読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

つれづれなるままに・・・

日々の思ったことを綴っていきます。

ぜいたくな悩み、その他ワールド雑感

2016-17 フィギュアスケート

午前中は用事で出かけていたのだが帰宅したらBSで2017年ワールド男子FSが放映されていたので見た。(録画はできないけど見ることはできるのだ)録画に失敗してあのフジカウンターで羽生の点数が上がっていくところが見れなくてがっかりしていたので再放送は非常にありがたかった。

しかし・・・第3グループの途中から見たのだがだんだん私の中の期待感が消滅していく。というか・・・

 

カウンターすげぇ邪魔!

 

と身もふたもない感想になってしまった。

 

公式のTESカウンターがつき始めてもう数年、それを見て一度も感じたことのない思いがフジ高性能カウンターにわいてきたのはひとえに情報量が多すぎる、ということに尽きる。お茶の間の漠然としかフィギュアをご存じない一般視聴者にはありがたいのだろうが基礎点がほぼ頭に入っているファンにはエレメント名も基礎点とGOEをわざわざ分けて表す必要も感じない。むしろカウンターのでかさが無駄なスペースを奪われているみたいだし、認識する文字が多すぎて演技から目がそれていることに気が付いて自分が嫌になってくる。途中から結局カウンターを見ないようにして、このナビと解説なら海外動画で十分だったなと思ってしまった。

もっともこの感想を抱いてしまったのはリアルタイム観戦ではないということが大きかっただろう。そしてカウンターはつけないで欲しいとは絶対に思わない。なければ欲しいと思うしあればあったでわがままな気持ちがわいてくるというものだろう。人間なんて贅沢なものだとつくづく思う。

 

今回のワールドで非常にうれしかったのはイスラエル2枠だ。結果を見て思わず万歳してしまったくらいだった。1枠だとサモヒンとビチェンコが争いサモヒンが代表になったらビチェンコが引退してしまうかもと危惧していたので二人が五輪で見れることがほぼ確定した2枠が非常にうれしかった。演技としてはミスも多かったがそれでもコンボを無駄にしなかったこととREPを食らわない対処をきちんとしたということがこの結果を生み出した。そういえば昨季ユーロで2位になったときも1Tをつけたことが大きくて、今回も結果的にそれが2枠につながった。点数にならないコンボを付ける意味があるのかとも思うが、それ以上点数を失わないため後に負担をかけないために対処しておくというのが大局では意味があるのだなと感じる。

今回のワールドでも案外コンボを無駄にしている選手が多かった。例えば田中とかコリャーダとか、後半リカバリできそうな場合でもしないケースがいくつも見られた。順位にはかかわらなかったかもしれないが今の点数が積み上げられて得点となるルールにおいては無駄にするということはそれだけで勝機を失うということ。ネイサンが2転倒してもきっちりコンボ分の基礎点を得ようとした姿勢がいま世界で戦うためには必要なのだと改めて今日振り返り映像を見て感じた。

構成が横並びの女子に比べて男子選手は基礎点に固執する姿勢が見れない場合が多い。REPやザヤも男子選手の方が多く発生している現状がある。実行さえすれば基礎点は確実に得られる点数なのでも予定構成だけは確保するという姿勢がもう少し見られるとより面白い試合になる気がする。

来季はいよいよ五輪シーズン、勝利にはより完成度が求められるシーズンだ。自分の決めた構成を完遂してより際どいしのぎを削る試合が見られることを期待する。

競技者と表現者の狭間で―――ミーシャ・ジー

2016-17 フィギュアスケート ミーシャ・ジー

ミーシャ・ジーという選手はかなり昔から知っていた。ただkamiyann的にはあまり関心のない選手だった。EXではハチャメチャに動き目立っていたが試合ではいまいち、特にエレメンツの質が低いことが原因だった。
しかし3シーズン前からその傾向がガラッと変わる。回転が緩み勝ちで着氷がいまいちだったジャンプもしっかり回るようになった。スピンもステップもきちんとルールに対応して行うようになった。その上で自分の個性を出すことは変わらなかった。意識が変わるとこんなに上手くなるものなんだ、ととても感心したことを覚えている。
EXの盛り上げ役としても様々な情報の発信者としても人気者だった。今シーズンに入っては振付師としても実績も作っている。怪我や年齢更には資金難などの問題でワールドは今回で最後ということだが、枠も持っているのでぜひ五輪というフィギュアスケート最大位の大会まで引退を伸ばしてほしい。

 

オータムC   総合2位 230.55 SP2位 79.52 FS3位 151.03
Sカナダ    総合6位 226.07 SP7位 72.30 FS5位 153.77
フランス杯   総合7位 229.06 SP8位 72.49 FS6位 156.57
四大陸選手権  総合7位 239.41 SP8位  81.85 FS8位 157.56
冬季アジア   総合6位 233.93 SP8位 76.18 FS5位 157.75 
世界選手権   総合12位 243.45 SP16位   79.91 FS10位 163.54
平均       総合  233.745  SP平均 77.042 FS平均 156.703

230点を超えると中堅クラスという印象がある。各試合の点数を見ても平均を見ても十分その結果を出してきている。これを上回るにはやはり4回転が必要になってくる。今季冒頭は入れてきたが成功はできなかった。怪我の影響もあり後半は外してきたが演技としてはまとまり印象が良くなったので無理してまで入れなくてもいいと感じた。4回転が飛び交う中ではなかなか点が伸ばせないジレンマを感じるだろうが個性を出す必要を見せる選手も必要だ。そういう意味でも安定した成績を出し続けるジーという選手は重要な人物だと感じる。


<ジャンプ>
SP  

         
        基礎点    GOE  減点    合計
オータムC  30.13  -2.08  0   28.05  
Sカナダ   24.13  -2.50 -1   20.63
フランス杯  26.40  -6.04 -1   19.36
四大陸選手権 24.63   0.97  0   25.60
冬季アジア  23.33  -2.10  0   21.23
世界選手権  24.63  -0.47  0   24.16
平均    25.542 -2.037 -0.333  23.172 

ジャンプについてはどうしてもGOEがマイナスになってしまう傾向がある。もともとジャンプが得意な選手ではないので仕方ない部分ではある。後半は4回転を抜いてきたので基礎点は下がったが全体としては安定してきた。GOEがつくタイプのジャンプではないため基礎点を確実に稼ぐ方が有効だと感じる選手だ。


FS 
        
        基礎点    GOE  減点    合計
オータムC  55.67 -0.86  0   54.81
Sカナダ   57.72 -2.37  0   55.35
フランス杯  59.70 -1.34 -1   57.36  
四大陸選手権 59.43  3.10  0   62.53
冬季アジア  54.73  2.94  0   57.67
世界選手権  59.43  4.02  0   63.45
平均     57.78 0.915 -0.167 58.528

kamiyann的にはジャンプ前の腕や肩の位置と着氷そのものは好みではない選手だ。しかし着氷後の腕の使い方は非常にいい選手だと思う。旧採点時代のユーロ選手はジーのようにびしっと腕を伸ばすことが多かったが昨今あまりいなくなってしまった。体操ほどしっかりする必要はないがそれでもエレメンツを行いましたというアピールは試合なのであった方がいいのではと思うことはある。ジーの肩から手の先まで伸ばす腕は美しいと感じる。

FSについては前半と後半のGOE差が経過をはっきり示している。4回転を入れるか入れないか、である。怪我のためだったようだがジーのやりたかった綺麗な音楽に合わせた美しい演技には4回転は必要なかったように感じる。点数的にも入れない方が大幅に伸びている。


<スピン>
SP
        基礎点   GOE    合計
オータムC   9.3  1.20  10.50  レベル4 2回 レベル3 1回
Sケナダ    9.3  1.43  10.73  レベル4 2回 レベル3 1回
フランス杯   9.3  1.29  10.59  レベル4 2回 レベル3 1回
四大陸選手権  8.8  2.57  11.37  レベル4 1回 レベル3 2回
冬季アジア   9.3  1.90  11.20  レベル4 2回 レベル3 1回
世界選手権   9.3  2.00  11.30  レベル4 2回 レベル3 1回
平均     9.02 2.388 11.408

 キャメルとシット両方でなかなか4が取れなかった。もともとそれほど得意という選手ではないのでシーズンとしては後半の方が点数が伸びているのでこれくらいとれればいいのかもしれない。

 

FS
        基礎点   GOE   合計
オータムC   8.9  1.80  10.70  レベル4 1回  レベル3 2回
Sカナダ    8.9  1.57  10.47  レベル4 1回  レベル3 2回
フランス杯   9.3  1.64  10.94  レベル4 2回  レベル3 1回
四大陸選手権  8.4  1.71  10.11  ALLレベル3
冬季アジア   9.3  2.00  11.30  レベル4 2回  レベル3 1回
世界選手権   9.7  1.79  11.49  ALLレベル4
平均    9.083 1.752 10.835

レベル4がラストで揃ったことがぐっとくる。SPよりも安定しなかったがそれでも後半に行くほど点数が伸びていることがわかる。

 

<ステップ>
SP
        基礎点   GOE   合計
オータムC   3.9  1.12  5.02  レベル4 
Sカナダ    3.3  0.86  4.16  レベル3
フランス杯   3.3  1.07  4.37  レベル3
四大陸選手権  3.9  1.40  5.30  レベル4
冬季アジア   3.9  1.40  5.30  レベル4
世界選手権   3.9  1.40  5.30  レベル4
平均      3.7 1.208 4.908

ステップは得意分野だ。PCS3強やブラウンからみてしまうと控えめに見れるが総得点が230レベルの選手の中にあってはかなりいい数字であるといえる。レベル4を安定して取れているところがルールをきちんと理解した振付師としては信用が置けるという評価になるだろう。


FS
        基礎点   GOE   合計
オータムC   5.3  2.52  7.82  レベル3
Sカナダ    5.3  2.79  8.09  レベル3 
フランス杯   5.3  3.03  8.33  レベル3
四大陸選手権  5.9  2.10  8.00  レベル4
冬季アジア   5.9  3.08  8.98  レベル4
世界選手権   5.9  2.90  8.80  レベル4
平均      5.6 2.737 8.337

ジーのステップの面白いところは全般的にコレオの方がGOEが高い傾向にあるところだ。うまい選手はもちろんどちらも高GOEを取るが、案外似たような数字になる。ジーの場合は明らかにコレオの方が秀でていることが珍しい。近年レベルを取ることに重点が置かれコレオが流し気味に見える選手が増えてきたのでジーのようなコレオで魅せる選手は貴重だと感じる。 

 

<TES計>
SP  
        基礎点   GOE  減点    合計
オータムC  43.33  0.24  0   43.57  
Sカナダ   36.73 -0.21 -1   35.52
フランス杯  39.00 -3.68 -1   34.32
四大陸選手権 37.33  4.94 -1   41.27
冬季アジア  36.53  1.20  0   37.73
世界選手権  37.83  2.93  0   40.76
平均    38.458 0.903 -0.5   38.861

TESはどうしてもジャンプの成否で左右されてしまう。ジャンプの苦手な選手はなかなか上位に入れない厳しい時代ではある。それでも予定構成の基礎点と稼げる部分でGOEを確実に得ることで着実に積み重ねていくしかない。4回転のない選手はよりその傾向が高まる。4回転を抜いてTESが安定したことは評価に値すると感じる。


FS
        基礎点    GOE  減点    合計
オータムC  69.87  3.46  0   73.33
Sカナダ   71.92  1.99  0   73.91  
フランス杯  74.30  3.33 -1   76.63
四大陸選手権 73.73  6.91  0   80.64
冬季アジア  69.93  8.02  0   77.95
世界選手権  75.03  8.71  0   83.74
平均    72.463 5.403 -0.166   77.70 

4回転を入れた時よりなくしたほうが得点としては高くなった。もちろん滑り込みができてレベルを安定させた影響もあるが、自分が決めた構成を確実にこなしたことが大きい。世界選手権のプロトコルはマイナスのない美しいものとなった。引退覚悟の試合でこれを見せた価値は高いと思う。

 

<PCS>
SP
       SS  TR  PE  CC  IN  合計
オータムC  7.15  6.90  7.20  7.35  7.35  35.95
Sカナダ   7.46  7.00  7.43  7.43  7.46  36.78 
フランス杯  7.57  7.36  7.64  7.71  7.89  38.17 
四大陸選手権 7.96  7.79  8.29  8.18  8.36  40.58
冬季アジア  7.60  7.40  7.70  7.85  7.90  38.45
世界選手権  7.79  7.57  7.86  7.89  8.04  39.15
平均      7.588  7.366   7.687   7.735  7.833   38.180

SPは5項目が案外平均的な数字になっている。あまり他の選手と変わりない傾向。

 

FS
       SS  TR  PE  CC  IN  合計
オータムC  7.70  7.10  7.95  7.90  8.20  77.70
Sカナダ   7.75  7.50  8.21  8.18  8.29  79.86
フランス杯  7.79  7.61  8.14  8.11  8.32  79.94 
四大陸選手権 7.68  7.46  7.75  7.71  7.86  76.92
冬季アジア  7.90  7.55  8.10  8.10  8.25  79.80
世界選手権  7.79  7.61  8.14  8.00  8.36  79.80
平均      7.768   7.472  8.048  8.00   8.213   79.003

FSはSPに比べると5項目にばらつきを感じる。ただ数字の出方としてはフェルナンデスタイプの後半3項目が高いタイプ。FSの方がばらつきが出るのは時間とエレメンツが多い分SPよりも魅せるということができる点にあるのかもしれない。

 

<来季に向けて>

ワールドで五輪枠を確保した。一方振付のお仕事も順調だという情報も入っている。振付て終わりというものでもないので練習時間や環境などの問題もあるだろう。しかしフィギュア選手にとってやはり五輪は大切な試合なので持ち越しプロでもいいので何とか頑張ってくれないかと思う。若い選手が4回転を飛ぶことに注視する傾向が強いだけにジーのような選手がいる意味は大きいはず。来季もその姿が見られることを願っている。

ある春の日に―――浅田真央現役卒業に寄せて

2016-17 フィギュアスケート

昨日と打って変わり今日は穏やかで暖かい春の日でした。桜をはじめとする春の花も満開、美しい日本の風景を感じられる一日となりました。

そんな気持ちのいい日に先日現役引退を表明した浅田真央の会見が行われました。ちょうどお昼休みだったので職場のテレビでその模様を見ていました。

レベルの低い日経の記者や頓珍漢な質問などにもいつも通りの柔らかい笑みで丁寧に真摯に答えていました。記者というものは時に意地の悪い嫌味な質問もするのですが考えてみればこの人はいつも気持ちの良い回答をしてきました。そういう部分が成績以外でも人を魅了してきたのでしょう。

東海地域に生きていますので浅田姉妹はかなり幼いころから見知っていました。その頃からマスメディアや人々の期待にずっとさらされてきた選手生活だったと思います。人々の期待する浅田真央でいなくてはいけないと思い悩むこともあったでしょう。10年以上そうして過ごしてきたのです。本当にお疲れさまでした。

とりあえず今は様々な柵から解き放たれて「浅田真央」としての自由な時間をゆっくり持ってほしいです。心のリフレッシュだけではなく体のケアも十分にして新しい浅田真央としての人生を歩んでいって欲しいと思います。

沢山の笑顔と素敵な時間をありがとう。そして卒業おめでとう!この春の日が新しい始まり、これからもその笑顔が輝き続けることを願っています。

 

世界王者という名の檻の中で―――ハビエル・フェルナンデス

2016-17 フィギュアスケート ハビエル・フェルナンデス

B級戦には出ないフェルナンデスはここ数年JOが初戦になっている。どちらかといえばスロースターターなフェルナンデスはJOではいつもそこそこな滑りで大げさにはやし立てる日本メディアを喜ばせる存在になっていた。
しかし今シーズンのJOでは宇野に及ばなかったもののかなりまとめた演技をしてきた。こんなに早くから仕上げてくるなんて珍しい、しかもFSの振り付けが遅かったはずなのに・・・と意外に思ったことを覚えている。
GPSが連戦なのでそうしたのかなと思いそのあと1月空くから体調は整えられるだろうと思い込んでいたのだが実際にはメディアやショーや宣伝など世界王者として忙しい生活を送っていたらしい。今季最高を見せたロステレコム以降FSをまとめることができずにユーロ以外の主要大会の表彰台を逃す結果となってしまった。
世界王者という称号は私が思う以上にいろいろな意味を持つものなのだな、と改めて知ったフェルナンデスの今シーズンを振り返る。


ロステレコム  総合1位 292.98 SP2位 91.55 FS1位 201.43
フランス杯   総合1位 285.38 SP1位 96.57 FS1位 188.81
G P F   総合4位 268.77 SP3位 91.76 FS4位 177.01
欧州選手権   総合1位 294.84 SP1位 104.25 FS1位 190.59
世界選手権   総合4位 301.19 SP1位 109.05 FS1位 192.14
平均       総合  288.632 SP平均 98.636 FS平均  189.996

 

ユーロは5連覇できたがGPFと世界選手権という強豪選手が揃った大会で台落ちしてしまうと言う五輪シーズン前にはちょっと不安になるシーズンとなってしまった。
点数的には後半の試合で伸びたが主にSPのおかげで有りFSではなかなかジャンプを揃えることが出来なかった。若手が大幅に基礎点を上げていく中で構成を上げないと選択したが、ショーや取材など世界王者に課せられた数多くの雑事の影響も有りなかなかベストな状態で試合をむかえることが出来なかった。


<ジャンプ>
SP  予定構成 4T+3T 4S // 3A = 34.45
         
        基礎点   GOE  減点        合計
ロステレコム 28.35  1.09  0  29.44  
フランス杯  34.45 -0.57 -1  32.88
G P F  34.45 -3.06 -1  30.39
欧州選手権  34.45  4.15  0  38.60
世界選手権  34.45  8.72  0  43.17
平均     33.23 1.958 -0.4  34.896 

持ち越しプロであるマラゲーニャが世界選手権でようやく完成形を見せた。はまり役であるプログラムがなかなかノーミスできずにもやもやしていたのだが、パーツがびしっと入ったときの完成度の高さは素晴らしくこれは3連覇固いのではと思わせた。2連覇という実績が風格ある選手を作り演技に貫録をもたらせた。ロステレコムでは抜けもあったがシーズン後半に向かって完成に近づいていくことがわかる数字の並びになっている。

 


FS 予定構成 4T 4S+3T 3A+2T // 4S 3A 3Lz 3F+Lo+3S 3Lo =79.23
        
        基礎点    GOE  減点   合計
ジャパンO  70.10  8.58  0  78.68
ロステレコム 76.23 10.23  0  86.46
フランス杯  72.49  4.99 -1  76.48  
G P F  67.59 -2.41 -1  64.18
欧州選手権  79.23 -1.19 -1  77.04
世界選手権  75.49  1.61 -1  76.10
平均    73.522 3.635 -0.667 76.49

SPがだんだんとまとまっていくのに対してむしろ崩れていったような印象があるFSのジャンプ。昨季は安定していたセカンド3Tがなかなか入らず、また抜けもしばしば出てなかなか予定構成通りに滑れなかった。構成を上げない以上完成度の高い演技が求められたが、試合以外の要素が多かったためかFSまでは完成度を高められなかった印象だ。


<スピン>
SP
        基礎点   GOE    合計
ロステレコム  8.0  2.43  10.43  ALLレベル3
フランス杯   9.4  2.50  11.90  ALLレベル4
G P F   8.9  1.86  10.76  レベル4 2回 レベル3 1回
欧州選手権   9.4  2.93  12.33  ALLレベル4
世界選手権   9.4  2.22  11.62  ALLレベル4
平均     9.02 2.388 11.408

 SPのスピンについては基礎点が低いので確実にレベル確保しGOEを稼ぎたいところだったがシーズン序盤はレベルを落とすこともあった。世界選手権でもアップライトでぶれて思ったほどのGOEを得られなかった。スピンはフェルナンデスにとってはまだ取りこぼしの多い要素という印象が残るシーズンだった。

FS
        基礎点   GOE   合計
ジャパンO   8.2  2.00  10.20  レベル4 2回  レベル1 1回
ロステレコム  9.0  2.43  11.43  レベル4 2回  レベル2 1回
フランス杯   9.6  2.01  11.61  レベル4 2回  レベル3 1回
G P F   9.6  2.29  11.89  レベル4 2回  レベル3 1回
欧州選手権   9.6  1.65  11.25  レベル4 2回  レベル3 1回
世界選手権  10.0  2.22  12.22  ALLレベル4
平均     9.33  2.10  11.43

なかなかFSで会心という演技がなかったためもあるがスピンもちょっといまいちな印象のシーズンだった。ジャンプの基礎点が現在では決して高くないので取れるところではしっかりとっておきたい。レベルがワールドまでそろわなかったことが少しもったいないと感じる。

 

<ステップ>
SP
        基礎点   GOE   合計
ロステレコム  3.9  1.70  5.60  レベル4 
フランス杯   3.9  2.00  5.90  レベル4
G P F   3.9  1.40  5.30  レベル4
欧州選手権   3.9  2.10  6.00  レベル4
世界選手権   3.9  2.10  6.00  レベル4
平均      3.9  1.86  5.76

ステップは稼ぎどころ、はまりプロでもあるので加点もしっかりとっている。平均も非常に高い素晴らしい数字である。


FS
        基礎点   GOE   合計
ジャパンO   5.9  3.30  9.20  レベル4
ロステレコム  5.3  2.54  7.84  レベル3 
フランス杯   5.3  3.14  8.44  レベル3
G P F   5.9  3.20  9.10  レベル4
欧州選手権   5.9  3.10  9.00  レベル4
世界選手権   5.9  3.40  9.30  レベル4
平均      5.7 3.113 8.813

 ロステレとGOFでレベルを落とした。FSでミスが多かったためかステップの加点も昨季ほど多い感じにはならなかった。休憩するところなどわりと巧くつくられたプログラムだと思ったが、転倒のためか体力的にきつそうに見えてしまいなかなかうまくいかないものだと感じてしまった。

 

<TES計>
SP  
        基礎点   GOE  減点    合計
ロステレコム 40.25  5.22  0   45.47  
フランス杯  47.75  3.93 -1   50.68
G P F  47.25  0.20 -1   46.45
欧州選手権  47.75  9.18  0   56.93
世界選手権  47.75 13.04  0   60.79
平均     46.15 6.314 -0.4  52.064

世界選手権のノーミスTESが素晴らしい。ずっと見たかった完璧マラゲーニャが見れてうれしかった。昨季に比べぐっと数字が高くなっている。ただ個人的にはステップは昨季の方が良かったなぁと思っている。


FS
        基礎点    GOE  減点    合計
ジャパンO  84.20  13.88  0   98.08
ロステレコム 90.53  15.20  0  105.73  
フランス杯  87.39  10.14 -1   96.53
G P F  83.09   3.08 -1   85.17
欧州選手権  94.73   3.56 -1   97.29
世界選手権  91.39   7.23 -1   97.62
平均    88.555  8.848 -0.667 96.736

 ロステレコムが最高でそれを超えることができなかった。もともと4S・4Tはそこそこミスがある選手だったが今シーズンはここ数年安定していた3Aにミスが増えてきたことが昨季の比べ数字を下げる原因となっている。

 

<PCS>
SP
       SS TR PE CC IN  合計
ロステレコム 9.14 9.11 9.11 9.36 9.36  46.08
フランス杯  9.07 9.07 9.00 9.32 9.43  45.89 
G P F  9.07 9.00 8.71 9.21 9.32  45.31 
欧州選手権  9.32 9.32 9.54 9.50 9.64  47.32
世界選手権  9.43 9.36 9.79 9.75 9.93  48.26
平均     9.206  9.172  9.230  9.428  9.536   46.572

フェルナンデスのPCSの特徴は基本CCとINが高く、SSとTRが似た数字に落ち着く、PEはその時の演技の出来に左右されるという点。シーズンを通してその傾向は変わらなかった。

 

FS
       SS TR PE CC IN  合計
ジャパンO  9.39 9.14 9.50 9.46 9.57  94.12
ロステレコム 9.36 9.39 9.68 9.71 9.71  95.70
フランス杯  9.18 9.14 9.04 9.39 9.39  92.28 
G P F  9.14 9.14 8.93 9.39 9.32  91.84
欧州選手権  9.29 9.18 9.21 9.43 9.54  93.30
世界選手権  9.43 9.36 9.36 9.57 9.54  94.52
平均     9.298  9.225  9.287  9.492  9.512  93.628

ロステレコムがPCSでも一番高くこれを超えることができなかった。ノーミスできなくてもPCSの高さはシーズン通して変わらなかったが伸びるということもなかった1年となった。


<来季に向けて>

ノーミスできなかったこともあるがこの構成で五輪を勝ち抜けるかといえば厳しいという印象を与えたシーズンだった。しかしFSで明らかに体力がきつそうなことも見て取れるので構成を上げることができるかもかなり未知数だ。構成を上げる上げないどちらの選択をするかわからないが、決めたら決めたでそれを貫き通しやり遂げることが五輪の表彰台に上る条件になると思う。ぜひいい演技をして念願のメダルをゲットして欲しい。

世界選手権2017年 男子シングル総合データ

2016-17 フィギュアスケート 羽生結弦 宇野昌磨 ハビエル・フェルナンデス パトリック・チャン ネイサン・チェン デニス・テン ジェイソン・ブラウン ボーヤン・ジン マキシム・コフトゥン ミハイル・コリャーダ ミーシャ・ジー

世界選手権でSP5位からの逆転優勝というのは男子シングル史上初めてのことだった。旧採点の時は順位点というものが大きかったからそもそも5位になったら優勝の目はまずなかった。そういう意味では新採点法というものの方がいいなと感じる。SPで7割がた優勝者が絞られてしまうのなら最初からFS一発で決めればいいとも思えてしまうからだ。SPとFSの2プログラムを滑る意味が旧採点の頃よりは現在の方がずっとあるような気がする。

 

<ジャンプ得点上位10人>
           基礎点   GOE    計    減点
 1位 ボーヤン・ジン  125.83  15.08  140.91
  2位 宇野 昌磨   125.29  14.49  139.78
  3位 羽生 結弦   119.38  18.28  137.66
  4位 N・チェン   136.32   -6.16  130.16  -3(実質127.16)
  5位 フェルナンデス 109.94  10.33  120.27  -1(実質119.27)
  6位 P・チャン   101.75  11.12  112.87
  7位 レイノルズ   107.04   -0.14  106.90
  8位 クヴィテラシヴィリ   95.17    7.24  102.41 
  9位 ビチェンコ     97.88    2.08   99.96
10位 M・コリャーダ   92.17    5.59   97.76  -1(実質 96.76)

 

1位も10位も昨季より9点ほど上がっている。基礎点100点超えも昨季は4人だったが7人まで増えて高難度化が進んでいることがわかる。
この部門のトップはボーヤン。考えてみればSPFS通して唯一のノーミス、6クワドを全て決めた素晴らしい結果です。そして驚くのは羽生だろう。SPでコンボ分の基礎点を無くしただけで無くGOEで-4受けたはずなのにGOEトップで3位に入ってしまった。SPノーミスだったら何点になっていただろうかと恐ろしくなってしまう。
それにしても高難度化が進んだ割に転倒は三人だけというのも驚きだ。昨季はこの10位以内に転倒者が6人いたが・・・転倒はやはり見ていて気持ちいいものでは無いので少ない方が良い。今回のワールドで良い演技が多かったという印象はこの辺りにあると感じる。


<スピン得点上位10人>

              基礎点 GOE  合計
  1位 J・ブラウン   19.90  7.28  27.18     
  2位 羽生 結弦    19.70  6.00  25.70 
  3位 ヴァシリエフス  19.90  5.13  25.03
  4位 宇野 昌磨    19.50  5.51  25.01
  5位 M・コリャーダ  19.40  5.14  24.54
  6位 P・チャン    18.50  5.35  23.85
  7位 フェルナンデス  19.40  4.44  23.84  
  8位 N・チェン    19.50  4.07  23.57
  9位 ボーヤン・ジン  19.40  3.78  23.18
10位 ミーシャ・ジー  19.00  3.79  22.79

 

ブラウンが1位なのはわかっていたがこうやって数字を見るとすごさがわかる。実は昨季羽生が1位だったのだがGOEは同じでその上を遙かいったブラウンの質の良さが際立った結果だ。
それにしてもボーヤンとネイサンは本当に近い数字が出る。昨季の10位はボーヤンで0.8点ほどGOEが良くなっている。成長が見られる結果だ。それは3位に入ったヴァシリエフスも同じ昨季7位からジャンプアップしている。さすがスピンの名手の弟子だなと感じる。

 

<ステップ得点上位10人>
               基礎点 GOE  合計
  1位 チャン       9.80  5.70  15.50              
  2位 フェルナンデス   9.80  5.50  15.30    
  3位 J・ブラウン    9.80  5.10  14.90   
  4位 羽生 結弦     9.80  5.00  14.80              
  5位 宇野 昌磨     9.80  4.60  14.40    
  6位 ミーシャ・ジー   9.80  4.30  14.10   
  7位 デニス・テン    9.80  4.00  13.80  
  8位 ヴァシリエフス   9.80  3.90  13.70
  9位 ボーヤン・ジン   9.20  3.30  12.50   
10位 N・チェン     9.20  2.90  12.10  

 

1位と2位4位6位は昨季と同じ、1位と10位は昨季より下がったが全体的には点数が上がっている。SPFS両方レベル4を揃えたのは昨季は4人だったが倍増している。シーズン冒頭はなかなか4取れなかったがラストに来て皆纏めてきた。
レベルさえ取れてしまえば大きな差にはならないエレメンツなので皆対応をしてきているのだろう。そしてここでも並ぶボーヤンとネイサン、君たち本当に数字上似たもの選手だわ。


<TES上位10人>
            ジャンプ   スピン  ステップ   計    減点 
  1位 宇野 昌磨    139.78  25.01  14.40  179.19      
  2位 羽生 結弦    137.66  25.70  14.80  178.16  -1(実質177.16)
  3位 ボーヤン・ジン  140.91  23.18  12.50  176.59
  4位 N・チェン    130.16  23.57  12.10  165.83  -3(実質162.83)
  5位 フェルナンデス  120.27  23.84  15.30  159.41  -1(実質158.41)  
  6位 P・チャン    112.87  23.85  15.50  152.22 
  7位 レイノルズ    106.90  21.87  10.77  139.54   
  8位 J・ブラウン   94.19  27.18  14.90  136.27  -1(実質135.27) 
  9位 クヴィテラシヴィリ   102.41  20.75  10.30  133.46
10位 M・コリャーダ  97.76  24.54  10.96  133.26  -1(実質132.26)  

 

昨季は170超えは一人、2位で150台だったが今季は170点台が3人6位でも150台という高得点化。10位でさえ10点以上上がっている。
それでも1位と10位で45点以上開いてしまう。SPの順位も点差もFSの出来で大きく変わってしまう。ジャンプの高難度化による基礎点アップがFSの意味合いを大きく変えてきていると感じる。


<GOE獲得上位10人>
                ジャンプ  スピン  ステップ   計
  1位 羽生 結弦    18.28  6.00  5.00  29.28
  2位 宇野 昌磨    14.49  5.51  4.60  24.60 
  3位 P・チャン    11.12  5.35  5.70  22.17 
  4位 ボーヤン・ジン  15.08  3.78  3.30  22.16 
  5位 フェルナンデス  10.33  4.44  5.50  20.27 
  6位 J・ブラウン     7.88  7.28  5.10  20.26 
  7位 ヴァシリエフス    4.91  5.13  3.90  13.94
  8位 M・コリャーダ    5.59  5.14  2.36  13.09   
  9位 ミーシャ・ジー    3.55  3.79  4.30  11.64
10位 クヴィテラシヴィリ    7.24  1.85  1.70  10.79 

 

GOEが羽生比で低いなぁなんて思っていたのだがSPで-4食らったのに昨季のフェルナンデスのGOEを超えていた。低い気がしたのは気のせいだったのか・・・なんだかよくわからなくなってくる。
しかしこれは羽生だけでは無く10位まで10点を超えるほどGOEを多く得ている。転倒などの大きなミスが案外少なかったことを物語る結果かも知れない。それだけ見応えのあった試合だったんだなと感慨深い。


<PCSSP・FS平均上位10人>
                SS TR PE CC IN  計
  1位 羽生 結弦    9.59 9.34 9.72 9.63 9.68 47.95
  2位 フェルナンデス  9.43 9.36 9.58 9.66 9.74 47.76
  3位 P・チャン    9.64 9.46 9.50 9.57 9.57 47.74
  4位 宇野 昌磨    9.34 9.09 9.38 9.31 9.36 46.46
  5位 J・ブラウン   8.93 8.84 9.07 8.93 9.09 44.85
  6位 N・チェン    8.59 8.41 8.47 8.66 8.63 42.75
  7位 ボーヤン・ジン  8.48 8.16 8.57 8.36 8.43 42.00
  8位 M・コリャーダ  8.52 8.18 8.41 8.36 8.47 41.93
  9位 デニス・テン   8.43 8.05 8.22 8.34 8.36 41.38
10位 M・コフトゥン  8.31 7.91 8.11 8.16 8.20 40.68

 

PCSを平均することに何の意味も無いけれど毎回やっているのでとりあえず上げておく。PCS3強は昨季までと変わらず。出来によってこの3人の序列が決まっている感じ。高難度FSを纏めた羽生がPEで多少差を付けたくらいで後はそれぞれの特性を生かした数字が付けられている。ただTRで羽生が一番低いのだけは疑問だ。たぶんSPの差が大きかったのだろうが不思議な印象を受ける。
数字を見ると3強に宇野が迫ってきているようだが、現実には羽生のFSが低めだったのでそれに併せて他の二人を評価したら近くなってしまったというのが実情だろう。3強と宇野とは別の尺度で採点されているためこんなことも起こる。(3強は基準となった選手に対しての採点、今回の場合はSPFS共先に滑った羽生が基準。宇野は若手用の採点、以前より良い演技をしたら点が伸びるという現象。ボーヤンやネイサンも同じ)
3強については数字的に昨季とあまり代わり映えしないが、それ以下は全体的に伸びている。昨季も10位だったコフトゥンで2点弱上がっている。テンを除けばそこそこ演技を纏めた選手が多かったと言うことだろう。
それにしてもこのPCS10傑にボーヤンが入っているのがうれしい。今季凄くスケートが伸びるようになったわりにシーズン冒頭は全くPCSが変わらなかったので非常に残念に感じたが、ワールドで良い演技をしたことで昨季の4CCを超えることが出来た。FSで単調になってしまうところはまだあるが魅せる意識は昨季より良くなっているし今後の伸びも非常に楽しみだ。
ネイサンは3転倒で4CCよりだいぶ落としてしまったが、靴の問題や初ワールドの枠取りのかかった緊張の中では十分やれるだけのことはした。スポンサーもついたと言うことで靴の問題などはある程度解消できるだろう。不安のある靴であそこまでやりきったのだから期待しか感じない。腕の使い方や音楽への対応は柔軟なところが見えるのでPCSが伸びそうな印象はある。怪我には気をつけて新しいプログラムで新たな魅力を魅せて欲しい。


まだ国別は残っているがとりあえず今シーズンはほぼ終わり。いよいよ五輪シーズンに突入します。GPSの予定もようやく出てきてもう五輪なんだなぁという実感がわいてきます。アサインは新年にならないとわかりませんがそろそろ五輪への勝負プロが発表されてきています。今後も徐々にいろいろな情報が出てくることでしょう。わくわくと言うより胃がきりきりしそうなのですが五輪本番で良い演技がたくさん見られることを信じて待つことにします。
とりあえずこれでワールドは終わり。個別のシーズン振り返りをぼちぼちやっていけたらと思っています。まずはフェルナンデスからかな。国別でないし毎年最初にやってるから・・・

世界選手権2017年 男子シングルFSデータ

2016-17 フィギュアスケート 羽生結弦 宇野昌磨 ハビエル・フェルナンデス パトリック・チャン ジェイソン・ブラウン ネイサン・チェン デニス・テン ボーヤン・ジン マキシム・コフトゥン ミハイル・コリャーダ ミーシャ・ジー

今回予想を上げることが出来なかったが一応計算だけはしてあった。勿論今回の表彰台メンバーを当てることは出来なかったのだが少しだけ当たったことはあった。
一つは優勝が羽生だったこと、そしてSPで100点・FSで200点越えが3人以上出て表彰台が全員300点越えになると言うこと。実際にはSPで100点超えしたメンバーとFSで200点超えしたメンバーは替わってしまっているのだが結果的に表彰台は全員300超えることになった。
(ちなみに私の順位予想は1位羽生2位ネイサン3位ボーヤン4位フェルナンデスだった)
300点超えしても表彰台に乗れない時代ーーー恐ろしいほど時代が変わった、そう強烈に認識させられたワールドとなった。


<FS順位>
               TES  PCS  減点    合計
  1位 羽生 結弦    126.12  97.08      223.20
  2位 宇野 昌磨    120.03  94.42      214.45
  3位 ボーヤン・ジン  118.94  86.00      204.94
  4位 N・チェン    110.61  84.78   -2  193.39
  5位 P・チャン      98.11  94.92      193.03
  6位 フェルナンデス    98.62  94.52   -1  192.14
  7位 J・ブラウン     88.27  89.20   -1  176.47
  8位 レイノルズ      91.06  78.34      169.40
  9位 M・コリャーダ    82.49  82.70   -1  164.19
10位 ミーシャ・ジー    83.74  79.80      163.54    

四回転無しでトップ10に入ったミーシャが光る。しかしこの結果を見てしまうと上位6人とその下でははっきりとした区切りが見える。
TESが初めて100超えしたのはそれ程前のことでは無いのに今では110超えてもトップに立てなくなってしまった。
2015年ワールドではブラウンの得点で3位になれたが現在では4回転を複数跳ばないと入賞すら困難になってしまった。

 

 

<ジャンプ得点上位10人>
            基礎点  GOE   計   減点
  1位 羽生 結弦   87.53  17.14  104.67
  2位 ボーヤン・ジン 88.10  10.94  99.04
  3位 宇野 昌磨   89.04  9.35    98.39
  4位 N・チェン   96.77    -5.87   90.90  -2(実質88.90)
  5位 P・チャン   72.05  5.29    77.34
  6位 フェルナンデス 75.49  1.61  77.10  -1(実質76.10)
  7位 クヴィテラシヴィリ    69.24  4.68  73.92
  8位 レイノルズ   73.44   -0.58  72.86
  9位 ビチェンコ   68.52   -0.76  67.76
10位 C・ベゼギエ  68.54  -1.94   66.60

 

ネイサンは2転倒してもチャンとの基礎点差が大きすぎて全く順位に影響が無いことが驚く。
そして羽生はジャンプだけで100点超えた。2015年のGPFが98.52だったので構成を上げたことがやはり大きかったと言える。(ただしGOEは2015年の方が多い)
ジャンプに限れば上位4人とその下で別れる印象がある。上は4クワド以上の構成でほぼ予定基礎点を取っている。フェルナンデスやチャンは抜けやコンボ無効で基礎点を取り逃してしまったことが結果的に上位から差がついてしまうことになった。
6強を除くメンバーはやはりジャンプで得点を稼ぐ選手が名を連ねている。ただそれでも転倒しないとこが結構重要だったりする。転倒は11人と約半数ではあるが4回転の本数が飛躍的に増えた割にはそこまで多いという印象は無かった気がする。


<スピン得点上位10人>

             基礎点 GOE  合計
  1位 J・ブラウン  10.20  3.78  13.98  
  2位 ヴァシリエフス 10.20  2.85  13.05
  3位 宇野 昌磨     9.80  2.94  12.74
  4位 羽生 結弦   10.00  2.65  12.65
  5位 M・コリャーダ   9.70  2.57  12.27
  6位 フェルナンデス 10.00  2.22  12.22
  7位 N・チェン   10.20  1.71  11.91
  8位 ボーヤン・ジン   9.70  2.00  11.70
  9位 レイノルズ     9.80  1.86  11.66
10位 ミーシャ・ジー   9.70  1.79  11.49

 

基礎点10.20の組み合わせの選手が増えたなぁというのが今シーズンを通しての感想。昨年まではそこまでいなかったんだけど基礎点を少しでも多くと考えるとコンビネーション×2+キャメルという組み合わせになるのでしょう。
ただキャメルは男子の場合、見栄えがイマイチの選手が多いので個人的にはGOE狙いでシットにした方が良いのではと感じることもなくも無い。ただ腰高の選手も多いのでなかなか難しい問題だ。ブラウンのような見事なポジションと回転スピードというのはなかなかいない。怪我による体調不良からも解放されて見事なスピンを見せてくれた。高GOEも納得の出来だった。
そして昨年2位のチャンがまさかの14位、ラストのスピンがスピード無かったしゆがみも大きかったのでほとんどGOEが付かなかったことが痛かった。高難度プログラムを纏めると言うことはベテランだけに体力的にきつかったのかもしれない。

 

<ステップ得点上位10人>
             基礎点  GOE   合計
  1位 P・チャン    5.90   3.60   9.50
  2位 J・ブラウン   5.90   3.40   9.30
  2位 フェルナンデス  5.90   3.40   9.30
  4位 宇野 昌磨    5.90   3.00   8.90
  5位 羽生 結弦    5.90   2.90   8.80
  5位 ミーシャ・ジー  5.90   2.90   8.80
  7位 ヴァシリエフス  5.90   2.50   8.40
  8位 ボーヤン・ジン  5.90   2.30   8.20
  9位 デニス・テン   5.90   2.20   8.10   
10位 N・チェン    5.90   1.90   7.80

 

レベル4が12人、レベル3が12人とGOEはともかくシーズンラストでしっかりレベルをとってきている。確実に稼げるところで点数を確保する、新採点下では大事なことだと言うことがわかる。
チャン1位は納得だが昨季ほどトップの点数は良くない。ノーミス羽生に案外低く付けてしまったためかミスあり疲れが見えるチャンやフェルナンデスに出しづらくなってしまったのかもしれない。
面白いのが5位のミーシャの点数。StSqのGOEはそこまで良くないがコレオは満点。レベル取りにこだわらないしっかり表現で滑りを見せるという最もコレオらしいステップだと評価されたのだろう。近年StSqでレベルをとるために時間を掛け一方コレオが短くさらっと終わるプログラムが出てきている中で意味のあるコレオステップだったと感じられた。


<TES上位10人>
              ジャンプ  スピン  ステップ    計    減点 
  1位 羽生 結弦    104.67  12.65  8.80 126.12   
  2位 宇野 昌磨    98.39  12.74  8.90 120.03
  3位 ボーヤン・ジン  99.04  11.70  8.20 118.94
  4位 N・チェン    90.90  11.91  7.80 110.61 -2(実質108.61)
  5位 P・チャン    77.34  11.27  9.50  98.11
  6位 フェルナンデス  77.10  12.22  9.30  98.62 -1(実質 97.62) 
  7位 レイノルズ    72.86  11.66  6.54  91.06
  8位 クヴィテラシヴィリ        73.92  10.48  6.50  90.90
  9位 J・ブラウン   64.99  13.98  9.30  88.27 -1(実質 87.27)
10位 ビチェンコ    67.76  10.23  6.27  84.26

 

数年前TESが90を超えることはすごいことだった。それが100点超えが出てくるようになりついに110を超えても表彰台に立てなくなってしまった。
いまや90を超えてもトップはその30点上にいる時代、4回転をそれも複数いれないと勝負にならないというSPをは全く違う競技となってきている。
フリープログラムとしてはそれも選択の一つだがジャンプの成否だけで勝負が決まるというのはそれはそれで物足りない部分もある。PCSの係数を変えるという話も出ているがそれだけでは今の流れは大きく変わらないだろうなと感じるTESの数字だ。

 

<GOE獲得上位10人>
             ジャンプ  スピン  ステップ     計
  1位 羽生 結弦    17.14  2.65  2.90  22.69  
  2位 宇野 昌磨      9.35  2.95  3.00  15.29
  3位 ボーヤン・ジン  10.94  2.00  2.30  15.24
  4位 P・チャン      5.29  2.07  3.60  10.96
  5位 J・ブラウン     3.38  3.78  3.40  10.56
  6位 ミーシャ・ジー    4.02  1.79  2.90   8.71
  7位 ヴァシリエフス    2.77  2.85  2.50   8.12
  8位 フェルナンデス    1.61  2.22  3.40   7.23
  9位 クヴィテラシヴィリ    4.68  0.78  1.20   6.66
10位 M・コフトゥン    3.67  0.78  1.07   5.52

 

1位は断トツの羽生であるが案外低いなと感じたのは2015年GPFはともかく昨年のワールドフェルナンデスよりも低いからだ。ジャンプはかろうじて超えたがスピンステップで思ったほど伸びなかった。
ワールドは崩れる選手もいるが一方シーズンラストでいい演技をする選手もいてGOE10点以上稼ぐ選手は何人もいる。今年は氷が良かったのかSPからジャンプの大きなミスが少なくそれゆえGOEも昨季より高めになっている。

 

<PCS上位10人>
           SS TR PE CC IN  計
  1位 羽生 結弦   9.68 9.46 9.86 9.75 9.79 97.08
  2位 P・チャン   9.57 9.46 9.36 9.57 9.50 94.92
  3位 フェルナンデス 9.43 9.36 9.36 9.57 9.54 94.52
  4位 宇野 昌磨   9.46 9.21 9.54 9.54 9.46 94.42
  5位 J・ブラウン  8.89 8.71 9.07 8.86 9.07 89.20
  6位 ボーヤン・ジン 8.71 8.36 8.68 8.64 8.61 86.00
  7位 N・チェン   8.54 8.39 8.32 8.64 8.61 84.78
  8位 M・コリャーダ 8.46 8.07 8.21 8.29 8.32 82.70
  9位 デニス・テン  8.21 7.89 7.79 8.21 8.07 80.34
10位 ミーシャ・ジー 7.79 7.61 8.14 8.00 8.36 79.80

 

個人的にはミーシャのPCSが面白いと感じる。5項目がそれぞれで判断されているように見えるからだ。上位はTRがちょっと低いくらいでほぼ横並びになってしまう傾向があるのでここまでばらばらな数字が並ぶケースは少ない。でもこれが本来ではないのかなと思ったりもする。
リアルタイムで試合を見れなかったのでよくわからない部分はあるが試合後のツイなどで羽生のPCSが低いのでは?という疑問をいくつか目にした。2015年GPFや昨年のワールドフェルナンデスを思えば低いと感じるのもわかるが、今回の試合結果からみれば演技の出来とPCS差の数字の並びはほぼ妥当ではないかとも思える。SP5位でグループ一番滑走だとなかなか最高点はつけにくいだろう。旧採点時代に有力選手が残っている段階で6.0が出ることがほぼなかったようなものだ。ジャッジに日本人がいない一方スペイン・カナダはいたことから見ても伸びきらないのは仕方なかったと思う。自国の選手が優勝する可能性がある、SPの点差はあってもTESで超えるのは難しい有力選手がいい演技をした場合にPCSで差を付かせる猶予はあった方がいい。
ただ・・・すべての結果からみればスペインやカナダのジャッジが羽生のPCSに低めの得点をつけたことがかえってフェルナンデスとチャンを苦しくさせたように思えてならない。若手に基礎点が及ばなくてもある程度優位に戦ってこれたのは多少ミスがあっても負けることのないPCSの高さがあったためだ。しかしノーミス羽生に低めの点数をつけてしまったためそれなりにミスが合ったフェルナンデスやチャンに良いPCSをつけることはできなくなってしまった。もちろん自国のジャッジはつけただろうが他国のジャッジがそれに倣うことはしないだろう。結果的に完璧じゃなかった宇野とあまり変わらないPCSになってしまった。ボーヤンがいい演技をしたことでPCSもあがりその差も縮まった。もともとそれほどノーミス演技をできていたわけではないチャンやフェルナンデスにとってミスしても勝てていたPCS差がそれほどのアドバンテージでなくなってしまったワールドになったわけだ。
もし羽生に98.5や99近くの高得点を出していたらまだ95や96がつけられていたかもしれないが自国のジャッジが上限を下げてしまったためにフェルナンデス・チャンと宇野・ボーヤン・チェンとの差を少なくしてしまう結果となったわけだ。
ここ数年ジャッジは基本PCS差よりもTES差で勝負を決めたがる傾向が出てきている。そうなると実績あるベテランのフェルナンデスやチャンには厳しくなってくる。結果的に羽生のPCSが高くなかったことでそれをはっきりさせてしまった試合となった印象だ。

 

世界選手権2017年 男子シングルSPデータ

2016-17 フィギュアスケート 羽生結弦 宇野昌磨 ハビエル・フェルナンデス パトリック・チャン ネイサン・チェン ボーヤン・ジン マキシム・コフトゥン ミハイル・コリャーダ ジェイソン・ブラウン デニス・テン

2017年のワールドは平昌五輪を占う重要な大会だった。事前にフジテレビがライブ放送するなど珍しい発表があったりして非常に楽しみにしていたのだが私にとってはあまりにも時期が悪い大会となってしまった。
月末月初は仕方ないにしろ工場監査と税務署監査予定が重なった。それだけでも大変だったのにワールド開催期間中に突然同僚が辞める(切られた)ことになってしまってその煽りをもろに受けてしまった。
結局ライブで見れたのは女子SPの最終グループと男子SPの後半3グループ、そしてフェルナンデスのFSの残り1分ちょいだけ。録画も失敗してしまってさんざんだった。一応男子SPはリアルで感想を書いていたが上げる時間も取れず時期を逃してしまったのでとりあえずもう良いかなとまとめの方に切り替えることにした。実際女子シングルは未だに前半グループを見ておらず、ワールドを落ち着いて振り返る前に国別が始まってしまいそうな現状です。


   
<ジャンプ獲得点数上位>
              基礎点  GOE  計    減点
  1位 フェルナデス  34.45  8.72  43.17
  2位 ボーヤン・ジン 37.73  4.14  41.87
  3位 宇野 昌磨   36.25  5.14  41.39
  4位 N・チェン   39.55   -0.29     39.26  -1(38.26)
  5位 P・チャン   29.70  5.83     35.53
  6位 コリャーダ   29.70  4.50     34.20
  7位 レイノルズ   33.60  0.44     34.04
  8位 羽生 結弦   31.85  1.14     32.99 
  9位 B・ケリー   29.95  2.59     32.54
10位 ビチェンコ     29.36  2.84   32.20
11位 コフトゥン   34.45   -1.42   33.03  -1(32.03)   

 

羽生には減点があるがレイトスタートが原因なのでこの項目からは外した。
1位の数字は昨季より微妙に下がっている(昨季は羽生で43.31)がそれ以下の数字は格段に今季は上がっている。それはやはり基礎点が上がっていることが大きい。昨季はベスト10で基礎点30を超えていたのは4人だったが今季は6人となり更にネイサンに至ってはほぼ40という高基礎点となっている。あまりに高すぎて転倒1回してもノーミスの選手を上回ってしまうと言うのはSPとしてはどうなんだと思ってしまうところではあるがルール上それは仕方ないのかもしれない。
それにしてもコンボ抜けで-4の減点を受けたのにGOEがプラスになるというのが羽生のすごいところ。決まったジャンプの質の良さでは羽生そしてフェルナンデスは抜き出ていると言う印象がある結果となっている。


<スピン得点上位10人>
           基礎点 GOE  合計
  1位 J・ブラウン   9.7  3.50  13.20  
  2位 羽生 結弦    9.7  3.35  13.05
  3位 P・チャン    9.3  3.28  12.58
  4位 S・ウォーカー    9.7  2.65  12.35
  5位 宇野 昌磨    9.7  2.57  12.27
  5位 コリャーダ    9.7  2.57  12.27
  7位 ヴァシリエフス  9.7  2.28  11.98
  8位 N・チェン    9.3  2.36  11.66
  9位 フェルナンデス  9.4  2.22  11.62
10位 ボーヤン・ジン  9.7  1.78  11.48

 

SP落ちのウォーカーが4位に入っていることが素晴らしい。と言うかSP落ちの6選手中スピンALLレベル4は4人もいた。これは素晴らしい結果。どうしてもジャンプが飛べる選手が上位に来る傾向があるがジャンプ以外のエレメンツもやはり大事である。GOEがなかなかつかなくてもレベルは必要要件さえ満たせば獲得できるのだからしっかりとっておきたいもの。下位の選手でもそれが出来るほどレベルは上がってきているのだろう。ミニマムを入れた意味がある結果なのかもしれない。
実はスピンも1位は昨季より下がっているがそれ以下は昨季より上がってきている。SPの場合ジャンプがノーミスの場合こういうところで差がつくことになる。FS滑走順にも影響を与えるため基礎点を取りこぼさずGOEを少しでも稼ぐことが大切だ。そういう意識が選手にしっかりあるから全体的に数字が上がってきているのだろう。

 

<ステップ得点上位10人>
            基礎点  GOE  合計
1位 P・チャン     3.90  2.10  6.00
1位 フェルナンデス   3.90  2.10  6.00
1位 羽生 結弦     3.90  2.10  6.00
4位 デニス・テン    3.90  1.80  5.70
5位 J・ブラウン    3.90  1.70  5.60
6位 宇野 昌磨     3.90  1.60  5.50
7位 ヴァシリエフス   3.90  1.40  5.30
7位 ミーシャ・ジー   3.90  1.40  5.30
9位 ボーヤン・ジン   3.30  1.00  4.30
9位 N・チェン     3.30  1.00  4.30
9位 コリャーダ     3.30  1.00  4.30
9位 A・マヨロフ    3.30  1.00  4.30

 

レベル4が8人、3が17人、2が4人、1が1人という結果は昨季とあまり変わらない。
ただトップはレベル4GOE満点が3人も出るハイレベルな争いとなった。シーズン冒頭はなかなかレベルが取れないがここまで来るとしっかり攻略してくるところが上位選手であると言うことだろう。
それにしてもボーヤンとネイサンは本当にスピンステップでは差がないことがよくわかる。選手の個性としては似ていないが数字上では似た選手になってしまうことが面白い。

 

<TES上位10人>
             ジャンプ  スピン  ステップ  計          減点
  1位 フェルナンデス 43.17   11.62    6.00  60.79
  2位 宇野 昌磨   41.39  12.27  5.50  59.16
  3位 ボーヤン・ジン 41.87  11.48  4.30  57.65
  4位 N・チェン   39.26  11.66  4.30  55.22    -1(実質54.22)
  5位 P・チャン   35.53  12.58  6.00  54.11
  6位 羽生 結弦   32.99  32.99  6.00  52.04  -1(実質51.04)
  7位 M・コリャーダ 34.20  34.20  4.30  50.77
  8位 レイノルズ   34.04  10.21  4.23  48.48
  9位 J・ブラウン  29.20  13.20  5.60  48.00
10位 B・ケリー   32.54  11.20  3.87  47.61
11位 M・コフトゥン 33.03  11.41  4.01  48.45  -1(実質47.45)

 

なんと7位までTES50超えというハイスコアの試合だった。ワールドは結構自爆というか転倒などの大きなミスがつきものだが全体的に転倒は少なく上位は基礎点とノーミス度の差で決まった感じだ。
それでも今季の6強はしっかり上位をキープしているところがさすがだと言える。羽生はある意味コンボ抜けという転倒以上のマイナスを受けながらもこの位置がキープできたことがFS逆転できた要因になっただろう。
この中ではあえて4回転を無しで纏めたブラウンが異質だ。最終滑走で点数が出やすかったこともあるが質が良いと言うことが実は大切であると言うことがよくわかる結果だと言える。ジャンプが3つしか無いSPなら博打的確率の4回転を入れるより完成度の高さで勝負する意味がまだあると言える。ある意味では正しいSPの活用法なのかもしれない。


<GOE獲得上位10人>
                 ジャンプ  スピン  ステップ   計
  1位 フェルナンデス  8.72   2.22  2.10  13.04 
  2位 P・チャン    5.83   3.28  2.10  11.21
  3位 J・ブラウン   4.50   3.50  1.70   9.70  
  3位 宇野 昌磨    5.14   2.57  1.60   9.31
  5位 M・コリャーダ  4.50   2.57  1.00   8.07
  6位 ボーヤン・ジン  4.14   1.78  1.00   6.92
  7位 羽生 結弦    1.14   3.35  2.10   6.59    
  8位 ヴァシリエフス  2.14   2.28  1.40   5.82 
  9位 B・ケリー    2.59   1.50  0.57   4.66
10位 ビチェンコ    2.84   0.86  0.86   4.56

 

GOEの上位にビチェンコが入っているのがうれしい驚き、あまりGOEが付かないタイプだと思っていたから。年を重ねて質が良くなるというのは素晴らしいことです。
それでも1位と10位で8.5点ほどGOEで点差がつく結果に。これは3Aの基礎点に近いわけだから大きなボーナスだと感じる。フェルナンデスとチャンという構成を上げなかった二人が最もGOEを獲得したわけでSPにおいては基礎点が高いことが即有利というわけでは無いという結果となった。
基本ジャンプにミスが無かった人がSPの場合この部門で上位に来るのだがコンボ抜けでGOE-3だった羽生が入ってしまうことが実施エレメンツの質の良さを示している。


<PCS上位10人>
              SS  TR   PE CC IN  計
  1位 フェルナンデス  9.43 9.36 9.79 9.75 9.93 48.26    
  2位 P・チャン    9.71 9.46 9.64 9.57 9.64 48.02     
  3位 羽生 結弦    9.50 9.21 9.57 9.50 9.57 47.35  
  4位 宇野 昌磨    9.21 8.96 9.21 9.07 9.25 45.70 
  5位 J・ブラウン   8.96 8.96 9.07 9.00 9.11 45.10  
  6位 N・チェン    8.64 8.43 8.61 8.68 8.75 43.11
  7位 デニス・テン   8.64 8.21 8.64 8.46 8.64 42.59
  8位 M・コリャーダ  8.57 8.29 8.61 8.43 8.61 42.51   
  9位 M・コフトゥン  8.54 8.18 8.36 8.39 8.46 41.93
10位 ボーヤン・ジン  8.25 7.96 8.46 8.07 8.25 40.99

 

数字を眺めていると色々考えたくなるPCS。とりあえず面白いと思ったのがミスのあったネイサンの方がジャンプを纏めたテンやコリャーダより高かったこと。
そしてPCS3強は羽生がフェルナンデスのSSを除いて他の二人に全ての項目負けていること。ノーミスとそうで無いことの差だろう。ある意味妥当だと言える。そしてフェルナンデスとチャンは前半2項目がチャン、後半3項目がフェルナンデスといったようにはっきりと二人の持ち味が別れる点数の付き方になっている。
高難度をノーミスしたボーヤンが10位に入ってきたがPEが一番高い辺り素直にPCSを出し切れないジャッジの心情が見える気がする。それでも四大陸に続き公式戦で40を超えてきたので上位選手との差は少なくなってきている。スケーティングを向上した成果が評価されたのだろう。今季上位6強の中ではまだ下だがチャンピオンシップで良い演技をしたことでその差は縮まっていると感じる。