのも理解できる。情緒感がないのが少し残念だけど頑張っている感は伝わる。笑うと可愛い。

 

ハビエル・ラヤ 195.54 FS128.87 TES63.81  PCS66.06 -1
ぱっと見がフェルナンデスっぽくなったラヤ君、手の使い方とかすごく似ている。滑りが良くなってジャンプも安定してきた。もともと高さはあったからコントロールできるようになった感じ。一蹴りの伸びがこれまでの選手と違う。ただスピンはまだまだ、シット以外はポジションが取れるまでっていう感じが惜しい。ステップはエッジを丁寧に滑っていた。所々着氷がもったいなかった。楽しげな曲調をもう少し生かせるようになるとPCSが良くなりそう。

 

マウリツィオ・ザンドロン 186.40 FS122.61  TES60.39  PCS63.22 -1
カッコいい燕尾服、普通っぽいならここまでやってほしい。3Aが惜しい出来でスタート、高さは良かったんだけど。シットスピンのポジションとスピードがいい。手足が長いのでステップ中の伸ばす振付が非常にかっこいい。ただせっかく燕尾服なのだからもうちょっとおしゃれな感じにしても良かったんじゃない?貧しい少年が夢見ているイメージなのだろうか?ループを飛ぶ姿勢がすごく微妙と思ったら転倒した、苦手なのね。色々もったいなさを感じる演技でした。

 

イヴァン・リギーニ 210.15 FS140.19  TES71.19  PCS71.00 -2
連続イタリア人、赤の差し色が目立ってる。連続転倒でスタート、昨日からジャンプの何かがあってない。高さがあるけど着氷に合わない感じ。タノルッツは決めた。プレスリーメドレーだけど編曲がもう少しいい感じにならなかったのかエレメンツの方を無理に合わせている感じなのが惜しい。転倒以降はジャンプをまとめてきた。タノ大収穫。リギーニは着氷姿勢が整っているのが素晴らしい。4Tと3Aはワールドまでに合わせましょう。ここでようやく1番滑走の点数を超えた。

 

イワン・パブロフ 202.87 FS133.93  TES69.07  PCS64.86
ユーロなのに普段着・・・これはいかん。ジャンプはいいのに衣装が残念すぎて、髪型も板前だし・・・3Aの抜け以外はジャンプはまとめた。一定のリズムでジャンプを飛ぶ能力はいいと思う、助走も短いし。あとは着氷後の流れをつけられればもっと評価が上がりそう。スピンはキャメル姿勢がいまいち、回転はまずまずでした。まずは衣装の改善を!(まだ言ってる)

 

モリス・クヴィテラシヴィリ 238.20 FS161.35  TES89.77  PCS71.58
ふわっと3Aさりげなく4Sという素晴らしいスタート。見かけもいいし滑りも悪くないけど音楽がかなり微妙。きちんと降りるジャンプは余裕を持って降りているのでストレスなく見れる。質がかなり良い。タラソワ大興奮。ガッツポーズが可愛い。暫定90超えは素晴らしい。

 

シャフィク・ベゼギエ 227.59 FS151.40  TES79.28  PCS72.12
地味な変衣装、ベゼギエの衣装らしい衣装って久々かも。4T2本目抜け。軸曲がりはフランス伝統、スピンいまいちも。いまいちあか抜けないのがいつ見ても不思議。でも衣装着てきたから今日はいいや。ユーロはこういう感じの曲が今季はやりなのか、戦う系が多いわ。

 

パウル・フェンツ 225.85 FS153.17  TES82.53  PCS70.64
地味だけど変衣装続く、何のイメージかわからん。滑りは大きいけど4Tはいまいち。キャメルが安定しているのは本日初かも、男子はキャメル苦手が多い。イーグルから3Lo良い。3A-3TOK。後半に来てジャンプが良くなる。ちょっと飛び方は固いけどドイツ人らしいと思えばそうなのかも。最後まで集中したいい演技だった。

 

ミハル・ブレジナ 215.52 FS136.91  TES62.71  PCS76.20 -2
4S頑張った。3Aいまいち、3連転倒。地元のためか非常に気合が入っている感じがする。ただ昨日から3Aがいまいち低い感じ。得意なはずなのにクリーンじゃない。滑りは良かったが気合がジャンプのタイミングを崩してしまった感じ。

 

アレクサンドル・サマリン 230.87 FS153.61  TES83.05  PCS72.56 -2
黒い衣装連続、若者らしく派手衣装求む。4T頑張った。2本目はクリーンコンボ。昨日は残念だったけど今日はいいサマリン来てる。3連幅があって素晴らしい。上背があって手足が長いと氷上で非常に映える。コンボスピンの組み合わせが面白い。後半の転倒と抜けが惜しかった。

 

アレクサンドル・マヨロフ 217.98 FS 139.11 TES65.39  PCS73.72
ローソンの店員衣装で登場。4Tは抜け、スパイラルから3Aコンボ頑張った。なぜこの曲(007)でその衣装か一度ゆっくり誰か聞いて欲しい。重さがある割にジャンプは高いが回転が緩みがちでおっかない着氷になりがち。腕をもうちょっとしっかり締めよう。でも本人が楽しそうに滑っているからいいかな。スピンはまずまずでした。

 

デニス・ヴァシリエフス 235.20 FS155.33  TES76.19  PCS79.14
3A抜け、2本目クリーン。3Aが最高難度なのでこの失点は痛い。どこかでリカバリ来るか。後半コンボ壁近すぎで怖い。ジャンプの着氷は滑らかでいい。ただ滑りはもう少し良くできる感じ。まだジュニアっぽい。冒頭の抜け以外はまとめた。

 

ミハイル・コリャーダ 250.18 FS166.22  TES82.78  PCS84.44 -1
4Lzコケ、着氷まではもう少し時間がかかりそう。それより問題は4Tかな、2種やりだしてから崩れているのが気になる。3Aコンボは今日はOK。コリャーダを見ていると自由自在という言葉が浮かぶ。体の伸びが今日はいい。ただ止まって振付は個人的にマイナス。2本目のアクセルは抜け。しかし2Aに抜けたら後半どうするつもりなんだろ?ロシアはナショナルチャンプになると伸び悩む法則ができつつある気がする。

 

ヨリク・ヘンドリクス 242.56 FS160.06  TES79.48  PCS80.58
今季ユーロは地味な面白衣装が多い。ヘンドリクスは背中が綺麗だなと見ていて思う。ステップ中のツイヅルの回転速度が違うところが面白い。スパイラルの姿勢綺麗。スピードも今日は良い。離氷はちょっと沈むけど着氷姿勢は非常に美しい。高難度はないけどクリーンないい演技でした、素晴らしい!

 

ハビエル・フェルナンデス 294.84 FS190.59  TES98.29  PCS93.30 -1
4Tクリーンでスタート。4Sいまいちでも根性で2T。これ入れないと後大変だからね。滑りは少し重い感じ、いつもほどステップ良くない。2本目4Sこらえたところから転倒、痛そう。全般的にスピードがないスピンもいまいちでライストも切れる。優勝は間違いないけどあまりいい感じではなかった。

 

マキシム・コフトゥン 266.80 FS172.27  TES87.77  PCS84.50
さっき見た誰かによく似た衣装、地味。4S4Tクリーン。ルッツがダブル、3A2本入れた。だいぶ戻してきたかんじはある。上半身が相変わらず雑な感じ。ただコンボ3回入れたし最後までやり切ったところは良かった。3連はやめたのか?PB出して今回のロシア1位にはなりそう。

 

アレクセイ・ビチェンコ 239.24 FS152.56  TES76.26  PCS77.30 1-1
軸がいまいちなのにクリーンな着氷ってすごい。3AREPが痛い。でも直後にセカンド3Tリカバリした。色々取りこぼしてしまったのが残念。でも演技後笑顔を見せるのが大人だなと感じる。

 


フェルナンデスが5連覇達成。コフトゥン連続表彰台&ロシア1位、コリャーダ初ユーロ表彰台おめでとう。
第3グループまでは割といい演技が多かったのですが最終グループは明暗が分かれた感じでした。なかなか神演技は見れないなぁ。

そしてユーロ衣装が今年も不作だったことが悲しい。衣装分野においても北米勢力が侵食しているのか・・・それはかなり残念。ユーロ伝統の変衣装・派手衣装の復活を望む。ユーロ変曲は相変わらずだったけどね・・・なぜそこは改善されないのか不思議。

しかしフェルナンデスはちょっと心配。JO、ロステレと良かったのにFSがだんだん崩れてきている印象です。SPはまずまずでしたが4Sがここのところずっと質が良くない気がします。どの程度ワールドまで改善できるかが順位を決める鍵となりそう。
コフトゥンは2014年ワールド以来のPB更新。ようやく240台の壁を越えました。ただ正直そこまでいいという演技では無かった。ジャンプが入ったというだけで滑り自体はナショナルの方が良かった気がします。ただこの点数は嬉しいでしょうし自信になると思うのでワールドでもう一皮むけた姿を見せて欲しい。
コリャーダは2年目の壁の前に苦労している模様。一番は2種クワドの両立なのですが4Lzよりも4Tの崩れが元凶な感じ。4T二本構成ではだめなのかな。ちょっとこのままではワールドで苦労しそうです。
ビチェンコは残念ながら順位を落としました。一番の問題は後半3A2本でしょうか。ここまでもそろってないので先にコンボと1本ずらす構成を考えてみて欲しい。

今日の中で特に良かったのはモリス・クヴィテラシヴィリとグラハム・ニューベリー、そして半分見れなかったステファン・ウォーカーかな。それほどユーロは高難度ではないので演技という面では幅広いものが見れて面白かったです。

 

プロトコルを見てフェルナンデスの今日の演技に10点をつけるのはどうかと思う。スピンもそこまでいいものには思えなかったけど結構GOEついてます。全体的にGOEPCSが高めだったので妥当なのかもですがどんなにいい選手でもいまいちの場合は思い切ってつけないという姿勢があってもいいのではと思ってしまう。
コフトゥンもあまり着氷が綺麗といえないわりにはマイナスは1つだけでした。良いのかユーロ、甘すぎるぞ!といいたいのですが久々にまずまずSPFS揃えたのでよしとします。ただスピンALLレベル4かぁ・・・うん、回転はしてたかもだな。GOEについてはワールドだともっと渋くなるだろうので質を上げましょう。
PCSがFSではコリャーダよりコフトゥンの方が上になりました。滑りとエレメンツの質、体の動きはコリャーダが上ですが転倒や抜けといった大きなミスがあったので仕方ないです。ただ2種クワド入れて両方失敗するのは印象が悪いのでコリャーダ陣営はもう少し検討する必要はあると思います。ミスは1つが今は原則です。
クヴィテラシヴィリは思った以上にマイナスがついていました。お手付きがほぼ転倒と変わりなくなってしまうあたりGOE評価がまだまだです。しかし冒頭のジャンプ2つは本当に軽やかだったのでそれが全体的にできればもっと評価されそうな印象があります。FS4位、TES2位は素晴らしい。
ヨリヘンもちょろちょろマイナスがついてしまうのが惜しいですね。GOEも1が多い。卵売りよりはいいけどジャンプの質以外に評価が少ないということかな。

 

ユーロが終わり後半シーズンが本格的にスタートします。四大陸にユニバ・アジア大会と今季は大きな大会が多いですね。B級もありますしスケートファンには週末睡眠不足になりそう。体調を整えて乗り切りたいです。