読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

つれづれなるままに・・・

日々の思ったことを綴っていきます。

2014-15シーズンジャンプ成功率―――羽生結弦/SP編

フィギュアスケート 羽生結弦

中国杯でのアクシデントから始まった羽生のシーズンはいつになくジャンプの成功率の低いシーズンとなった。通常であれば棄権するのような怪我や病気をおしての出場が多かったためである。ただ不本意な出来であったとしても結果としてまとめておく。

 

・ここでの成功とは基本基礎点+GOE0以上である。転倒/ステップアウト/オーバーターン/お手つき/回転不足などGOEがマイナスになるものは失敗。ただし!についてはついてもGOEが0以上ならば成功と見なす。
・コンビネーションジャンプは一つのジャンプとしてカウントする。SPでは3、FSでは8で計算。成功率はファーストジャンプで計算する。たとえセカンドジャンプで転倒してもファーストジャンプの失敗として計算する。セカンド3Tが2Tなど別のジャンプになった場合でもGOEが0以上なら成功と見なす。ただしSPで要素抜けになった場合は失敗とする。
・要素抜けもしくはザヤックなどに抵触しノーカウントとなったジャンプは失敗と見なす。ただしFSで4Tが2Tになった場合などは4Tの成功率では失敗と計算されるがGOEが0以上なら成功ジャンプ数にはカウントされる。

 

2014-15シーズン羽生が出場したのは中国杯・NHK杯・GPF・全日本選手権・世界選手権・国別対抗戦の全6試合。
全ての要素は認定されているのでSPジャンプは18回、FS48回となる。

<SP>

予定構成
中国杯    3A // 4T 3Lz+3T = 30.94
NHK杯以降 4T // 3A 3Lz+3T = 30.76

後半4回転を目指して始めたシーズンだったが、実は基礎点の差はわずかしかない。難度は格段に上がっているが、それ程点数的には旨味のない戦法であった。
すでに羽生の章でまとめたがSPジャンプで平均予定構成点はとれていない。つまり失敗が多かったシーズンだった。
GOE0以上のジャンプの数は中国杯2・NHK杯1・GPF2・全日本2・世界選手権2・国別2の11回。

功率は11/18=61.11%

数字だけ見るとそれ程悪くないようにも思える。今季上位陣でSP平均で予定構成点を超えた選手はいない。それだけ難度の高い構成をしているためである。
ただSPが失敗が多かった印象が強いのは羽生の場合失敗は転倒とコンビネーション抜けという大きいものであること。他の選手はお手つきやステップアウトなど着氷不良での失敗が多く、それに比べると印象が強いためだろう。羽生は案外そこそこの失敗が少ない選手ではある。
 

・3A  6/6 成功率100%

         基礎点   GOE  減点   合計
中 国 杯   8.50  3.00  0  11.50  
N H K杯     9.35  2.00  0  11.35
G P F   9.35  2.43  0  11.78
全日本選手権  9.35  3.00  0  12.35
世界選手権   9.35  2.43  0  11.78
国別対抗戦   9.35  2.71  0  12.06
 平均    9.208 2.595  0 11.803

 

羽生の今季を救ったのはこのSPの3Aであるといえる。前半にあろうが後半に入ろうがこれだけで4回転1回分以上の点数を稼ぐ。
平均基礎点が9.208で獲得平均11.803ということは出来高128%以上のジャンプということになる。素晴らしい!


・4T 3/6 成功率50%

         基礎点   GOE  減点    合計
中 国 杯   4.51  1.20  0    5.71 (3T抜け) 
N H K杯     7.20 -3.00 -1    3.20 (UR転倒)
G P F  10.30  2.00  0   12.30
全日本選手権 10.30  3.00  0   13.30
世界選手権  10.30 -2.14  0    8.16 (両手付き)
国別対抗戦  10.30  2.71  0   13.01
 平均    8.818 0.628 -0.166  9.280

 

功率50%の割に点数結果を見ると数字的には悪くないという・・・羽生の場合検証泣かせだなと思うのはこういうとき。とにかく成功した場合のGOEが半端なくつくため数字的には失敗の痛手が打ち消されてしまうと言う。こんな選手はほとんどいない。だからこそトップ選手であるといえる。
平均基礎点8.818に対して獲得平均9.280ということは出来高105%・・・これだと成功ジャンプに見えてしまう。
4T基礎点10.3から計算すると出来高90%・・・これでもやっぱり悪く見えないが、これはSPでは転倒が1回しかなかったことと中国杯で要素抜けにならずGOEがついたことが大きかったと思われる。


・3Lz+3T 1/6 成功率16.67%

         基礎点    GOE  減点    合計
中 国 杯   6.60  -2.10  0    4.50 (コンボ無し・要素抜け)
N H K杯     6.60  -2.10  0    4.50 (3T+T・要素抜け)
G P F  11.11  -1.90 -1    8.21  (セカンド3T転倒)
全日本選手権  8.03  -0.42  0    7.61   (3T+タノ2T)
世界選手権  11.11   0.60  0   11.71
国別対抗戦   9.90  -2.10 -1    6.80  (セカンド3TUR転倒)
 平均    8.892 -1.337 -0.333  7.222

 

とにかく失敗が多かったのがこのコンビネーション。シーズンはじめに3Lzコンビネーションが悪いのは羽生にとってよくあること。こなしていくうちに軸が曲がっても降りれるようになったりするのだが、継続的に練習できなかった今季にそれが再現できなかったのは仕方ないかもしれない。
国別EXでパリの散歩道のコンビネーションが問題なかったことを見ても今季のプログラムの難度が高かったことがしれる。十分な練習時間があり体調がもう少し安定していたら美しいプログラムが見れたかと思うととても残念である。
平均基礎点から計算する出来高81.21%、元々の基礎点から計算すると65%、このコンビネーションでの獲得得点が少なかったため今季SPの羽生のTESが低かったことがよくわかる。


ジャンプの成功率を見るためなので全日本選手権を入れてみた。4Tは上がり3Lzコンビは下がることになった。
とにかく3Aの成功率が抜きんでて更に加点がものすごいこと、そして3Lzコンビがシーズン最後まで不調だったことがよくわかる。
もともと羽生は3Lzの軸が曲がりやすいところがありそこにセカンドをつけるから失敗しやすいのだろう。せめてコンビネーション前だけつなぎを減らして助走をつけられたらとは思うのだが、更に難度を上げたいという意思を口にしている以上難しい。だとしたら十分練習がつめるような体調と環境を整えなくてはならない。
それについては自身も反省の弁を述べているので来季は是非3Lz前にひやひやさせないようにしてくれることを期待している。