つれづれなるままに・・・

日々の思ったことを綴っていきます。

年が明ける前に―――「実績」のおさらい

まもなく年が変わる。2017-18シーズンは五輪年という最も大事なシーズンだ。そのシーズンを前に現在の現役選手の実績を振り返っておく。
フィギュアスケートにおいて「実績」はかなり大事な要素だ。現役中だけではなく引退後にもタイトルやメダルを持っていることは響いてくる。

<大会別順位>
順位はタイトルを持っていることが優先、大会としては五輪>ワールド>ユーロ=4CC>GPFの順で判断。同じメダル数の場合は出場回数が少ない方が上位となっている。
                       ユーロ/
           五輪  ワールド    4CC    GPF   出場回数
1位 羽生 結弦   金1 金2銀2銅1    銀3   金4銀1   1/6/3/6
2位 P・チャン   銀1 金3銀2    金3     金2銀1銅1 2/8/4/8
3位 フェルナンデス    金2  銅2  金5       銀2銅1 2/11/11/5
4位 デニス・テン  銅1   銀1銅1  金1            2/8/6/0
5位 N・チェン              金1       銀1   0/1/1/1
6位 レイノルズ              金1  銅1        1/6/6/0
7位 無良 崇人              金1            0/3/5/1
8位 A・リッポン             金1            0/4/5/1
9位 宇野 昌磨        銀1        銅1     銅2 0/2/3/2
10位 ボーヤン・ジン        銅2    銀1          0/2/2/1
11位 コフトゥン                銀2銅1        0/5/5/2
12位 ヴォロノフ                銀1銅1     銅1 0/6/7/1
13位 J・ファリス               銀1          0/1/2/0
14位 ビチェンコ                銀1          1/6/6/0
15位 ハン・ヤン                  銅3        1/3/4/1
16位 コリャダー                  銅1        0/2/2/0
17位 ロス・マイナー                銅1        0/2/3/0
18位 M・ブレジナ                 銅1        2/8/10/1
 
 現在現役の選手でチャンピオンシップとGPFのメダルを持っているのは上記の18選手となっている。1個だけという選手が案外いたため予想以上の人数になった。ユーロもしくは4CCではワールドやGPFより表彰台に上がりやすい部分があるのだろう。強い選手と呼ばれるためにはそれ以外の試合でも表彰台に上がる必要がある。そういう意味では羽生・フェルナンデス・チャンのPCS3強が実績においても強いことが良くわかる。
タイトルを持っているという点においてワールドでメダルを取った宇野やボーヤンもまだ無良やリッポンを抜けていない。尤もこの二人がタイトルを持っていてもあまり重要視されないのは五輪シーズンの優勝という点もあったりする。欧州の選手は五輪があってもユーロに出場することが多いが五輪と近い4CCは辞退することが多い。有力選手のいない大会での勝利ということでマスコミの報道などでもあまり大きくとられていない現状がある。ただタイトルを取ったという「実績」はあるのは変わりない。
 

<メダル獲得数順位>
 
1位 羽生 結弦    金7銀6銅1 14個 
2位 P・チャン    金8銀4銅1 13個 
3位 フェルナンデス  金7銀4銅3 12個    
4位 デニス・テン   金1銀1銅2  4個 
5位 宇野 昌磨      銀1銅3  4個
6位 コフトゥン      銀2銅1  3個
7位 ボーヤン・ジン    銀1銅2  3個
8位 ヴォロノフ      銀1銅2  3個
9位 ハン・ヤン        銅3  3個
10位 N・チェン    金1銀1    2個 
11位 レイノルズ    金1  銅1  2個
 
12位以降は1個なので割愛。それにしても上位3人のぶっちぎり感がすごい。ここ7年ほど期間の上位がほぼこの3人で占められてきたことが良くわかる。それなのにこの3人が同時に乗った表彰台が一度もないというのが不思議だ。
3シーズン前まではこの3人にテンを含めて4強と言うことがあったが、実績で見てしまうと少し物足りない感じだ。怪我などの原因でGPFに一度も出場できていないことも大きい。
そして羽生の金銀獲得数の多さ。マスコミが絶対王者などと呼ぶほど毎回勝っているわけではないがそれでも2位で3位以下がほとんどないということが良くわかる。フェルナンデスも金メダル数では並ぶがユーロの5連覇が大きく羽生やチャンがいる試合では2015-16のワールド連覇以外では勝てていないということになっている。
4位以下はメダル数では差がないがここ2年のシニア入りした若者たちとそれ以前から頑張っているベテラン勢と2極化している現状が見て取れる。

<メダル獲得点順位>
 
金3銀2銅1で計算し出場した試合数で割る順位。1未満だと平均順位が3位以下となり逆に3に近いほど金メダル獲得率が高いということになる。
ついでに台乗り率も上げておく。これは単純に出場した試合数に対して表彰台に上がった数を割ったものだ。
                
1位 羽生 結弦   34/16=2.125 台乗り率 14/16=87.50%
2位 N・チャン    5/ 3=1.667 台乗り率  2/ 3=66.67%
3位 P・チャン   34/22=1.591 台乗り率 13/22=59.09%
4位 フェルナンデス 28/29=0.966 台乗り率 12/29=41.38%
5位 ボーヤン・ジン  4/ 5=0.800 台乗り率  3/ 5=60.00%
6位 宇野 昌磨    5/ 7=0.714 台乗り率  4/ 7=57.14%  
7位 J・ファリス   2/ 3=0.667 台乗り率  1/ 3=33.33%
8位 デニス・テン   7/16=0.438 台乗り率  4/16=25.00%
9位 コフトゥン    5/12=0.417 台乗り率  3/12=25.00% 
10位 ハン・ヤン    3/ 9=0.333 台乗り率  3/ 9=33.33%
11位 レイノルズ    4/13=0.308 台乗り率  2/13=15.38%
 
台乗り率はどうしてもベテラン勢は悪くなる。特にフェルナンデスは早くから世界選手権やユーロに出ていたためかなり不利な結果となった。メダルを獲得しているここ6シーズンで計算すると28/18=1.556と順位は変わらないが3位以上を確保した数字となる。台乗り率では12/18=66.67とネイサンと同率になる。
一方試合数の少ないシニアに上がりたてで上位に何度か来たことがある選手には優位な順位となっている。
その中で光る羽生のメダル獲得点と台乗り率の高さ。試合数の少ない若手をぶっちぎってしまう非常に安定した成績を上げている選手だといえる。それなのに若手に脅かされて不安定な選手的な報道が多いのが非常に疑問に感じる。
ここで初めてボーヤンが宇野を上回った。出場試合数の違いによるものだがGPFを抜かしたチャンピオンシップだとまだボーヤンの方がメダル獲得率が上ということになる。
そしてファリスがここでジャンプアップしてくる。単純に出場試合が少ないためだが若くして引退というのはもったいないなと感じさせる。復帰するという嬉しい情報が入っているのでぜひ頑張って欲しい。

<順位点ランキング>

実際の順位を合計し試合数で割る。同率の場合は試合数の多い方が上位とする。
 
1位 羽生 結弦    30/16=1.875位 7シーズン
2位 P・チャン    66/22=3.000位 9シーズン
3位 N・チェン     9/ 3=3.000位 1シーズン
4位 ボーヤン・ジン  18/ 5=3.600位 2シーズン
5位 宇野 昌磨    27/ 7=3.857位 3シーズン(シニア2年だが4大陸に3回出場している)
6位 J・ファリス   19/ 3=6.333位 2シーズン
7位 コフトゥン    83/12=6.917位 5シーズン
8位 デニス・テン  130/16=8.125位 9シーズン
9位 ハン・ヤン    75/ 9=8.333位 5シーズン(シニア4年、4大陸にその前年も出場している)
10位 フェルナンデス 244/29=8.413位 11シーズン
 
羽生が飛びぬけていて次に5位と6位で境界があることがわかる。しかしデニス・テンとフェルナンデスはジュニア時代からシニアのチャンピオンシップに出場しているため非常に数字が悪くなっているという状況がある。
羽生と同じ7シーズンにするとテン79/11=7.182位、フェルナンデス70/20=3.500位とテンはともかくフェルナンデスは格段に上がる。更に6シーズンに限定するとテン65/10=6.500位と少し上がるだけだがフェルナンデスは51/18=2.833位と羽生に次ぐ数字となる。テンは五輪を挟んだ4年間のみ際立った成績を出しているだけだがフェルナンデスは今シーズン若干下がったもののこの6シーズンはほぼ台乗りしていたということが良くわかる数字となっている。
チャンもこの2シーズン数字を落とし気味ではあるが、実績という点ではまだ若手に負けていない。どちらかといえば伸び盛りの若者が優位だがベテランがどこまで踏みとどまり壁となるのかも非常に楽しみではある。
ファリスのように一時期だけ良いということは若手には時々ある。継続的に何年もトップを張れるかはまだ未知数だ。そういう意味では羽生・チャン・フェルナンデスにはここ数年にわたる確実な力があると証明しているのかもしれない。
 

        

2017-18シーズン GPSアサインに寄せて

なかなか予定が出なかった割にアサインの発表が早かったGPS。これはおそらく五輪シーズンだからでしょう。ルール改正なども併せて早めに発表されています。
今回は日本GPFのため久々にNHK杯がラストを免れました。4年ぶりかな。本当はGPS6会場毎年順番が変わることが望ましいのですがなかなかそうならない。色々各国スケ連の思惑が絡んでいるのでしょう。
そして五輪シーズンのGPS/GPFは非常に大事な大会だ。何しろ男子シングルにおいてはGPFで金メダルを取った者は五輪で銀メダル以上を獲得している結果がある。女子には全く関係ないのだが男子シングルにおいてはジンクスに近い状態となっている。五輪の情勢を占う意味でも重要な戦いとなってくる。
昨季際立って高い得点を出した6強が2人ずつ入る今シーズンのGPS。順当に行けばこの6人が勝ちぬけてしまう組み合わせではある。しかしこれまで出場予想が高い選手が順当にGPF出場したことはないといっていい。シーズン序盤から波に乗るのは誰か、6強に割り込んでくる選手は出るのか、それは誰なのか、非常に楽しみな戦いとなっている。
 
ナム・ニューエン(カナダ)
ダニエル・サモヒン(イスラエル
羽生結弦(日本)
田中刑事(日本)
デニス・テンカザフスタン
デニス・ヴァシリエフス(ラトビア
ネイサン・チェン(アメリカ)
グラント・ホクスタイン(アメリカ)
ミーシャ・ジー(ウズベキスタン
ドミトリー・アリエフ(ロシア)
ミハイル・コリャダー(ロシア)
TBD(ロシア)
 
毎年ヨーロッパ系の選手の多いロステレコム杯ですが今シーズンはいい感じでアジアが混ざっています。
PBで行けば羽生・ネイサン・テンの争いになりそうですが・・・果たしてテンの出場はあるのでしょうか?もともとあまりGPSは重要視して来なかった選手だけによくわかりません。ただ世界ランキングが現在30位まで下がっていますので少しでも五輪SP滑走を遅らせるためには出場する必要がありそうです。尤もワールドを見る限りあまりいい練習が積めていない印象があります。FSで崩れたのは怪我の影響ということですが、しっかりと体系付けされた練習ができていないため時間があるときに行おうとした練習で怪我をする→練習を控える→試合が近づくので練習する→怪我をするというようなサイクルにはまっているのかなぁと心配になります。つなぎは薄く旧採点的な演技ですがある程度まとめれば点数は出る選手なので五輪に向けてしっかりとした体作りをしてほしいものです。
羽生・ネイサンの300点超えに割ってこれそうな選手は他にいないかと思うメンバーですが4回転を複数決められそうな選手としてはコリャダー・サモヒン・アリエフが注目です。コリャダーは4Lzと4Sを入れてくるようですがどこまで成功率があげられるか。コリャダーはわりと羽生っぽい着氷なのでドンピシャで着氷できると非常に映えるタイプですがスイートスポットが狭く派手に転倒してしまう。着氷のコントロールをどこまでできるかが今シーズンのポイントになりそう。
サモヒンは世界を作ることがうまいが演技傾向としてはジャンプが決まってなんぼの選手といえる。決まれば大きくて映えるジャンプではあるがこれは確実に稼げるという成功率が高いジャンプが高難度にないところが2016-17シーズンでは厳しい結果となった。おそらく新しい4回転は増やさないと思われるので4S・4T・3Aをどこまで軸のゆがみ無く飛べるかが上位に食い込むための課題になりそう。
シニア入りするアリエフもどこまで4回転を入れてどこまで成功させられるかがポイントになりそう。飛べるだけなら多種飛べるようだがネイサン並みにプログラムに入れて全てを成功させられないとシニア1年での上位はなかなか厳しい。しかし点の出やすい地元ロステレでばっちり決められたら基準点を一気に上げられるかもしれない。どういう構成を組むか今から非常に楽しみではある。
そして引退の可能性を示唆したミーシャが入っている。このオフをいろいろ飛び回っているようだがどうするのだろうか。後々後悔のない選択をしてもらいたい。
田中はとりあえずSPで3つのジャンプをそろえること、FSで4S・3Aを2本ずつしっかり決めることが大事。国際大会ではNHK杯以外でいい演技ができていないので内弁慶を脱する演技をしてほしい。
TBDはピトキーエフかなと思っていたのだがダンス転向という情報が入ってきている。怪我の影響のようだがロシアンは怪我をフォローできる環境がないのか女子も男子も層が厚いだけに使い捨てっぽくなってしまうところが気になる。とりあえずピトキーエフの今後が良いものになることを願う。
 
ブレンダン・ケリー(オーストラリア)
ヨリク・ヘンドリクス(ベルギー)
シャフィク・ベセギエ(フランス)
無良崇人(日本)
宇野昌磨(日本)
ジュンファン・チャ(韓国)
マキシム・コフトゥン(ロシア)
アレクサンドル・サマリン(ロシア)
ジェイソン・ブラウン(アメリカ)
パトリック・チャン(カナダ)
キーガン・メッシング(カナダ)
TBD(カナダ)
 
ある意味では非常に混戦になりそうで面白い組み合わせの試合。わりと渋めに点数のでるスケカナなので点が伸びないせいで横並びということもあり得そう。
構成的には抜群に宇野が高くなりそうだが、果たして高得点を出してもらえるか。ワールド銀になったことで一部の海外ファンからクレーム的に取り上げられたがその影響があるかも判断できる試合になりそう。
ヘンドリクス以外は4回転を入れてくる。ただオールマイティといっていい選手はチャンしかいないため4回転と3Aの成否が順位を分けそう。
ジュンファンとサマリンがどこまで上位に食い込めるか。チャン・無良・コフトゥンのベテラン勢も2種4回転をまとめきれないと一気に若手にまくられるかもしれない非常に順位をの読み難い試合になりそう。
そしてブラウンがどういう構成で来るか。SP2クワド選手がまとめた場合はブラウンもかなり厳しくなってくる。ある意味で今シーズンの採点の傾向がはっきり見える試合になるかもしれないと思っている。
TBDにはバルデさんが来るのだろうか?エントリーがなくて残念。
 
 
中国杯
ケビン・レイノルズ(カナダ)
田中刑事(日本)
ミハイル・コリャダー(ロシア)
アレクサンドル・ペトロフ(ロシア)
ハビエル・フェルナンデス(スペイン)
アレクサンドル・マヨロフ(スウェーデン
マックス・アーロン(アメリカ)
グラント・ホクスタイン(アメリカ)
ヴィンセント・ジョウ(アメリカ)
ボーヤン・ジン(中国)
ハン・ヤン(中国)
TBD(中国)
 
飛びぬけてないけど間違いなく空中戦となる中国杯。ポイントはボーヤンの構成かな。予想を言うとネイサンほどがむしゃらには上げてこないと踏んでいるのだが、おそらくB級戦に出てこないのでもしかしたらこの試合まで構成が判明しないのかもしれない。
まとめればフェルナンデスが間違いなく勝てそうな組み合わせなのだが、今シーズンもいろいろ忙しそうなのでどこまで完成度を高められるかがポイントになりそう。
そして国内で存在感を失いつつあるアーロンとホクスタインはこの試合で頑張らないと厳しくなってくる。一方でシニアデビューとなるヴィンセントは4Lzを決めて表彰台に乗れば一気に五輪候補に名を上げることができる。この試合でのアメリカ勢の序列に注目したい。
コリャダーは早くも2試合目となる。表彰台の可能性もかなりある組み合わせなのでぜひ4Lzを決めてPB大幅更新したいところ。なかなか4回転を入れてこなかったペトロフは一気に2種構成にしてくるという情報もある。飛べないことはないことは聞いているが試合でどこまでこなせるか。ロシアは2枠しかないため確実な力を見せたい。
レイノルズは2106-17シーズン後半の流れの良さを引き継げるか、ハン・ヤンは手術からの回復がどの程度になっているのか、復帰組の奮起にも期待したい。
 
<NHK杯>
パトリック・チャン(カナダ)
ミハル・ブレジナ(カナダ)
アレクセイ・ビチェンコ(イスラエル
デニス・ヴァシリエフス(ラトビア
ドミトリー・アリエフ(ロシア)
セルゲイ・ヴォロノフ(ロシア)
ジェイソン・ブラウン(アメリカ)
ジョシュア・ファリス(アメリカ)
アダム・リッポン(アメリカ)
羽生結弦(日本)
村上大介(日本)
TBD(日本)
 
TBDは日野か山本あるいは友野といったところか。現時点では日野かなと思っている。いずれにせよ選ばれた選手はチャンスと思って頑張って欲しい。
そしてGPSで必ず当たる羽生とチャン。今回は羽生の地元ということとGPS2戦目ということでやはり羽生が有利かなと感じる。
しかしアメリカのアサインはいつも困惑する。今年もブラウンとリッポンが同じ試合になるとは、潰しあいみたいでもったいない感じだ。ネイサンやヴィンセントのような4回転持ちの若手というならタイプが違うからわかるが同じ傾向の選手を同じ試合に派遣する意図が本当に不明だ。
しかし日本のスケートファンとしては人気選手が来てくれることはうれしい。ロシアのヴォロノフとアリエフという年の差組み合わせも興味深い。
このメンバーでは羽生が抜け出そうな印象だが2位以下はもしかしたら非常に面白い順位になるかもしれない。
2016-17シーズンを棒に振った村上はこの試合でのみのアサインとなった。五輪代表には厳しい立場ではあるが是非存在感を見せて欲しい。ただ昨季のFSが持越しらしいのだが個人的にはあまり好きではなかった。大幅リニューアルを期待している。

<フランス杯>
ケヴィン・エイモズ(フランス)
シャフィク・ベセギエ(フランス)
ロマン・ポンサール(フランス)
モリス・クヴィテラシヴィリ(ジョージア
アレクセイ・ビチェンコ(イスラエル
宇野昌磨(日本)
デニス・テンカザフスタン
アレクサンドル・サマリン(ロシア)
ハビエル・フェルナンデス(スペイン)
マックス・アーロン(アメリカ)
ヴィンセント・ジョウ(アメリカ)
ミーシャ・ジー(ウズベキスタン
 
ここだけメンバーが確定している。そしてビチェンコは連戦というなかなか厳しい日程だ。五輪代表は間違いないのであまり無理しないよう頑張って欲しい。
構成的にはおそらく宇野が有利だろう。ただし評価はスケカナが終わるまではわからない。特に欧州ではフェルナンデスという選手は特別だ。五輪でぜひメダルを期待しているだろうから宇野がここで勝利するためにはある程度完璧な演技をする必要があるだろう。
そしてテンも2戦目はわりと演技をまとめてくる傾向がみられるのでより混戦になりそうな感じだ。
ヴィンセントとサマリンのシニア入り対決も興味深いが私的にはクヴィテラシヴィリが台風の目になるかもと期待している。
ヨリク・ヘンドリクス(ベルギー)
ケビン・レイノルズ(カナダ)
ボーヤン・ジン(中国)
ダニエル・サモヒン(イスラエル
無良崇人(日本)
ジュンファン・チャ(韓国)
マキシム・コフトゥン(ロシア)
アレクサンドル・ペトロフ(ロシア)
セルゲイ・ヴォロノフ(ロシア)
ネイサン・チェン(アメリカ)
アダム・リッポン(アメリカ)
TBD(アメリカ)
 
ここ数年第1戦だったスケートアメリカが最終戦となった。たまにはこういう順番もいいでしょう。全米は年明けなので日本やロシアが最終戦になるよりずっと自然な印象がある。
ネイサンとボーヤンの空中戦対決が見られる大会。更にサモヒン・レイノルズ・ジュンファンと面白い選手が配置されている。その上スケアメなのにロシアン3名というのも興味深い。
地元ということで有利なのはネイサンだろうがボーヤンも2戦目はかなりジャンプをまとめてくる。ミスが複数出ると他の選手にまくられる可能性も高い。高難度のミスは派手になりやすくインパクトに残る。どの選手もできる限り可能な構成に組んでくるのでこういう試合はリッポンやヴォロノフのようなベテラン選手の方が案外力を見せそうだと感じる。無良・レイノルズ・リッポン・ヴォロノフvsネイサン・ボーヤン・ジュンファン・サモヒンというベテラン対若手の殴り合い、どちらが勝利するのか今からとても楽しみだ。
 
採点傾向とGPF出場者は第3戦までである程度見えそうな印象のアサインだ。各試合シード2選手以外の選手がどれだけ魅せることができるかで盛り上がりが違いそう。またそんなこんなつらつら書いていたらチャンが4F入れるかも的な記事が出てきた。3種予想は全くしていなかったのでますます面白くなりそうだとワクワクしている。他の選手たちもみな昨季上位たちを脅かそうと色々戦略を練っているだろう。ぜひ素晴らしい最高のプログラムを作って欲しいと願っている。
それでも大事な五輪シーズン、怪我には十分気を付けて欲しい。どの選手も最高の五輪を迎えるためにこのオフに良い練習を積んで欲しいと願っている。
 

アイスショーの苦い思い出

本日からFaOI神戸公演が始まっているようです。今年はこの公演のみ申し込んだのですが見事に外れました。本当にソチ五輪以降アイスショーのチケットが手に入りにくいです。おまけに単価がうなぎ登り状態。なんというか外れてももう悔しくも何とも感じなくなりました。ソチ五輪の前は一般発売が終わったあとでも自分が行ける状況になってから席を選んで購入することが出来たんですけど本当に変わったなと思います。
それでも今年のアイスショーはFaOI幕張と神戸だけが特別でそれ以外のアイスショーは割と取ることが出来たようです。どちらかと言えば羽生が出るショーだけが売れていると言うべきなのかもしれない。ただ外国人選手・キャストが多い公演を見に行きたいと希望する私にはなかなかハードルが高い状況です。
 
一方でいくらチケットが取れても二度と行きたくないと思っているのがプリンスアイスワールド。これはプリンスに所属するスケーター中心のアイスショーで彼らの団体演技の合間に現役や引退したばかりのゲストスケーターが自分のプログラムを滑るアイスショーです。ただこの公演、全ての演目が終わったあとにふれあいタイムなる時間があるのです。出演者達が周回する際にプレゼントをあげたり写真を撮ったり話しかけたり出来る時間です。もしかしたらこれを目当てにこの公演に行く人もいるのかもしれません。
 
しかし私は駄目でした。一度だけ行ったことがあるのですがもう怖くて怖くて早く終わってくれ~~とひたすら願っていました。
氷上席の最前列ロングサイドの中央席だったのですが両サイドや後方からもみくちゃに押されるわ肘やらプレゼントやらカメラやらにガンガン殴られるやら進行の段取りが悪くで罵声やブーイングに包まれるやらで二度と行きたくないと痛感しました。通路に近い端の席だったらとっとと逃げ出したのですが列の中央だったためそれもできずひたすら耐え忍んだ覚えがあります。そんなに選手やキャストに話しかけたり写真撮ったりしたいんですかね・・・私には理解できない世界でした。

その恐怖や痛みが凄まじかった為かあとから思い出そうとしてもあまり記憶がないのです。覚えているのはエアリアルのご夫婦が綺麗だったこと。プルシェンコがタンゴアモーレを滑って珍しく3Aを転倒したこと。村上佳菜子が椅子を使ったちょっと大人っぽいEXナンバーを滑ったこと。村主妹さんの空中芸の意味が全く理解できなかったこと・・・位ですか。時期的に羽生も出てたんじゃないかと思うのですが全く記憶に無いんですよね・・・
 
「ふれあいタイム」なるものがある公演にはいかない方がいいこと。
アイスショーにおいてロングサイドの中央席は全くおいしくないこと。(リンクが試合より小さいため目の前は助走で一瞬しか見えないという結果に。スピンですらほとんど中央で行ってくれなかった・・・)
真夏であろうとも氷上席では冬用のジャケットとひざ掛けなどの防寒具が必要なこと(夏服に薄手のジャケットのみの私は開園前から震えてました)・・・などなどいろいろ学ぶことができました。そういう意味ではいい経験だったのかもしれません。
 
コンサートや宝塚や四季とかの舞台、能とか狂言とか落語の公演とかスポーツなど年に数回ほど見に行きます。アイスショーというのはそういったものとは異なる雰囲気があるものです。それを味わいたいと思うのですが値段と公演数と場所の制約でなかなか困難な状況です。おそらく五輪が終わる来季もその傾向が続くのでしょう。次に生で体験できるのはいつになることから・・・テレビ放送やネット動画で雰囲気を味わいながら気長に待つことにします。
 

予想優勝スコアから来季の構成を予想してみる

偏頭痛持ちの私はこの雨が多い時期が苦手だ。幸い今のところそこまで天候が悪くないので何とかやっていられる。
ここのところ考えているのは平昌五輪の優勝スコアだ。各選手がどの数字を目指して構成を組んでくるのか予想するのがこの時期の楽しみだったりする。毎シーズンまとめをした後の楽しみだ。
しかしながら来シーズンの優勝スコアは予想しづらい。何しろヘルシンキワールドでは300点超えても表彰台に立てなかったのだ。こんなことはシーズン始まる前に予想もしていなかった。急激な構成の上昇とそれをある程度達成出来る選手の登場による変化のたまものだ。
ヘルシンキのワールドでは300点を超えても表彰台に立てなかった。6位ですら290点を超えていた。その下は少し空いているので現在の処この6人が平昌五輪の表彰台候補になるだろう。来季は更にシニア入りする選手がいるが現実的に考えて300点を超えるのはかなり難しいと思われる。その為ニューフェイスはまずおいておく。
ヘルシンキの表彰台が300点以上で占められたことからも平昌五輪もそこから大きく下がることは無いと思われる。悪くても3位が290を下回ることは無いだろう。五輪というのは選手にとっても特別な大会で皆これに併せて調整してくる。今回は表彰台候補が6人と多いのでその全てが乱れると言うことは考えにくい。五輪が2度目3度目のベテランが3人もいることもあるからおそらく金メダルはヘルシンキの点に近いかそれ以上になると考える。
そうなると320点以上の点数が優勝には必要かなと考える。何しろワールドチャンプが世界記録保持者だ。いつもいつもその数字が出せなくてもワールドのようにここぞというときに力を出せることは実証済みだ。そんなわけで少なくとも320点を出せるという前提で構成を組むことにする。
 
 
<ボーヤン・ジン>
ボーヤンは史上4人目の総合300点超えの選手ではあるが、6強の中で唯一SPで100点超えしていない選手でもある。構成としてはネイサンに次いで高い後半4回転入りのプログラムだがPCSがなかなか伸び悩み現状超えられていない。
ただSPは持越であるし一般受けする曲で盛り上がるのでノーミスレベル揃えできれば超える可能性はある。ただ構成は天井であるので点数を大きく伸ばすのは難しい。スピンステップのGOEが飛躍的に伸びることも考えにくいのでノーミスで102~103位が最高では無いかと予想する。
そうすると320点超えるためにはFSで217~218必要となってくる。ボーヤンの最高点が205点弱なのでもう12~13点以上必要と言うことになる。
2016-17シーズンのPCSの平均が81点弱、最高が86点だった。五輪という大舞台でノーミスで纏めればもう少し出るだろうから88と考えるとTESで130欲しいところだ。つまりTESの最高点が119点弱だったのであと11点ほどの上積みが必要と言うことになる。2016-17シーズンのスピン・ステップの最高点が20点弱なので110点以上ジャンプで稼がなければならないと言う計算になる。
ボーヤンのジャンプはPCS3強と比較するとGOEがそれ程つくタイプでは無い。それでもノーミスだったワールドではGOEで11点ほど得ることができた。そうするとやはり構成で100点を超える必要が出てくる。
2016-17シーズンが4Lz 4S 3A+Lo+3S // 4T+2T 4T 3Lz+3T 3A 3F = 88.1だったのであと12点ほど上げなくてはならない。
現在の3種4クワドでは100点超えは出来ない。100点を超える構成を考えるとするなら少なくても4種6クワドで4Lzと4Tを2本飛ばなくてはいけない。
4Lz+3T 4Lz 4Lo //4S 3A+Lo+3S 4T+2T 4T 3Lz =100.48
この構成でようやく100点超えとなる。ザヤを考えるとラストを3Fにしたい処だがそれでは微妙に100点を超えない。4Lz2回よりも実戦で成功していない4Lo挑戦と割と着氷不良が多い4Sが後半で成功できるかがネックになりそうだ。
ネイサンに対抗するためには4Fを入れたいところではあるがFは時々!がつくので当分は無いだろうという気がする。案外ボーヤンはよく考えてプログラムし着実に実行するタイプだと思うので成功する自分が見える構成にするだろう。
ジャンプ基礎点100.48+GOE11+スピンステップ20+PCS88=218.48でSP103点を合わせれば322.48、上げた構成でワールド並みの完成度の演技を見せれば出ない点数では無いなと思う。
羽生はこれ以上の点数を出したことがあるがそれはそれで仕方ないと思うだろう。320点超える点数が出せればメダルは取れるはず。ボーヤンの本命は次の五輪だと思うので高構成でこの点数が出せれば良い経験になるだろう。

<ネイサン・チャン>
ネイサンは学業の問題があるらしく平昌五輪の成績によっては一時競技を離れるという話も出ている。その為にはできる限り金メダルを得る手段を講じてくると思われる。
そうなると320点では無く羽生の持つ330点を超える点数を求めることになりそうな気がする。2転倒してもワールドTESは110点近く出た。その結果を見てもがむしゃらにTESを求めてきそうだ。
ネイサンは構成が高い分SPの最高が103点を超えている。来季のプログラムも同様の評価を受けられれば五輪シーズンでもあるため105点ほどは出る可能性がある。スピンステップの最高点が21点超えPCSが89点弱なのでジャンプでは115点ほど必要になってくる。
ネイサンの問題点は高難度ジャンプは跳べるが他の5人と比較して成功のGOEがあまり高くないこと。不良とは行かないまでもつまり気味であったり前傾になったりでそこまで多くは稼げていない傾向がある。2016-17シーズンのジャンプのGOE最高が8点ほどであるからもう少し良くても10点行くか行かないかといったところか。そうなると330点以上を目指すには基礎点だけで104~105点必要になってくる。
2016-17シーズンの最高構成がワールドの4Lz 4F+2T 4F 4T //3A 4S 4T+3T 3Lz+2T+2Lo =96.77だったからあと8点以上上げなければいけない。 
4Lz+3T 4Lz 4F+2T 4F //3A 4S 4T+Lo+3F 3Lz =102.61
4Lz+3T 4Lz 4F+2T //4F 3A 4S 4T+Lo+3F 3Lz =103.84
4種クワドだと4Lz・4F2回構成にしても少し足りない計算になる。しかも本番で1度も実行していない足を変えるタイプの3連を入れるリスクもある。本気で330点を目指す意識があるのならばやはり5種を入れる必要がある。
4Lz 4F+3T 4F 4Lo //3A 4S 4T+2T+2Lo 4T+2T =102.90
4Lz+3T 4Lz 4F+2T 4F //4Lo 3A 4S 4T+2T+2Lo =106.24
4Lz 4F+4T 4F+3T 4Lo //3A 4S 4T+2T+2Lo 3Lz =107.04
5種6クワドにしても2回転が多いと点数は伸びない。一方でセカンド4Tを入れる的なコメントがツイに上がっていたのであり得ると言えばあるかもしれない。
一番最後の構成の3連を3Fに変えれば110点を超えてくる。そこまでリスキーにするかはかなり疑問だ。というのはネイサンはあまりコンボの着氷がクリーンにならないからだ。セカンド4Tを入れるのならば2T+2Loで良いのかもしれない。
演技を纏めたときのPCSはボーヤンより高めに出るのでGOEで若干負けても構成が高い分逃げ切れる。あとは自分でどこまでジャンプを揃えるかにかかってくる。構成で上回る分羽生がジャンプを揃えても着氷の出来如何では勝てる可能性はある。
ネイサンは構成変更に慣れている。より高難度を稼ぐ意識があればプログラムの質を下げてもがむしゃらに飛んでくる。ただ五輪シーズンはジャンプを揃えれば点が出やすい。スケートファンでは無い一般視聴者が見る機会が増えるためわかりにくいPCSでは差を付けない傾向になるからだ。そういう意味ではネイサンにとっては多少有利に働くこともある。プログラムを熟練するよりもジャンプの成否にかかり切りになる可能性もあるがどこまでの構成をひっさげてシーズンに挑むのか今から非常に楽しみである。
 
パトリック・チャン
SP100点FS200点超えしている割に6強の中では唯一300点超えをしていない選手である。
SPは今季より2クワドにしてくるが成功率を考えるとジャンプ全部前半と言うことも考えられる。しかし1クワドで102点出た実績があるので基礎点を考えれば全部前半でも105~107点ほどは出せそうな感じだ。
そうなると320点目指すためには213~215必要になる。今季はFSがなかなかまとまらなくてPCSが伸び悩んだがパーフェクトであれば羽生やフェルナンデスと遜色ない数字が出るだろう。低めに見て97.5ととりあえず想定する。
スピンステップの2016-17シーズン最高が22点台位半ばなので22点として考える。ジャンプのGOEはクリーンならばつくタイプだ。2016年の4大陸を参考にすれば14点弱ついている。215からそれらを引くと81.5点ほどの構成が必要になってくる。
2016-17シーズンのワールドはおそらく4T+3T 4S 3A+Lo+3S //4T 3A 3Lo 3Lz+2T 3F =78.65だった。そこから3点ほど上げる必要がある。
チャンの問題はクワドが2種であることと3Aが2本なかなか揃わないこと、更に後半の4回転の成功率の低いことだ。新4回転を入れることは無いので構成を上げるとしても4S・4Tを2本ずつにするしか無い。
4T+3T 4S+2T 4S 4T //3A 3Lz+Lo+3S 3Lo 3F =79.98
4T+3T 4S+2T 4S //4T 3A 3Lz+Lo+3S 3Lo 3F =81.01
4S+3T 4S 3A //4T+2T 4T 3Lz+Lo+3S 3Lo 3F =81.32
4S+2T 4S 3A //4T+3T 4T 3Lz+Lo+3S 3Lo 3F =81.62
セカンド3Tを後半にしてようやく81.5を超える構成になる。しかしこうして計算してみるとあまり現実的では無いなと感じる。
2種クワドでは結局のところ3A以外の3回転ジャンプの数が変わらないため飛躍的に基礎点は上がらない。そしてどちらかと言えば平昌五輪は個人の金メダルよりも団体金の方が可能性が高い。無理に320点を目指すよりも実現可能な構成を纏めきってPB→表彰台の方が気分的にも安定した演技が見られそうな気がする。
なのでもし構成を上げるというのなら3Aを減らし4S・4T2回/ジャンプ前半4本という一番上の戦術で良いのではと思う。ベテランなので構成を大きく変更するよりもこれまでの延長上に有る方が対応し易いだろう。プレッシャーのかかる大舞台では点数にこだわるよりも自分の力が最も出せる方が有利だ。順位やメダルは後から付いてくる物と思って自信が持てる構成で挑んで欲しい。
 
ハビエル・フェルナンデス
ユーロ圏唯一と言って良いメダルが期待される選手だがチャンと同じく新しい4回転を挑戦するには難しい年齢のベテランだ。ただチャンよりは3Aが安定していて高GOEが稼げる分有利かなと言う気がする。それでも若手の高難度攻勢に対抗するためには可能であれば上げておきたいところだ。尤もSPについてはノーミスであれば110超え出来る実績があるのでこのままでも十分だと言える。上げるとするならばFSになるだろう。
と言っても新しい4回転を入れるとは思えないので現状の3クワド3A2本を4クワド3A1本に変える位しか出来ない感じた。
2016-17シーズンの構成が4T 4S+3T 3A+2T //4S 3A 3Lz 3F+Lo+3S 3Lo =79.23だったところの3Aを4Tに変更する。
4T+3T 4T 4S+2T //4S 3A 3Lz 3F+Lo+3S 3Lo =81.03
4T+3T 4S+2T 3A //4T 4S 3Lz 3F+Lo+3S 3Lo =81.21
結局のところ飛ぶジャンプ自体はチャンと同じなので大きくは上がらない。しかしフェルナンデスは2016ワールドでSP転倒しながら314点出している。SP110点取ってFSを纏めれば現状の構成でも確実に320点は超えられる。325点出ても不思議では無い。そう考えると下手にリスクを上げるよりは基礎点が低くても上の構成で良いのではと言う気がする。4T+3TはSPで飛んでいるから問題ないし、後半の構成も現状と同じだから体になじんでいるだろう。下手にリスキーに追い込むよりはわかりやすい方がフェルナンデスには合っていると思う。

羽生結弦
優勝スコアが320点以上ならば羽生は別に構成を上げる必要は無い。ただすでに発表された来季のSPは基礎点が上がっていることが判明している。世界最高点を出したプログラムのリメイクなので某イタリア解説者では無いが五輪でノーミス出来たら115点出ても不思議では無い。羽生が優勝ラインを何点に想定しているかはわからないが320にせよ330にせよSPで115点出せるならばかなり有利であろう。
ただ五輪シーズンで優勝候補に対する対抗馬になりうる選手にはPCSが上がりやすいと言う傾向がある。4年前の羽生も結果的にSPでは1点差ほどに詰めてきた。ネイサンやボーヤンにはまだ多少の差があるがあまり当てにしすぎてはいけないだろう。高難度をノーミスされてTESを上回られたとしても出来ればPCS差範囲で押さえたいところだ。
2016-17シーズンの構成は4Lo 4S 3F //4S+3T 4T 3A+2T 3A+Lo+3S 3Lz =87.53だった。羽生はスピンステップで22点、GOEについては全てのジャンプで+2以上を得られる質の良さがある。これだけでネイサンボーヤンに10点差ほど付けられる。ただ高難度である以上ミスも出やすく、また羽生の場合抜けという形になりやすいので出来るだけ基礎点でもある程度は近づいておきたいところだ。
4Lzについてはシーズン後のインタビューや雑誌のコメントなどで否定的だった。新しいジャンプを入れるというのは確かにリスキーではある。ただ着氷率が6割以上有るのなら入れてみても面白いのでは無いかとは個人的には思っている。基礎点が上がるからでは無くあくまでリスク管理のためにである。
最近何かで3A2本では無く4S4T2本の可能性が上がっているが見ている側としては出来れば止めて欲しいなぁと思う。
4Lo 4S 3F //4S+3T 4T+2T 4T+Lo+3S 3A 3Lz =89.51
3Aを4Tに変えただけでは基礎点で2点も変わらない。そしてREPの危険は相変わらずつきまとう。だったらいっそこうして欲しいとすら思う。
4Lo 3Lz 3F //4S+3T 4S+2T 4T+Lo+3S 4T 3A =89.96
後半4クワドというとってもリスク高い構成ではある。体力的にもきついだろうしGOEを稼げる質を得られるかという心配もある。ただREPの危険は多少減る。後半連続してジャンプを飛ぶので転倒すると次に響きそうではある。ただチャレンジの分には面白いかなと感じる。
しかしそれよりは着氷率がある程度有るのならば4Lzを入れることを勧めたい。
4Lz 4Lo 3F //4S+3T 4T+2T 3Lz 3A+Lo+3S 3A =90.63
4Lz 4Lo 3F //4S+3T 4T+3T 3Lz 3A+Lo+3S 3A =93.93
4種4クワドでREPの心配がほぼ無い。もし4Lzが3Lzになった場合は後半の3Lzを4Tに変更すれば多少のリカバリが出来るというというメリットもある。
ついでに前半上手くやって体力的に余裕があれば3Lzを4Tに変更するという進化形も考えることが出来る。
4Lz 4Lo 3F //4S+3T 4T+2T 4T 3A+Lo+3S 3A =95.36
ここまで構成が上げられればネイサンやボーヤンの基礎点はほぼ気にならなくなるだろう。
ほぼ100%の自信がある3Aを一つ減らし5クワドにするよりは4種4クワドを実験的に行う方がリスクとしては少ないのではと数字上は感じる。特に羽生の場合コンボを後半に行おうとするから尚更だ。勿論着氷率が練習で5割割り回転不足になりやすいというのなら入れる価値は無いがある程度着氷が可能ならとりあえずやってみても良いのではと思う。更に先を見るという意味でも出来ればチャレンジして欲しいなと個人的には思っている。
 
宇野昌磨については割愛。ジャンプの質についてはかなりの疑問を持っているので書きにくい。好意的でないことを書いて無意味に責められるのも面倒だ。ついでにファン以外の人も見る五輪であの気持ちの悪い着氷に今季と同じような評価が受けられるかはよくわからない点も大きい。ただ今季の傾向から更に構成を上げそうな予想は立つ。一般の視聴者が見て「変なジャンプ」という感想を持たせないようなジャンプを飛んで欲しいとは願っている。
 
今のところはこの6人が平昌五輪の表彰台候補だ。曲や構成など一部分かった選手もいるが本格的に判明するのは新年が明けてからだろう。ショーなどで忙しい選手も多いが良い練習を積み体調に気を付けて最高の状態で五輪を迎えられるようにしてほしい。確実にリアル観戦出来ないのだが最高の戦いをしてくれることを願っている。
 
 

2016-17シーズン 羽生結弦FS要素

kamiyann的にはワールドで素晴らしい演技を見たのでFSは書かなくていいかなと思ったのですが、それでもSPだけではしっくりこないと思い一応上げておくことにしました。ついでに満点からの獲得率だとALL3なんてめったに出ないですし基礎点の違いで同じGOEでも差が出てしまうので基礎点比も上げておきます。
 
4Lo 満点15.00=基礎点12.0+GOE3.00)
    成功率 6/7=85.71%
 
        基礎点    GOE    合計     基礎点比 獲得率
オータムC  12.00   0.40  12.40  103.33% 82.67%
Sカナダ    5.10  -2.10   3.00    25.00% 20.00% DG転倒
NHK杯   12.00   1.57  13.57  113.08% 90.47% 
G P F  12.00   1.14  13.14  109.50% 87.60% 
4 C C  12.00   2.14  14.14  117.83% 94.27%
世界選手権  12.00   2.43  14.43  120.25% 96.20%
国別対抗戦  12.00   2.57  14.57  121.42% 97.13% 
平均    11.014  1.164 12.178  101.48% 81.19%
 
初投入にして成功率85%超え、平均でも基礎点以上獲得できているという素晴らしい結果だった。SPはイーグルからという難しい入りが成功率を下げていたのだと感じる。GOEも試合を重ねるごとに上がっている今季の非常に大きな武器となった。この成功率の高さは来季への自信になるだろう。もし4Lzなどの新4回転を投入しない場合には4Loを2回にする可能性もありそうだ。
 

4S(満点13.50=基礎点10.50+GOE3.00)
   成功率 6/7=85.71%
 
        基礎点   GOE    合計    基礎点比 獲得率
オータムC  10.50  0.80 11.30  107.62% 83.70% 
Sカナダ   10.50  2.00 12.50  119.05% 92.59% 
NHK杯   10.50  2.29 12.79  121.81% 94.74%
G P F  10.50  2.57 13.07  124.48% 96.81%
4 C C  10.50  1.43 11.93  113.62% 88.37% 
世界選手権  10.50  2.71 13.21  125.81% 97.85% 
国別対抗戦   0.40 -0.09  0.31   2.95%  2.30% 1S抜け
平均     9.057 1.673 10.73  102.19% 79.48%
 
今季最も安定していた4回転だったがラストの国別で抜けてしまった。何の心配もなく見ていたがやはり抜けのリスクはあるのだと実感できた経験は来季のためによかったのかもしれない。昨季から単発の4Sについては安定して飛べている印象がある。国別の抜けを入れても基礎点以上を獲得できる成功率とGOEの高さは大きな武器であると思う。来季も2回入れるつもりなら2本とも後半にしてまずコンボを消化させてほしい。
 

3F (満点7.40=基礎点5.30+GOE2.10)
   成功率 6/7=85.71%
 
        基礎点   GOE    合計     基礎点比 獲得率
オータムC   5.30 -0.56   4.74    89.43% 64.05% SO
Sカナダ    5.30  0.70   6.00  113.21% 81.08%
NHK杯    5.30  1.40   6.70  126.42% 90.54%
G P F   5.30  1.60   6.90  130.19% 93.24%
4 C C   5.30  1.60   6.90  130.19% 93.24%
世界選手権   5.30  1.50   6.80  128.30% 91.89%
国別対抗戦   5.30  1.80   7.10  133.96% 95.95%
平均      5.30 1.149  6.449  121.68% 87.15%
 
シーズン冒頭珍しく着氷が乱れたがその後はほぼ危なげない出来だった。ただ他の選手を見ても3回転のジャンプはどれだけ入り出に凝っても着氷がスムーズでもGOE3があまりつかない傾向がみられる。あとどうしたら満点が出るのかどの雑誌でも記者でもいいのでジャッジに質問して欲しい。
 
4S+3T (満点19.28=基礎点16.28+GOE3.00) 
      成功率 2/7=28.57%
 

         基礎点    GOE     合計   基礎点比 獲得率
オータムC   6.27   0.00   6.27  38.51% 32.52% 3S+2T
Sカナダ    6.16   0.50   6.66  40.91% 34.54% 2S+3T
NHK杯    8.09  -4.00   4.09  25.12% 21.21% 転倒REP
G P F   8.09  -4.00   4.09  25.12% 21.21% 転倒REP
4 C C   1.98  -0.06   1.92  11.79%   9.96% 2S+Lo
世界選手権  16.28   2.43  18.71   114.93% 97.04%
国別対抗戦  16.28   2.43  18.71   114.93% 97.04%
平均     9.021 -0.386  8.635  53.04% 44.78%
 
今季の鬼門中の鬼門のジャンプだった。この前後で全くジャンプの質が変わってしまう試合が前半多かった。しかし羽生という選手は面白いものできちんと成功体験をするとそのあと続くことが良くある。結果的にラストの2試合は綺麗に成功できた。しかし今季このジャンプが問題だったのは単にジャンプをミスったからということではないことが大きかった。2度目の4Sのため転倒してしまうとREPで0.7掛けでGOE-4だけでなく基礎点3.46を問答無用で失ってしまう。更にコンボリカバリができなかったため2T分の基礎点を失うという3重苦になってしまう。転倒しない場合は抜けなのでこれもやっぱり10点近い基礎点の損失になる。結果的に2回成功しGOEが多くついても基礎点の半分程度しか稼げなかった。コンボがコンボとして得点が得られないとそれを補う手段はないため来季はどんな構成を組んでもとりあえずREPにリスクが低いことを前提にしてほしい。
 

4T (満点14.33=基礎点11.33+GOE3.00)
   成功率 6/7=85.71%
 
        基礎点    GOE     合計     基礎点比 獲得率
オータムC   8.80 -4.00   4.80   42.37% 33.50% UR転倒
Sカナダ   11.33  0.43  11.76  103.80% 82.07%
NHK杯   11.33  1.57  12.90  113.86% 90.02%
G P F  11.33  0.26  11.59  102.29% 80.88%
4 C C  11.33  1.86  13.19  116.42% 92.04%
世界選手権  11.33  2.43  13.76  121.45% 96.02%
国別対抗戦  11.33  2.71  14.04  123.92% 97.98%
平均    10.969 0.751  11.72  103.44% 81.79%
 
シーズン冒頭のUR転倒のマイナスが大きかったがそれ以外はしっかりと得点を獲得できた。後半4回転の成功率が昨季までを思うと不安だったが、その前のジャンプをミスっている割にはしっかり決めるという強さを見せられた。4Tはどんな状態でも飛べると感じさせるほど自信を持っているのだろう。4Sコンボが不安だった分頼りになるジャンプなので足の状態が良いのならば若干基礎点は下がっても4T2本の方が安定しそうではある。ただ靭帯は私も経験があるが一度伸ばしたりすると完治はしないものなので負荷をかけすぎないよう気を付けて欲しい。

3A+2T (満点13.78=基礎点10.78+GOE3.00)
            成功率 7/7=100%

        基礎点    GOE    合計    基礎点比 獲得率
オータムC  10.78  1.60  12.38  114.84%   89.84% 
Sカナダ   10.78  1.86  12.64  117.25%   91.73%
NHK杯   14.08  2.00  16.08  149.17% 116.69% ア3A+3T
G P F  14.08  1.86  15.94  147.87% 115.67% 3A+3T
4 C C  14.08  2.43  16.51  153.15% 119.81% 3A+3T
世界選手権  10.78  2.00  12.78  118.55%   92.74%
国別対抗戦  10.78  1.57  12.35  114.56%   89.62%
平均    12.194 1.903 14.097     130.77% 102.30%
 
今季唯一のALL成功ジャンプ。4Sコンボのリカバリのためセカンドが3Tになることが3試合あったため基礎点比だけでなく獲得率でも100%を超えてしまった。3Aを2本とも後半にしかもコンボで入れてしっかり稼げる、これが羽生という選手の強さの基礎になっていると感じる。セカンド3Tを予定したジャンプ以外でリカバリできるというのは結構難しいと色々な選手を見ていて感じる。それを3Aでしかも後半にGOEをしっかりつけて成功できるという選手はトップ選手でもそれほど多くない。この辺りも羽生が安定して上位にいられる理由の一つだ。
 

3A+Lo+3S (満点17.74=基礎点14.74+GOE3.00)
成功率 3A 4/5=80% 4T 1/2=50%

        基礎点   GOE    合計     基礎点比 獲得率
オータムC  10.78  0.00  10.78  73.13% 60.77% 3A+1T+1Lo
Sカナダ   14.74  1.29  16.03  108.75% 90.36%
NHK杯   11.33  1.00  12.33  83.65% 69.50% 3A+Lo+2S
G P F  10.78 -1.43   9.35  63.43% 52.71% 3A+Lo<<+2S
4 C C  12.76  1.14  13.90  94.30% 78.35% 4T+2T
世界選手権  14.74  2.14  16.88  114.52% 95.15%
国別対抗戦  16.72 -0.23  16.49  111.87% 92.95% 4T+Lo+3S
平均    13.121 0.559  13.68  92.81% 77.11%
 
成功率はファーストが抜けなくてGOEが0以上なら成功で計算するがもともとの構成でしっかり成功できたのは2回だけという4Sコンボの次に今季点数が伸びない原因だった。ただ4Sコンボとは異なり基礎点を大幅に落とすまではいかなかったし着氷がいまいちになっても転倒はなかった。そういう意味ではまずまずではなかったかと思う。正直に言えば羽生の3連はあまり好きではないが、ワールドのラストの3Sは非常にきれいだったと思う。間のLoが年々またいでいる感じになっているのは体力温存なのかな?3Aの反動で流れる感じになりがちなのでその辺りがもう少しスムーズになればいいと思う。
シーズン後半には試合中の構成変更をチャレンジした。結果としては転倒もせずコンボにもできまずまずの成果だったのでは。後半4Tを2本飛べる経験ができたことは来季の構成を幅広く考えられる利点になると思う。

3Lz (満点8.70=基礎点6.60+GOE2.10)
   成功率 3Lz 3/5=60.00% 3A 1/2=50.00%

        基礎点   GOE     合計   基礎点比  獲得率
オータムC   6.60 -2.10   4.50    68.18% 51.72% 転倒
Sカナダ    6.60  1.30   7.90  119.70% 90.80%
NHK杯    6.60  1.30   7.90  119.70% 90.80%
G P F   0.66 -0.06   0.60   9.09%   6.90% 1Lz抜け
4 C C   9.35  2.43  11.78  178.48% 135.40% 3A
世界選手権   6.60  1.50   8.10  122.73%   93.10%
国別対抗戦   1.21  0.09   1.30    19.70%   14.94% 1A
平均     5.374 0.637  6.011    91.08%   69.09%
 
羽生の場合4回転よりある意味心配になってしまう3Lz。結果としては転倒1回抜け1回とほぼ例年通りの成功率だった。ただ決まった場合かなりの高さとふわっとした着氷が気持ちいい質の高いジャンプだった。3Fとともにどうしてかなかなか3は付かないのだが質は問題なくいいので来季入れる場合は抜けだけはなくしたいところ。
後半シーズンは構成変更にチャレンジしたためあっさりなくなってしまうケースが出てきた。私的にはラストは3Aにしてほしいと思っている。国別では抜けたが基本安心度は3Aの方が高い。
 
単独ジャンプ (満点58.93=基礎点45.73+GOE13.20)

        基礎点   GOE    合計     基礎点対比
オータムC  43.20 -5.46  37.74  82.53%  64.04%
Sカナダ   38.83  2.33  41.16  90.01%  69.85%
NHK杯   45.73  8.13  53.86  117.78%  91.40%
G P F  39.79  5.51  45.30  99.06%  76.87%
4 C C  48.48  9.46  57.94  126.70%  98.32%
世界選手権  45.73 10.57  56.30  123.11%  95.54%
国別対抗戦  30.24  7.08  37.32  81.61%  63.33%
平均    41.714 5.374 47.088  102.97%  79.90%
 
オータムの2転倒と国別の2抜けが大きく平均を下げた。オータムはシーズン開始の足慣らしであるし国別はシーズン終了後のお祭りのようなものなのでそう深刻にならなくてもいいだろう。それでもこの2試合を含めてもしっかり基礎点を確保できている。単発ジャンプについてはあまり心配はいらないかと感じる。
ちなみにA級戦のみで計算すると平均50.912 基礎点比111.33% 獲得率86.39%という非常に良い数字になる。コンボで損する試合が多かったがそれでもGPF以外では1位を取り続けた強さがここにあるとわかる。
ワールドノーミスながらGOEが微妙に少なかったなと感じたがそれでも80%はしっかりとっていた。カナダ・スペイン・中国というライバル国が入って日本がいなかったジャッジの中でもその数字が出せたというのは羽生のジャンプの質が非常に素晴らしい表れだろう。

コンビネーションジャンプ (満点50.80=基礎点41.80+GOE9.00)
 
        基礎点   GOE    合計     獲得率
オータムC  27.39  1.60  28.99  69.35% 57.07%
Sカナダ   31.68  3.65  35.33  84.52% 69.55%
NHK杯   33.50 -1.00  32.50  77.75% 63.98%
G P F  32.95 -3.57  29.38  70.29% 57.83%
4 C C  28.82  3.51  32.33  77.34% 63.64%
世界選手権  41.80  6.57  48.37  115.72% 95.22%
国別対抗戦  43.78  3.77  47.55  113.76% 93.60%
平均    34.274 2.076  36.35  86.96% 71.56%
 
基礎点を超えたのは2試合だけという今季の厳しさがここにあったことがわかる。コンビネーションジャンプは3回入るが、セカンドサードの4ジャンプの基礎点をしっかり獲得できるかは今のルールにおいてはかなり重要だ。特にボーヤンとネイサンはどれほど着氷が乱れようとも無駄にしないで消化してくる。基礎点獲得型の選手はその辺り貪欲なので基礎点の劣る構成が確実な現状取りこぼしはできる限り避けたい。出来れば確率が高いところで飛びたいが後半ボーナスの利点も欲しいのなら飛びやすい位置や入りで無意味なリスクは避けたいところだ。ついでにファーストが乱れても他でつけられるように後半5ジャンプ全てにセカンドサードがつけられるようにしておきたい。

FCCoSp 3.5 GOE1.5 =5.0
 
        基礎点    GOE   合計   獲得率
オータムC   3.50  1.00  4.50  90.00% レベル4
Sカナダ    3.50  1.00  4.50  90.00% レベル4
NHK杯    3.50  1.00  4.50  90.00% レベル4
G P F   3.50  1.07  4.57  91.40% レベル4
4 C C   3.50  0.93  4.43  88.60% レベル4
世界選手権   3.50  0.86  4.36  87.20% レベル4
国別対抗戦   3.50  1.00  4.50  90.00% レベル4
平均      3.50  0.98  4.48  89.60%
 
ALLレベル4でシーズンを揃えた。ワールドが思ったほど伸びなかったことでGOEは微妙に1.00を下回った。無理してビールマンを入れなくても十分レベルは取れるのでそろそろ卒業してもいいのではと思う。体力的にも結構大変みたいだし・・・
 
FCSSp 3.0 GOE1.5 =4.5

        基礎点    GOE    合計   獲得率
オータムC   3.00  0.70   3.70  82.22% レベル4
Sカナダ    3.00  0.71   3.71  82.44% レベル4
NHK杯    2.60  0.64   3.24  72.00% レベル3
G P F   2.60  0.79   3.39  75.33% レベル3
4 C C   3.00  1.00   4.00  88.89% レベル4
世界選手権   3.00  0.79   3.79  84.22% レベル4
国別対抗戦   3.00  0.86   3.86  85.78% レベル4
平均     2.886 0.784   3.67  81.56%
 
得意なスピンではあるがFSではあまり伸びなかった。演技後半の8回転がどうしても回転が鈍りがちなのでGOEが伸びないのかもしれない。3連をミスると時間が足りなくなり気味になる影響もあったことも点数が伸びない原因。SPと同じ構成でいいのでは思うのだけど違うレベル取りというのにこだわりがあるようだ。多様性を示すという意味ではこだわりも悪くないけれどSPとFSをジャッジが比較して採点するわけではないので勝負的にはどうだろうと思ってしまう部分ではある。
 
CCoSp 3.5 GOE1.5 =5.0

        基礎点   GOE   合計     獲得率
オータムC   3.50  0.40  3.90  78.00% レベル4
Sカナダ    3.50  0.36  3.86  77.20% レベル4
NHK杯    3.50  0.86  4.36  87.20% レベル4
G P F   3.50  0.57  4.07  81.40% レベル4
4 C C   3.50  0.93  4.43  88.60% レベル4
世界選手権   3.50  1.00  4.50  90.00% レベル4
国別対抗戦   3.50  1.00  4.50  90.00% レベル4
平均      3.50 0.731 4.231  84.62%
 
シーズンが進むにつれてGOEが高くなっているというのはある意味正しい成果かもしれない。ラストにガーっと高速に回転するとGOEがつきやすそうだけれどもこのプログラムではあまり合わないなと思う。獲得率としては90%とれていたら十分なのかもしれない。

StSq 3.90 2.10 =6.00
 
        基礎点   GOE   合計    獲得率
オータムC   3.90  1.68  5.58  93.00% レベル4
Sカナダ    3.30  0.93  4.23  70.50% レベル3
NHK杯    3.30  1.00  4.30  71.67% レベル3
G P F   3.90  1.70  5.60  93.33% レベル4
4 C C   3.90  1.70  5.60  93.33% レベル4
世界選手権   3.90  1.50  5.40  90.00% レベル4
国別対抗戦   3.90  1.90  5.80  96.67% レベル4
平均     3.729 1.487 5.216  86.93%
 
国別では高評価だったがFSのStSqについてはフェルナンデスやチャンよりは低めになってしまう。丁寧に滑っている感じはすごくあったがそれがむしろメリハリというか表現としては弱くなってしまったのかもしれない。この辺りは選曲や振り付けもかかわっているので来季のプログラムではどう対策を取ってくるか非常に楽しみではある。

ChSq 2.00 2.10 =4.10
 
        基礎点   GOE   合計    獲得率
オータムC   2.00  1.26  3.26  79.51% 
Sカナダ    2.00  1.50  3.50  85.37% 
NHK杯    2.00  1.30  3.30  80.49% 
G P F   2.00  1.70  3.70  90.24% 
4 C C   2.00  1.60  3.60  87.80% 
世界選手権   2.00  1.40  3.40  82.93% 
国別対抗戦   2.00  1.40  3.40  82.93% 
平均      2.00 1.451 3.451  84.17%
 
決して低いわけではないのだけどなんとなく低いと感じてしまう数字だ。ハイドロ・イーグルなど色々やって時間を取っている割にインパクトが弱かったかなと思っている。あと個人的に羽生のステップ中のぴょこっと飛ぶホップが雑な感じがしてあまり好きじゃない。飛ぶならアメリカ勢のように派手に飛んで欲しい。
 
<2016-17シーズン最高点>
 
4Lo      14.57(国別)
4S       13.21(世界選手権)
3F        7.10(国別)
4S+3T    18.71(世選/国別)
4T       14.04(国別)
3A+2T    12.78(世界選手権)
3A+Lo+3S 16.88(世界選手権)
3Lz       8.10(世界選手権)
FCCoSp    4.57(GPF)
FCSSp     4.00(4CC)
CCoSp     4.50(世選/国別)
StSq      5.80(国別)
ChSq      3.70(GPF)
TES計    127.96
 
PCS      97.08(世界選手権)
 
Total   225.04
 
TESがワールド前に計算した神ったときの羽生の数字とほぼ同じになったことが面白い。ほとんどが世界選手権と国別の数字になってしまうというのはシーズンラストの方がいい質のものを見せたということでここ2シーズンの課題をクリアできたということではないだろうか。
今季の最高演技であるワールドと最高要素の差があまりないことから見て構成を上げなければほぼ天井を出してしまったということになる。あとはスピンステップのGOEをもう少し取りに行くことくらいしかできないが羽生としてはどうするのか非常に気になるところだ。
五輪はどちらかといえばノーミスを求められるので極端には構成上げはしないだろう。ただ3種クワドでは2本飛ぶジャンプを4Sから4Loにするくらいしか上げようがない。3Aを4Sまたは4TにしてもいいだろうがGOEを考えるとあまりおいしくなさそうな気がする。ただ新クワドを入れるとしたら成功率がやはりネックだ。アイスショーなどで時間も取られるしどこまで練習できるかわからないが後悔のない構成を組んで五輪に向かってほしいと思う。もしかしたら現役最後のシーズンになるのかもしれない。自分のやりたいことを思いきりできる体作りをして可能かなぎりの最強構成でやり切って欲しいと願っている。
 
 
蒸し暑い季節になりました。静岡ではタチアオイの花が咲き始めました。この時期は精神的にも肉体的にもかなりしんどいので花が終わる梅雨明けごろまではネットから消ええるつもりです。どういうルートでここを発見されたのかわかりませんがかなり多くの方が見えてくださっているようです。好き勝手に思ったことを書いているだけなのですが見ていただいてありがとうございました。励ましのコメントを頂いたり色々感謝いたします。
新しいシーズンが素晴らしい演技がたくさん見られるシーズンになることを願っています。

2016-17シーズン 羽生結弦SP要素

苦手な季節になってきたのでそろそろ新年まで消えようかと思ってます。その前にちょこっとだけ。ステップは前記事にあるので割愛。
 
 

4Lo(満点15.00=基礎点12.00+GOE3)
   成功率3/7=42.86%
 
        基礎点    GOE    合計     獲得率
オータムC  12.00   0.80  12.80  85.33%
Sカナダ    5.10  -2.10   3.00  20.00% コンボ扱
NHK杯   12.00  -2.63   9.37  62.47% SO
G P F  12.00  -1.03  10.97  73.13% こらえ着氷
4 C C  12.00   2.29  14.29  95.27%
世界選手権  12.00   2.43  14.43  96.20%
国別対抗戦   0.00   0.00   0.00   0.00% 1LoKO
平均      9.30 -0.034  9.266  61.77%
 
公式練習や6分間で良く抜ける割に試合では大丈夫で案外頼りになる武器だと思っていたらラストで思い切りやってしまった。国別の数字が恐ろしいというか残酷で泣ける・・・抜けはやばい、本当にやばいということで来季はないよう頑張ってください。
国別の数字を入れないと基礎点10.85 GOE-0.04  合計10.81 72.07%と新4回転初年度としてはまずまずの数字で落ち着く。4Sが不安定なシーズンとなったがそれでも戦ってこれたことはこのジャンプが大きかったと言える。
ただLoと言うジャンプの特性上、どうしても離氷まで間が空くし着氷もトゥジャンプよりは流れない。イーグルサンドをクリーンに決めてもALLGOE3がつかなかったので来季は可能であればコンボにした方がいいのではと考える。割と簡潔な入りのFSでは着氷率が高かったのでその方が高得点が稼げそうな気がする。
 
 
4S+3T(満点17.80=基礎点14.80+GOE3)
      成功率2/7=28.57%

        基礎点   GOE    合計    獲得率
オータムC   4.30 -2.10  2.20  12.36% 1S+3T
Sカナダ    4.40 -1.20  3.20  17.98% 単発3S扱
NHK杯   14.80  2.29 17.09  96.01%
G P F  14.80  2.57 17.37  97.58%
4 C C   5.60  0.70  6.30  35.39% 2S+3T
世界選手権  10.50 -4.00  6.50  36.52% 4S+2T 2TKOコンボ無
国別対抗戦  10.50 -4.00  6.50  36.52% 4SSOコンボ無
平均     9.271 -0.82 8.451  47.48%
 
コンボがコンボの得点にならないシーズンだった。ファーストが乱れるとコンボの基礎点がまるっと無くなってしまうためSPでは致命的。単独後のジャンプでリカバリもできないのでコンボはできれば最初に飛びたいと考えさせられる数字だ。
コンボの基礎点4.3点にコンボなしのGOE-3で転倒しなくても8.3点失う。これを3回もやって良く1位2位で終えられたなと非常に不思議に思える数字だ。
 

3A(満点12.35=基礎点9.35+GOE3)
   成功率7/7=100%

        基礎点   GOE    合計     獲得率
オータムC   9.35  2.00  11.35  91.90%
Sカナダ    9.35  2.71  12.06  97.65%
NHK杯    9.35  3.00  12.35 100.00%
G P F   9.35  2.43  11.78  95.38%
4 C C   9.35  3.00  12.35 100.00%
世界選手権   9.35  2.71  12.06  97.65%
国別対抗戦   9.35  2.86  12.21  98.87%
平均      9.35 2.673 12.023  97.35%
 
コンボであれだけ取りそびれても戦ってくることが出来た最大の要因が3A。成功率100%でGOEも97%以上もらえる4回転よりも確実に4回転の得点を稼げてしまう。
それでも今季はこのGOEが低いのではと言う声を良く聞いた。カウンターから飛んで幅も高さも素晴らしい質で降りたすぐ後に頭上超える高さまで足を上げているのだからALL3ついて良いのではないかということだ。
GOEにつき方と言うのは多少時代時代で変わってきているところがある。実際最初に羽生がバックアウトカウンターから3Aを飛んだのは悲愴の時だったがそこまで高い評価は受けなかった。入りも評価項目の一つでしかなくどこまでそれを点数に反映していいのかジャッジもさじ加減を模索しているのだろうと感じる。
ただこの飛び方は難しいと認められて過去に満点評価を受けてそれと変わりない質で飛んだならば(ルールが変わらない限り)いつでもついていいはずだと見ている方は感じる。しかしそうならないのでなぜ?と思う人が多かったということだろう。
中には羽生については過去の良いジャンプと比較されて評価されているとか、ジャッジがこの飛び方を見慣れて凄い事として評価をしなくなったなんてことを聞くこともあるが、基本今は絶対評価なのである。選手比評価などと言うことはあまり考えたくない。陰○論などと言いたくないので今季の3Aが満点にならないケースについて2つほど思うことを上げてみる。
一つ目は前の記事でも書いたが飛ぶ位置があまり良くなかったのでは?ということ。
今季の3Aはジャッジの左サイド手前から斜めに横切って反対側のショートサイド中央から奥側に向かって(ショートサイドの湾曲した壁に沿うように)飛んでいる。ジャッジはロングサイド中央に等間隔に座っている。その場合左側のジャッジからは飛んだ位置と着氷の幅ははっきりと認識できると思う。しかし反対側となる右側の端の方に座るジャッジからはその幅を認識するのは難しいのではないかと思うのだ。
直角三角形を想像してほしい。羽生の3Aが最も長い長辺の距離だとしてロングサイドの1点から見るジャッジには直角を作る高さと言う位置からしか見えないとしたら移動した距離はかなり縮んで見えるだろうということだ。更にジャンプは(よく誤解されるが)直線的に移動するわけではなくカーブを描くように飛んでいるわけだから高さ方面からしか見えないジャッジには尚更身幅というか距離が短く見えるだろう。
仮に良く見えなくても羽生が幅跳びジャンパーだということはわかっているはずと思うかもしれないが、「おそらく」と言う評価をジャッジがするかは疑問だ。過去に某引退選手が「苦手なジャンプはジャッジが見えにくい位置で飛ぶ」と発言したことがある。これはエラーかもしれないけどはっきり認識できないなら選手ファーストで悪い評価は見送る、と言うことだと考える。だとしたら当然その逆も成立するはずだ。良いジャンプを飛ぶ選手だと知っているが今の位置からははっきりと確認できないから最高点はつけられないと判断するジャッジがいてもおかしくないということだ。
そう考えると得意なジャンプを確実に良い評価してもらうためにはジャッジがしっかりと確認できる位置で飛んだ方がいい。例を挙げればボーヤンのFS冒頭の4LzやフェルナンデスのSPの3A、宇野が今季後半で軌道を変えた3Aなどはその幅や高さをジャッジが認識しやすかったのではと思う。見やすい位置で飛びしっかり着氷して見せれば文句のない綺麗な数字が並ぶ。ワールドのフェルナンデスのSP3Aは満点だったがこれは助走でロングサンドを横切ってそこからショートサイドの壁近くまで飛ぶジャンプだった。ロングサイド側のジャッジからその飛距離が見やすい位置だと思う。ジャッジから見て真横もしくは縦(縦ならリンクの幅から判別できる)に飛ぶ方が斜め方向に飛ぶより幅や移動距離が見やすいのではと考える。
2点目は「足上げ」は効果的だったか、と言う点。新採点になってずいぶん時間がたちどうやったら高いGOEがつくかデータが色々揃ってきた。ジャンプの入り出に工夫を付けることも数多くの選手によって行われている。ただそれでも一番GOEが付きやすいと思われるジャンプは(1)スピードを生かして離氷してクリーンな着氷をすること、(2)高さ又は幅もしくはその両方が際立っていること、(3)着氷がスムーズに流れること、この3点を兼ね揃えたものだと思う。例を上げればボーヤンのワールドFSの4Lzがそうだろう。特に入り出もこだわっていないが2.57ものGOEがついた。ぶっちゃけてしまうと音楽に合っているとか空中姿勢が良いと言うのは後付の理由じゃないのかとすら感じることがある。ジャッジによって割と基準が異なっていると感じるからだ。それでもジャンプそのものの質の評価が高いことが優先なのは基本的に変わりないように思う。
そうなると「足上げ」がそれほど効果的ではないのではと思えてくるのだ。着氷直後に足を頭上まで勢いよくあげることは言ってみれば急ブレーキをかけているようなものだからだ。本来はイーグルチェンジエッジができるほど素晴らしい流れを見せられる処をぶった切って足を上げている。バランス感覚の素晴らしさ体幹の強さが見える面白い振りではあるがジャンプの質を見るには有効ではなかったかもしれない。
更に足を上げるという工夫は女子選手などでは割とよく見られるものだ。男子でもブラウンなどが過去に使っている。でも3Aという高難度ジャンプ後の勢いのある場所であそこまで上げているケースはないというかもしれないが、工夫は工夫であるだけでそれが難しいから評価が高いというわけではない。あくまで足上げ、割とよくある工夫とジャッジが認識してしまえばそれまでになる。もちろん工夫の難度を加味しているジャッジもいるだろうが、難度にこだわらないであるないだけで判断するジャッジもいるだろう。工夫を「点数稼ぎ」などと言うコーチもいるくらいだから全然気にしないジャッジがいてもおかしくない。
イーグルサンド3Aが評価が高かったのは前後にイーグルを入れたことではなく降りた後のイーグルがチェンジエッジ出来るほどの流れがあったからだと思う。そこまで流れが作れる素晴らしいジャンプだったと評価されたのでALL3がついたのだろう。だとしたら足上げはもしかしたら全てのジャッジが評価できる物ではなかったのかもしれない。
しかしプリンスの曲にはイーグルよりも足上げの方が合っている。ただそれが「ジャンプの評価」に該当するかは微妙だ。曲と振付に関わることとジャッジが判断すればCCやINでの評価されてジャンプの評価には取り上げないかもしれない。
良くイーグルで飛ぶよりカウンターので飛ぶ方が難しいということをいう人がいるがイーグルで飛ぼうがカウンターで飛ぼうが入りの工夫と考えればどちらも同じ扱いになってしまう。より難しいから高評価にするというジャッジもいるかもしれないがそう判断しないジャッジを責める理由にもならない。定められた文言に合わせて数字でジャッジは評価する。その認識や評価のポイントについてはジャッジの裁量の範囲に任せられている。見ている観客としてはその差を説明してほしいと思うかもしれないが多少の齟齬は誤差の範囲と納得するしかない。少なくとも平均で97%を超える得点を確保できているのだから確かな技術と認められていることは間違いないのだ。
 

FCSq (満点4.7=基礎点3.2+GOE1.5)
 
        基礎点    GOE   合計    獲得率
オータムC   2.80  0.40  3.20  68.09% レベル3
Sカナダ    2.80  0.43  3.23  68.72% レベル3
NHK杯    3.20  0.93  4.13  88.72% レベル4
G P F   3.20  1.00  4.20  89.36% レベル4
4 C C   2.80  0.93  3.73  79.36% レベル3
世界選手権   3.20  1.00  4.20  89.36% レベル4
国別対抗戦   3.20  1.00  4.20  89.36% レベル4
平均     3.028 0.813 3.841  81.72%
 
コンボにミスが出るとレベルを落としがちだった。8回転廻る時間が無くなってしまうからだろう。結構ぎりぎりで設定してあるのだなと感じた。音楽には合っているがもう1~2回転多く廻る余裕が欲しい。
羽生のドーナツは形はきれいだが足を掴むときに膝が落ちるのは多少気になる。GOEは綺麗に回って+2といった評価。ブラウンの+3が並ぶキャメルはポジションの美しさに加え回転速度が急激に上がることで得ているのでドーナツではちょっと難しそうかなと感じる。ビールマンをする男子はあまりキャッチフットをやらない印象がある。キャッチフットスピンはあまり得意ではないのだろうかとちょっと気になっている。
 
 
SSq (満点4.5=基礎点3.00+GOE1.5)

        基礎点    GOE    合計    獲得率
オータムC   2.60  1.10   3.70  82.22% レベル3
Sカナダ    3.00  0.79   3.79  84.22% レベル4
NHK杯    3.00  1.14   4.14  92.00% レベル4
G P F   3.00  1.07   4.07  90.44% レベル4
4 C C   3.00  1.21   4.21  93.56% レベル4
世界選手権   3.00  1.14   4.14  92.00% レベル4
国別対抗戦   3.00  1.07   4.07  90.44% レベル4
平均     2.943 1.074  4.017  89.27%
 
最初の2試合を除き4点台とさすがに得意なスピンだなと言う数字。ただシットはキャメルやコンビネーションに比べて+3がつきにくいスピンだ。
ポジション的に回転速度の変更がしにくそうなイメージがあるが、曲に合わせようとしなければもっと早く回れるのかちょっと気になる。実際GOEのつき方を見ていると音楽に合わせて回るよりとにかく早く回った方が評価が高いので腕で振付するより一回できる限りの速度で回ってGOEが何点つくのか見せてくれないかと思っている。
 

CCoSq (満点5.00=基礎点3.50+GOE1.5)

        基礎点   GOE   合計     獲得率
オータムC   3.50  1.20  4.70  94.00% レベル4
Sカナダ    3.50  1.00  4.50  90.00% レベル4
NHK杯    3.50  1.07  4.57  91.40% レベル4
G P F   3.50  1.29  4.79  95.80% レベル4
4 C C   3.50  1.00  4.50  90.00% レベル4
世界選手権   3.50  1.21  4.71  94.20% レベル4
国別対抗戦   3.50  1.14  4.64  92.80% レベル4
平均      3.50  1.13  4.63  92.60%
 
シーズン通してレベル4は立派。そして全てでGOE+2以上と言う素晴らしい。獲得率も+2以上だと90%を超えます。
これ以上のGOEとなるとラストに回転数関係なく高速回転する必要がありそうなので全て音嵌めして作ってある羽生のプログラムでは難しそうだなと感じる。
ただこれ以上のGOEが付く選手も限られているしこれだけとれば差はつかないので+2以上有れば十分と言えるだろう。
 
 
<2016-17シーズン最高点>
 
4Lo    14.43(世界選手権)
4S+3T  17.37(GPF)
3A     12.35(NHK/4CC)
FCSp    4.20(NHK/世選/国別)
CCSp    4.21(4CC)
CCoSp   4.79(GPF)
StSq    6.00(AC/GPF/世選/国別)
 計     63.35
 
PCS    47.35(GPF/世選)
 
Total 110.70
 
今シーズンの最高点で計算するとTESは最高値更新するがPCSが低いため世界最高点にはならないという結果に。ノーミスが無かったので仕方ない。実際にTESの最高点が出たのならPCSも1~1.5ほどは上がると思うので世界最高が出るだろう。
複数の試合で最高点が出ている項目については比較的出しやすそうなので実際1つの試合で行うとしたらやはり前半2つのジャンプにかかってきそう。ジャッジもここを超えたら気前よくGOEを出しそうな気がする。
海外のジャーナリストが試合予想する際にノーミスだったら羽生が勝つと断言しているようにエレメンツの質の良さはすでに周知の事実だからだ。
こうして計算してみてもSPについては構成を上げる必要は全くないと言える。ネイサンもボーヤンもSP構成はほぼ天井となっている。PCSを縮めたとしても抜かれる心配はミスさえしなければ全くないので、決めた構成を確実に実行するだけで問題は無い。
 

主人公、それは道を拓く者―――羽生結弦

羽生結弦って今現在はどういう立場の選手なのだろう?2016-17シーズン中ずっとこんな問いかけが私の中で付きまとっていた。やたら王者王者と持ち上げる割に羽生超え羽生超えと連呼するマスコミも一因だが、五輪王者で世界最高を何度も出しながらも連続でワールドを落とし更に靭帯損傷と言う大きな負傷後のリハビリからの復帰のシーズンでもあったからだ。
つまり怪我からの復帰を果たすベテラン選手なのか、2年にわたって敗北した王者に対する最大のライバルなのか、新4回転を引っ提げて上位に殴り込むチャレンジャーなのか、羽生をどうとらえていいのかなかなか判断できないでいたわけだ。
初戦のオータムCで明らかに練習が足りないまだ骨組みだけの演技に間に合うのか不安を感じ今季は無理せず怪我を悪化させずいけたらいいなどと思ってしまったことも原因だっただろう。

更にそんな風に漠然としたイメージを抱いたのは正直今季のSPFSともにそれほど好みではなかったためもあったからかもしれない。
といってもSPについてはオータムで見たときこれは面白いかも!と思ったのだ。昭和の新人アイドルチックではあるが上手く嵌ればこれまでにない感じのものになるのではと期待した。しかし衣装の変わった頃から何か想像とは違うなと感じ始めた。GPF・4CCと見ていくうちに昭和の新人アイドルからドラゴンボールのサイア人化した孫悟空みたい(イメージです)だと思うようになった。どっちかっていうとプリンスはベジータ(あくまでイメージです)じゃないの?と思ったが羽生結弦は斜に構えるタイプではないから自然そうなるのだろう。別に自分が思っていた感じと違ってがっかりしたわけではない。これはこれで非常に面白いプログラムではあった。アピール力の弱さや優等生イメージの付きまとう日 本人選手にあってここまで派手なオーラを待ち散らしながら疾走し会場を沸かせることが出来るなど滅多にないことだからだ。
演技としてはワールドが一番良かったと思う。ただ・・・ワールドSPを見た後でオータムを見ると、まだ初々しさの見える新人アイドルが垢抜けてブレイクし平成の大スターになった演技も見たかったな、と無い物ねだりしたくなるだけだ。
FSについてはシーズン通してイメージは変わらなかった。最初に見たときにこれはノーミスしたら凄いプログラムになるかもと思ったのだ。そして実際ワールドでそれを証明してみせた。もう何百回演技を見たかわからない男子シングル史上歴史に残る演技になったと思う。ただ完成できれば素晴らしいがミスが出るときついプログラムでもあった。スケカナやGPFを見ていてちょっと今季は厳しいかもと感じてしまうくらいに。実際にはシーズン通してGPF以外では1位を取っていたもののどこか不安げな報道がなされたのもそういうイメージから来ていたのかもしれない。

それでもこのいろいろな意味で華々しかったシーズンを終えてみれば羽生結弦と言う選手の立場がどんなものであったかはっきり見て取れた。チャレンジャーでも復帰したベテランでもライバルでも何でもない、現在のこの男子シングルにおける主人公だった。半年という長いシーズンの中で様々な困難や自らの失敗を乗り越えてワールドの最高位に上り連続五輪金メダルへの道をはっきりと切り開いた。勝利も敗北も若手の台頭による混戦も無責任な周囲の煽りも全て今シーズンという物語に幅を持たせる演出にしてしまった紛れもないメインキャスト。そして熾烈な今シーズンを勝ち抜き五輪という最高の舞台へ向けて優勝候補筆頭として向かうことになった。
来シーズンもまた主人公でいるのかそれはまだわからない。しかしとりあえずそのスタート時に中心に立つことは確約させた。最高の舞台を迎えた時どういう立場にある羽生を見るのか今から非常に楽しみである。
 
 
オータムC   総合1位 260.57 SP1位 88.30 FS1位 172.27
Sカナダ    総合2位 263.06 SP4位 79.65 FS1位 183.41
NHK杯    総合1位 301.47 SP1位 103.89 FS1位 197.58
G P F   総合1位 293.90 SP1位 106.53 FS3位 187.37
四大陸選手権  総合2位 303.71 SP3位 97.04 FS1位 206.67
世界選手権   総合1位 321.59 SP5位 98.39 FS1位 223.20 
国別対抗戦          284.00 SP7位 83.51 FS1位 200.49
平均       総合  289.757 SP平均  93.901 FS平均  195.856
 
結果的に見れば1位と2位しかないシーズン、得点的にもトップだったのになぜか世界選手権に勝つまでは安定しないイメージがつきまとった。
昨シーズンだした最高点があまりにも高くなかなかそれに準じる演技ができなかったことがもどかしかったし若手のなりふり構わない追い上げのインパクトが強かったかもしれない。それでも結果的に勝たなければならないワールドでしかも最高点を出して勝てた意味は大きかったと思う。
シーズン通して苦戦した印象がついたのはSPが揃わなかったことが数字的には大きい。FSは4CCを除けばすべて1位という素晴らしい結果だった。基礎点を損なう大きなミスがつきまとったがそれでも勝ってきたのは取るべき部分でしっかり獲得してきたから。結果として数字を見ればどれほど身勝手にマスコミが騒ごうとも1位と2位しかなかった強さを示したシーズンだったといえる。
 
<ジャンプ>
SP  4Lo 4S+3T // 3A =36.15
         
         基礎点     GOE   減点    合計
オータムC   25.65    0.70 -1   25.35  
Sカナダ    18.85   -0.59  0   18.26
NHK杯    36.15    2.66  0   38.81
G P F   36.15    3.97  0   40.12
四大陸選手権  26.95    5.99  0   32.94
世界選手権   31.85    1.14  0   32.99
国別対抗戦   19.85   -1.14  0   18.71
平均     27.921   1.819 -0.143  29.597  
 
転倒は無理やりとんだコンボのみだったが、基礎点を落とすミスが多かったため点数的に伸びなかった。
4Loは初投入のわりにまずまず着氷でき回転も比較的安定していてよかったが4Sコンボがなかなか厳しかった。またコンボが後という構成のためファーストをミスるとセカンドの基礎点も失うことになり二重のマイナスとなるケースも多かった。
SPは基礎点を落とすとリカバリできないため着実の基礎点を稼げる構成にした方がいい。特に羽生のSPは全てエッジジャンプという「抜け」の危険が伴う。ラストの国別で4Loが抜けた時の恐怖を感じただろう。来季はおそらくジャンプの種類は変えないだろうから変なこだわりをするよりは確実に飛びやすい手段や配置を手配する必要があると考える。

 
FS 4Lo 4S 3F // 4S+3T 4T 3A+2T 3A+Lo+3S 3Lz =87.53
        
         基礎点     GOE  減点    合計
オータムC   70.59  -3.86 -2   64.73 
Sカナダ    70.51   5.98 -1   75.49
NHK杯    79.23   7.13 -1   85.36  
G P F   72.74   1.94 -1   73.68
四大陸選手権  77.30  12.97  0   90.27
世界選手権   87.53  17.14  0  104.67
国別対抗戦   74.02  10.85  0   84.87
平均     75.989   7.45 -0.714  82.724
 
基礎点を獲得できたのは結果的にワールドだけだった。ただシーズンが進むにつれ転倒がなくなっていったことは良い結果。多クワドになっても転倒はやはり大きい。体調がまずまずで練習が積めれば数多くの4回転を飛んでも転倒しない経験は大きかったのでは。
ただ苦戦のイメージがついてしまったのはやはり抜けやコンボ無しによる基礎点の損失が大きかったため。ネイサン・ボーヤン・宇野という今季上位に入った選手は基本抜けない選手、GOEをいくら積み重ねても越えられない壁を自ら作り上げないよう気を付けたい。来季もALLコンボ後半にしたいのなら2本飛ぶジャンプは両方後半にすべきだ。失敗=REPの構図は基本起こらないように構成を組みたい。
それでもジャンプのGOE10点超えが3回もあることは大きい。ただボーヤンのワールドを見ても揃えれば若手も10点超えが可能なのでアドバンテージを失わないためには基礎点確保が最重要課題だ。

<スピン>
SP
        基礎点   GOE     合計
オータムC   8.9  2.70  11.60  レベル4 1回 レベル3 2回
Sカナダ    9.3  2.22  11.52  レベル4 2回 レベル3 1回
NHK杯    9.7  3.14  12.84  ALLレベル4
G P F   9.7  3.36  13.06  ALLレベル4
四大陸選手権  9.3  3.14  12.44  レベル4 2回 レベル3 1回
世界選手権   9.7  3.35  13.05  ALLレベル4
国別対抗戦   9.7  3.21  12.91  ALLレベル4
平均    9.471 3.017 12.488
 
GOE3超えは素晴らしい。ただコンボミスするとキャメルのレベルを落としやすいシーズンだった。後ろがしっかり決まっているため入りで出遅れると回転する時間が無くなるためだ。
音をしっかり聞いて演じる選手だけに無駄のないプログラムを組むのだろうが多少大目に回れる余裕が欲しいかなと感じる。今季の状況を踏まえてよい演技構成を組んで欲しい。
 
FS
        基礎点   GOE    合計
オータムC  10.0  2.10  12.10  ALLレベル4
Sカナダ   10.0  2.07  12.07  ALLレベル4
NHK杯    9.6  2.50  12.10  レベル4 2回 レベル3 1回
G P F   9.6  2.43  12.03  レベル4 2回 レベル3 1回
四大陸選手権 10.0  2.86  12.86  ALLレベル4
世界選手権  10.0  2.65  12.65  ALLレベル4
国別対抗戦  10.0  2.86  12.86  ALLレベル4
平均    9.886 2.495 12.381
 
スピン中のジャンプは多くの選手がレベル上げに使うが羽生がやると大丈夫か?と心配してしまうのはダム・パリの頃の体力の無さを思い出すからだろう。その後しばらくなくなっていたが今シーズン足変えの際に復活した。体力がついたこともそうだがこのやり方の方が安心して見ていられる。昨季までのコンビネーションと違う印象だし入れて良かったと思う。
今季はレベルは比較的取れたがSPに比べGOEが控えめだった。特に得意なシットスピンがあまり稼げていない。3連がなかなかクリーンに入らないことが多く影響を受けたこともあったためかもしれない。
スピンは音楽に合っているよりもリズム関係なく豪快にガーっとスピードを上げた方がGOEがつきやすい傾向にある。そういう意味では回転スピードを上げにくいシットで8回転を使ってしまうのはちょっともったいない気がする。

<ステップ>
SP
        基礎点   GOE   合計
オータムC   3.9  2.10  6.00  レベル4
Sカナダ    3.9  1.80  5.70  レベル4
NHK杯    3.9  1.80  5.70  レベル4
G P F   3.9  2.10  6.00  レベル4
四大陸選手権  3.3  1.43  4.73  レベル3
世界選手権   3.9  2.10  6.00  レベル4
国別対抗戦   3.9  2.10  6.00  レベル4
平均    3.814 1.919 5.733
 
これほどステップで点数を稼げたシーズンはなかったのではと思う。満点4回はフェルナンデス・チャンより多く平均点もトップだった。
今のルールではゆったりと確実にステップを刻むことがレベル確保に有利となっている。それをあれだけのノリとスピードで行えばGOEもついて当然なのかもしれない。
今までに無い感じのはじけたステップは曲のラストにかけて盛り上げに大きく貢献していた。

FS
        基礎点   GOE   合計
オータムC   5.9  2.94  8.84  レベル4
Sカナダ    5.3  2.43  7.73  レベル3 
NHK杯    5.3  2.30  7.60  レベル3
G P F   5.9  3.40  9.30  レベル4
四大陸選手権  5.9  3.30  9.20  レベル4
世界選手権   5.9  2.90  8.80  レベル4
国別対抗戦   5.9  3.30  9.20  レベル4
平均    5.729 2.938 8.667
 
レベルも昨季に比べればかなり安定して取っていた。ただSPに比べてもGOEが稼げたかは微妙。平均3をちょっと切るというのは決して低くはないのだが、チャンやフェルナンデスに比べると低いなと感じる。
個人的な好みではStSqはオータムが一番好きだった。滑っている感がすごく感じたからだ。羽生に非常にターンやステップがうまい選手だが、それだけに滑っているよりも動いている刻んでいるという印象になってしまうことがある。今シーズンはわりと滑っているステップだったが曲が静かなパートのためか欧米のジャッジには評価が上げにくい印象だったのかもしれない。
コレオはハイドロまではいいがその後のイーグルからイナバウアーにかけてがちょっとまどろっこしいかなと思った。GOEがほどほどになってしまったのは特に何かを演じるプログラムではないのでジャッジの感性に合うか合わないにゆだねられてしまったのかもしれない。

<TES計>
SP  
        基礎点   GOE  減点    合計
オータムC  38.45  5.50 -1   42.95 
Sカナダ   32.05  3.43  0   35.48
NHK杯   49.75  7.60  0   57.35
G P F  49.75  9.43  0   59.18
四大陸選手権 39.55 10.56  0   50.11
世界選手権  45.45  6.59 -1   51.04
国別対抗戦  33.45  4.17  0   37.62
平均    41.207 6.754 -0.286  47.675
 
世界選手権のレイトスタートの減点がもったいない。そして転倒が倍あったネイサンの平均から4.5点ほど低いということからも今シーズンの基礎点がいかに獲得できていないかが見て取れる。ネイサンもボーヤンもレベルはしっかりとってくるのでスピンステップで縮める点数はわずかだ。FSに優位を得るためには基礎点の差以内にTES差を収めたいところだ。
 
 
FS
         基礎点     GOE  減点     合計
オータムC   86.49   1.18 -2    85.67
Sカナダ    85.81  10.48 -1    95.29  
NHK杯    94.13  11.93 -1   105.06
G P F   88.24   7.77 -1    95.01
四大陸選手権  93.20  19.13  0   112.33
世界選手権  103.43  22.69  0   126.12
国別対抗戦   89.92  17.01  0   106.93
平均     91.603 12.884 -0.714  103.773 
 
羽生が強いということが一番わかるのがこの項目だったりする。基礎点で10点以上ネイサンより劣っているのに合計では勝ってしまうという。TESで負けなければ若手には絶対抜かれることがないのでこのTESを確実に稼ぎ続けることが羽生が連覇する条件だといえる。
それでも今季は抜けとコンボ無しで10点以上基礎点失う試合が多かった。今季後半にリカバリできる方法を得た経験は大きいがリカバリでは基本予定構成を超えることが羽生の場合はない。構成を来季上げるかわからないが上げなくても抜けをなくすだけでなくコンボを確実に消化する心構えが必要だと思う。
一方でスピンステップなど含めて弱い要素がないことがジャンプ構成で負けてもTESで張り合える強さの一因になっている。FSGOEが平均で10点超えるのは羽生だけ、7試合中5試合でできているという結果が素晴らしい。
 
<PCS>
SP
        SS  TR  PE  CC  IN  合計
オータムC   9.20  8.80  8.95  9.15  9.25  45.35
Sカナダ    8.93  8.71  8.71  8.93  8.89  44.17
NHK杯    9.39  9.04  9.29  9.36  9.46  46.54
G P F   9.39  9.25  9.64  9.50  9.57  47.35
四大陸選手権  9.46  9.25  9.29  9.39  9.54  46.93
世界選手権   9.50  9.21  9.57  9.50  9.57  47.35
国別対抗戦   9.39  9.18  8.79  9.21  9.32  45.89
平均       9.323   9.063  9.177   9.291   9.371   46.226
 
PEの振れ幅の大きな1年だった。実際ジャンプミスが多かったので仕方ないかもしれない。
ただノーミスがなかった割にはSPはPCSは比較的安定していたといえる。そしてINが高かったというのは羽生にしては珍しいシーズンだった。観客を巻き込んだラストの盛り上がりが印象的なプログラムだったということかもしれない。
 
FS
        SS  TR  PE  CC  IN  合計
オータムC   9.10  8.60  8.20  8.80  8.60  86.60
Sカナダ    8.96  8.64  8.64  8.93  8.89  88.12
NHK杯    9.36  9.07  9.18  9.29  9.36  92.52
G P F   9.36  9.11  9.07  9.32  9.32  92.36
四大陸選手権  9.46  9.25  9.54  9.46  9.46  94.34
世界選手権   9.68  9.46  9.86  9.75  9.79  97.08
国別対抗戦   9.50  9.18  9.14  9.46  9.50  93.56
平均       9.346   9.044    9.09   9.287  9.274   92.083
 
フェルナンデス・チャンともに平均では下回った。チャンとは国別の数字でひっくり返った感じだ。
SPでミスがあり今シーズン意外な順でFSを迎えることが多くそのため有力選手が残った状態で演技することが多かったことでPCSが控えめな印象になりやすかった。
FSではSPと異なりCCとINが同じくらいの数字という例年と同じ傾向が見てとれる。
演技の出来によってPCS時の上下する幅はフェルナンデス・チャンに比べると大きい。その影響もあってTRが一番3人の中で低くなっている。これについては正直よくわからないと思ってしまう。

<来季に向けて>
SPは2年周期で回してきているのでもしかしたら来季も継続かもしれない。
ただそうではない可能性も高い。コンボに苦手意識ができているという発言もあったからガラッと変えた方がいいかもしれない。ただ何にせよ確実に基礎点を確保できる構成・配置を検討して欲しい。五輪でのSP出遅れはかなり痛い。いかに逆転した実績を作っても出遅れという印象は悪いからだ。
FSは確実に変更するだろう。五輪シーズンにはインパクトが弱い曲だからもう少しドラマチックな曲に変えると思う。
一方で気になるのは構成だ。羽生は基本毎年構成を上げてきた。ソチシーズンですら僅かだけで上げている。シーズン後のインタビューでは大きくは変えないことを口にしているがそれでも多少は上げてきそうな気がする。
私的には本当に4Lzの成功率が6割以上あるのならFS冒頭に入れてもいいのではと思う。4種4クワド構成(4Lz 4Lo 3F //4S+Lo+3S 4T 3A+3T 3Lz+2T 3A =90.63)でネイサンやボーヤンが構成を上げても十分戦えると思う。この構成ならほぼREPは発生しないし自分の状態を考えて上手くいけばさらに構成上げできる余地を残しているからだ。
ただ4Lzの着氷率が5割切るようだったら入れないで完成度を上げた方がいい。構成を下げることはしないと思うのでその場合は2本飛ぶジャンプは全て後半にしてREPが起きにくい順番に配置したい。ジャンプはあくまで飛びやすい配置で、できればGOE対策でジャッジがジャンプの幅や高さを認識しやすい場所で飛びたい。(今シーズンは割と一部のジャッジからは幅が確認しづらい位置で飛んでいたように感じるので・・・)宇野が今シーズン後半でやったようなジャッジの正面を横切るようなジャンプがあったら面白いと思う。
あとは体調管理に気を付けて4年前のように是非平昌五輪の主人公になるような演技を見せて欲しいと願っている。