つれづれなるままに・・・

日々の思ったことを綴っていきます。

年末のご挨拶

2016年も最終日となりました。

私は今日からようやく冬休み、朝から大掃除です。
実は今週よくわからない胃腸炎に悩まされほとんど食べられない状態が続いておりました。今話題のノロウイルスではないと思いますがそれでも1時間早退しただけで仕事してましたので結構辛かったです。
そんなわけで記事を書く&修正のとき以外ブログ見てなかったんですがアクセスが異常に多かった日があったことに本日気がつきました。
かなり・・・怖いのですが何か問題があったのでしょうか?非常にびくびくしております。
ここはkamiyannがとりあえず記録と記憶を保管しておくためにつらつら書いている倉庫のような処ですので、微妙な内容があっても広い心でスルーしていただけるとありがたいです。

それでも書かなかったりする期間がある割に定期的にアクセスがあり気に掛けて頂けることはありがたいなぁと思っております。期待されるようなことは書いていないと思うのですが、こんなブログでよろしければまたお立ち寄り下さい。
立ち寄って下さった方々、コメント頂いた方々、なにより感動やたくさんの素敵を見せて頂いたスケーターの皆様、2016年本当にありがとうございました。

2017年が多くのスケーターが更に輝ける年になることを願っております。

 

 

代表決定―――ワールド10位の壁

全日本の感想でワールドの10位が260台になるかもなんて書いたのだが、あとでそれは高すぎだろうと感じた。ちょっと前まで10位ラインは220台だったからだ。昨季はだいぶ上がったがそれでもいきなり260はないだろうと思う。
ではどの程度になるのか、GPS・GPFの結果から探ってみる。
試合ごとに採点傾向にばらつきはあるがとりあえず総得点の高い順に並べてみた。()内は平均、<>内は上下の差となっている


1位 羽生結弦         301.47 293.90 263.06 (286.14)<38.41>
2位 ハビエル・フェルナンデス 292.98 285.38 268.77 (282.38)<24.21>
3位 宇野昌磨         285.07 282.51 279.34 (282.31) <5.73>
4位 ネイサン・チェン     282.85 268.91 264.80 (272.19)<18.05>
5位 パトリック・チャン    279.72 266.95 266.75 (271.14)<12.97>
6位 ボーヤン・ジン      278.54 245.08     (261.81)<33.46>
7位 デニス・テン       269.26
8位 ジェイソン・ブラウン   268.38 218.47     (243.43)<49.91>
9位 アダム・リッポン     267.53 261.43 233.10 (254.02)<34.43>
10位 アレクセイ・ビチェンコ  255.52 225.69     (240.61)<29.83>
11位 田中刑事         248.44 224.91     (236.68)<23.53>
12位 無良崇人         248.42 222.13     (235.28)<26.29>
13位 ミハイル・コリャーダ   245.30 225.69     (235.50)<19.61>
14位 セルゲイ・ヴォロノフ   245.28 243.76     (244.52) <1.52>
15位 ケヴィン・レイノルズ   245.06
16位 マックス・アーロン    242.74 235.58     (239.16) <7.16>

 

とりあえず240を超えた選手を羅列した。ほぼほぼ上位選手が揃ってはいる。あとこれに加わるとしたら実績としてコフトゥンとハンヤン、可能性としてサモヒンくらいか。
今季のGPS・GPFで260点を超えたのは20回で9人、上位の5人はいずれも出場した試合で超えているのでこの辺りはワールド10位以内が高確率で予想されるメンバーであると言える。
260超えた9人の内3人はアメリカ人なのでこのうち1人は人数制限で出場できないわけでやっぱり10位が260点台と言うのはほぼ無いと考えられる。

もちろん毎年PBを出してワールド上位に入る選手はいるから全く考えられないこともない。しかし一方でそれまでのシーズンとは全く予想できない崩れ方をする選手もいるわけで220点台が数年続いたことからもそう思い切って上がることはないだろうと思われる。
では250点台になるとかと言うとちょっと微妙だ。というのは良かった点数と悪かった点数の差が案外ある選手が多いためだ。テンを除くと平均で250点以上獲得した選手が10人いないという結果になっている。羽生もその差が大きい選手ではあるが上限も下限も普通の選手より高いため上位に留まれる。ただこの高難度構成時代なかなかそれが達成できる選手が少ない。高難度でミスが出ても安定して得点を稼ぐことができるかどうか、それが上位に踏みとどまれるかどうかの境かもしれない。
平均と言う概念は予想に使うにはあまり適さないだろう。2試合で得点差が50点近くもあるブラウンなどを見るとそう思う。そして五輪の枠取りのかかるワールドと言う舞台だ。すごくいい演技ができるかもしれない。昨季のニューエンやハンヤンのように予想外のSP落ちなどと言う事態が起きるかもしれない。

 

ちなみに昨季のワールドはこんな感じだった。

1位 ハビエル・フェルナンデス  314.93
2位 羽生結弦          295.17
3位 ボーヤン・ジン       270.99
4位 ミハイル・コリーヤダ    267.97
5位 パトリック・チャン     266.75
6位 アダム・リッポン      264.44
7位 宇野昌磨          264.25
8位 マックス・アーロン     254.14
9位 ミハル・ブレジナ      237.99
10位 グラント・ホクスタイン   237.25

トップは初めて300点を超えた。3位が270点を超えたのも初めてだろう。上位の点数が一気に伸びた年でもあった。250点を取っても8位というのはその前年までを思えば信じられないことだったろう。
ただ8位までの高得点化のわりには10位は8点ほど上がっただけでとどまった。

 

冷静に考えて昨季のベスト10の中にアメリカ人が3人いるため枠が一人空くことになる。11位はテンで230点台だったからおそらくこれを下回ることは今季もないだろう。そして今季はネイサンのように高難度を比較的安定して飛べる若手も登場している。それまでワールドには強さを見せてきたテンが今季も昨季並みにとどまるとは考えにくい。またアメリカ選手を除いたメンバーを見ると今季もやはり登場しそうなメンバーばかりである。そうなるとやはり昨季の点数を下回ると想像しづらい。

 

今季のワールドの日本代表は宇野昌磨羽生結弦田中刑事の3名だ。羽生はワールド出場以来5位を下回ったことがないという安定した成績を出している。宇野は昨季7位だったが、シニア1年生としてはまずまずの成績だったろう。今季についてもこの二人は現時点では十分ワールド上位にいられる点数を出している。現在3枠獲得が一番高い国といわれる所以だ。しかしワールドは一発勝負何が起こるかわからない怖さがある。

 昨季の結果と今季の選手たちの状況を見ると10位は240点台を超えてきそうな気がする。そこに確実に2名は入れなければどの国も3枠はない。(テンのみは2位以上で3枠あるが・・・特殊なので割愛)

田中は現状点数が出ているのがNHK杯だけという状況があるのでとりあえず初ワールドで緊張せず自分のできる演技を精いっぱいやってほしい。それでよければ十分240の壁を越えられるだろう。

羽生については全日本の欠場の悔しさもあるし、現構成を完成させたいという強い気持ちがあるはずなのでたぶん四大陸・ワールドで良い状態を持ってこれるように調整するだろう。なかなか今までうまくいっていないのだが五輪前年の大事なシーズン、この意味は誰よりも知っている。羽生が羽生らしさを見せられれば結果は付いてくると思うのでとにかく健康第一・体調万全に徹して欲しい。

宇野については期待も高いが不安も大きい。昨季の四大陸からワールドの崩れ方を見ているためもあるが、現状2種クワドが全く安定しないところがそれに輪をかけている。転倒しなければ点が出る的な発言をしこれまでそれなりに点数が出てきたが、ワールドは果たしてどうだろう。有力選手が一部しかいないGPS・GPFとは違う来季の枠のかかった戦場・ワールドだ。良い部分を評価する傾向は変わらなくてもマイナス点を厳しくとるということは発生する可能性はある。もともと新採点は完成度が高いものを評価してきたはずだ。スケジュールのかなりきついこれからの日程ではあるが今の演技を高められるように努力を費やしてほしい。

五輪―――フィギュアスケートにとって最も大きな試合、その枠を決める今季のワールド。アメリカ・カナダ・ロシアといった強豪国はどの国も3枠を目指して代表を決めるだろう。とりあえず今季これまでの結果からアメリカはネイサン、カナダはチャン、ロシアはコリャーダが一人目になりそうな感じ。2枠目がどうなるか、全米・全加・ユーロといった大会が年を越すと始まる。

今はその前の静けさの中、ああでもないこうでもないと模索する楽しさで時間をつぶすことにする。でも全米は胃の痛い試合になりそうだなぁ・・・楽しみではあるけど予想の中でもいろいろ複雑なものを感じてしまいます。ただどの選手も自分の最高の演技ができることを願うだけ、本当はそれだけなんですけどね。どの国のどの選手もケガや病気・アクシデントがないことを初詣では願うつもりです。

 

古きもの新しきもの―――ロシアナショナルFS感想

ようやくロシアナショナルの男子FSが見れた。
コリャーダ初優勝おめでとう!ロシアも連覇が止まり時代が動き出している。五輪まであと1年と2か月、ロシアはどこに向かうのだろう。

 


1位 ミハイル・コリャーダ 
4Lzは転倒したけど回転は足りている。着氷するにはちょっと高さが足りない感じ。4TはSO、でも4Lzを飛び出したためか以前と飛形が変わってきている印象がある。昨季に比べると不安定な感じ。2種を入れるってやはり難しいんだと感じる。
コリャーダはロシア男子の中では動きが多い選手だがこのプログラムが悪いのか今季は若干単調さを感じる。SPと似通っているもの悪いのだろう。本当に新SPに駄目だししたロシアスケ連の意図がわからない。
2種を安定させるのはもう少し経験が必要そう。ただLz自体は質が良いので降りる成功経験をつめれば大きな武器になる確信はある。頑張れ!
あとは構成の偏りを何とかしよう。2種クワド入って2Aっていうのはもったいないです。


2位 マキシム・コフトゥン
4回転2種と3A2回が入ったのはいつ以来か。見るたびに構成が変わっている気がしますがそれでもいろいろ対応したのでしょう。良く巻き返したと思います。
3連がどうしても不格好になってしまったり、後半になるにつれ着氷がもっさりになってしまうのはなかなか改善できない部分ではあります。
だからせめてスピンを頑張ろう。たぶんジャンプに集中しすぎているのだろうがジャンプよりはスピンのレベル取りの改善の方が成果は出やすいと思う。
いまはGOEをいかに稼げるかで上位は順位が決まる時代だ。質がいいものを少しでも多く見せられるように自分の武器を作ってほしい。


3位 アレクサンドル・サマリン
SP2位FS3位という安定した演技を見せた。ジャンプは典型的な高跳びロシアン。どっすんと降りる着氷がちょっと怖い。
上背がありしっかりした大人の体格を持っている。長い手足で優雅に滑るのは懐かしいロシアンスケーターたちを彷彿とさせる。
ただ若いのでもう少し動きを見せるプログラムが見たいので来期はそういう音楽を選んでください。


4位 ドミトリー・アリエフ
若いけどロシアンの中ではスケーティングが伸びる。ジャンプが決まると気持ちよい演技が見れるスケーターだ。
疲れてくると上体がおざなりになってしまうのが若さかなと感じるが新採点に対応した貴重なロシアンなので怪我などに気を付けて頑張ってほしい。


5位 アレクサンドル・ペトロフ
結局4回転を入れてこないんだな。ミーシンが不格好な4回転は駄目といったとかなんとか、ただ経験する機会を失ってしまっている気もするので微妙だ。
5~6年前ならこれでも戦えたかもしれないが、このままでは土俵に上がる前に終わってしまいそうでもったいない。
それでも4回転がなく体力的に余裕があるためか魅せる方に力を入れられる。それも戦略であり個性なのかもしれない。こういう選手がいるのは面白いけど本人的にはアスリートとしてどう思っているのだろう?

 

8位 セルゲイ・ヴォロノフ
4回転の転倒+REPが点数的には痛かったし他のジャンプもいい時のものではなかった。ただしっとりとした音楽を大人の滑りで魅せていたと思う。
何回出ようがナショナルは難しい、それを感じさせる演技だったが、それでもヴォロノフの魅力にあふれていたと思う。


ロシアナショナルの世界では新採点法はあまり見えてこない。代表国のロシアがそうなのだからユーロ自体もそういう印象が強いのだなと感じる。
女子はあれほど対応してるのに不思議だ。でも一方でそればっかりじゃないところがいいとも思えるからそれもまた不思議だ。結局そういう何でも魅力になってしまうところがフィギュアスケートなのだろうと感じる。
フィギュアスケートやっぱり好きだなぁ、と感じたナショナルだった。

2016年が終わる―――全日本選手権雑感

食品製造業はこの時期が最盛期、毎日21時過ぎの帰宅、お風呂入ってご飯食べたらもう寝る時間。ロシアナショナルチェックして録画した全日本の演技部分だけ見てるだけでももう寝不足です。
全日本の開催時期変えてくれないかぁ・・・

 

とりあえず1回見た感想をざっと語ると

 

羽生結弦は別格、特別。神様仏様羽生に健康な肉体を与えてください。
・普通に淡々とスポーツ放送して褒められるってどれだけ期待値が低いんだ、フジテレビ!
・独自TESカウンターは素晴らしい!今後も是非継続を!(後は回転不足とエッジエラー表記を何とかしたいところ)
・島田&友野、ジュニア勢の活躍が吉報
・ただし羽生引退後の男子シングルに不安大
・4回転と3Aはともかく3-3コンボを確実に飛べる男子が少なすぎる。女子に負けてないか?
・ジャンプが安定しないならGOEはとにかくスピンとステップのレベルは揃えようよ

・ナビゲーター?何それおいしいの?ルールを理解していない&客観的に話せないなら報道に携わる意味はないよ

 

という感じですか。

 

何というか宇野は改めて安定していない選手だと実感しました。
特に4回転は間違いなく自分の中で飛べる感覚が出来ていない。とりあえず思い切り飛んで回って降りれればOKということなのか、非常に完成度の低いジャンプでした。ジュニア選手が「とりあえず回れるなら飛んでみればいいや」などと短絡的に考えないようにジャッジにはしっかり評価して欲しい。あのジャンプがそれでも転倒せずに降りれるのは宇野の特殊な体型のおかげであり、一般的な体型の選手がやれば間違いなく故障します。それを評価してはいけない。

 

田中についてはまずまずの出来だった。表彰台のプレッシャーの中やり終えたことは良い経験になる。ワールドか四大陸少なくともどちらかの代表にはなれると思うのでこれを超える演技が出来るよう頑張って欲しい。

 

日野はNHK杯の経験が大きかったなと思える演技だった。ここ数年破れずもどかしかった殻の何枚かを割ることができたのでは。この上を行くには4回転とスケーティングの向上、後は姿勢というかラインの見せ方の向上かな。腰の辺りがもさっとしているのと首と肩のラインがいまいちなのが直せればもう少し印象が変わると思います。

 

無良については・・・FSで崩れると言う試合を何回も見せられると残念感が強くて。スケーティングとか良くなっている部分はあるけれど取りこぼしだすと取り戻せない辺りがもったいなさ過ぎて・・・代表になれたらとにかく1点でも多く上積みするんだという気概を見せて欲しい。

 

今回の宇野の点数はナショナルならではの得点でありチャンピオンシップでは確実に10点以上下がるでしょう。そして今期のワールドでは260点台では10位に入れるかどうかあたりになるのではと思います。4回転2種では足りないみたいな話をしているようですが、今はその状態ではないと思えてなりません。向上心が高いことは評価できますがせめて4T・4Fのどちらかは70%以上の成功率がなければ無謀でしかない。特に今季は五輪枠がかかっていますので有望選手を抱える国は厳しく評価するはず。自己評価が高いのはある意味ではいいことかもしれませんが現在の実力と世界の流れを正確に自己分析できなければ的外れの努力になりかねないことを認識して欲しいです。

ただ厳しいことを書きましたがコンボを無駄にしなかったことだけは良かったと思います。それだけはGPFの経験が生きていたなと感じました。

 

2016年もこれで終わり、シーズンも後半に入ります。出場した選手はこの経験を生かして次に向けて頑張ってほしい。羽生も健康と怪我に気を付けて、「これぞ羽生結弦」という演技を次に見せて欲しいと期待している。

すべての選手たちに2016年お疲れ様といいたい。そして2017年がより飛躍の年になることを祈念しています。

王国の復権をかけて―――ロシアナショナルSP感想

毎年全日本と重なるロシアナショナル。どのカテゴリを見てもワールド上位選手があるので楽しいです。そして女子は熾烈・・・ユーロ、ワールドが3人しか出れないのが本当にもったいない。
そんなロシアにあって唯一といっていい現在活躍仕切れていないジャンル、それが男子シングル。ジュニアを見れば良い選手が多いのに・・・来季の五輪の枠がかかるワールド代表に誰がなるか興味深い試合です。


1位 ミハイル・コリャーダ
持越プロなので何度も見たけど毎回楽しい。3Lz以外のジャンプはちょっといまいちでしたが回転に問題なければ現時点でOK。それにしても3Lzの幅がやばい。4Lz成功が現実を帯びてきた。
ただスピンのキレについては昨季のワールドほどはないなと思いました。あとコンビネーションのビールマンがY字に変わってました。わっと盛り上がるのはビールマンの方ですが元々キャッチフットに近かったし腰も心配なのでこれはこれで良いと思います。
今季はFSで崩れることが多いのでナショナルチャンプ目指して頑張って欲しい。


2位 アレクサンドル・サマリン
4Tがコンボに出来なかったが後半しっかりリカバリ出来た。ロシアン伝統の助走の長さを受け継いだ後継者をいった印象の演技。割と上背があるので演技が大きく見えて良い。ただスケーティングがもう少し、スピード感が足りない。
スピンについても回転スピードが落ちるのが気になる。エテリ組のエレメンツ向上プロセスを受けたらものすごく映えそうな選手だと思った。(難しいだろうけど・・・)


3位 セルゲイ・ヴォロノフ
微妙な衣装だと思っていたが何度も見ていると気にならなくなってくる。ヴォロノフ世代の選手はジャンプの着氷をきちんとアピールするところが好き。今はつめつめプロが多いのでさらっと次にいってしまうのがちょっと残念。
ジャンプの軸はぶれていたがしっかり着氷するところがさすがベテラン。落としてはいけないところできちんと出来るからこそこの年齢でも世界で戦える。醸し出す自分らしさが若手とは違う味を感じさせる。


4位 アンドレイ・ラズキン
久々に見た気がする。細身で細長い感じが若き日のプルシェンコっぽさを感じる。4Tは降りたがステップが入っていない辺りはさすがロシアン。と言うか助走は全部長めなのがロシアンという印象。ジャンプの着氷する時上体は姿勢が綺麗だが下半身が沈みがちなのが気になる。膝と腰に悪そう。
スピンのポジションは悪くないが所々よれるので改善を。ロシアンは年々がたいしっかりしてくる印象があるので、このジャンプをずっと出来るかが今後に関わりそう。上手く対応できると良いけど・・・


5位 アルトゥール・ドミトリエフ
クワドコンボ何とか。ヴォロノフっぽい味のある印象を持った選手。ミーシン門下らしい滑りとジャンプ。全般的にスピード感がないのが惜しい。スピンなどのエレメンツの質をもう少し磨いて欲しい。


7位 マキシム・コフトゥン
なんと最終グループ漏れとなってしまった。4SSO、3Tコンボなしでは仕方ない。3Aだけでもクリーンだったのが救いだが気落ちしたのかステップなどのスピード感がなくなってしまう辺りがメンタル弱いなと感じさせる。
とにかくSPを安定させないことにはコフトゥンが上位に残ることは難しいので何とか踏ん張って欲しい。

 

コリャーダだけちょっと離れた感じになったSP結果。ここからFSの順位変動は色々ありそうです。
ロシアは今現在抜け出た存在が居ないため非常に面白い試合になりそう。周囲にに惑わされず自分の演技が出来た選手が上位に来そうです。
コリャーダが初国内タイトルをとるか、コフトゥンが踏ん張るか、はたまたヴォロノフがベテランの上手さを魅せるか、アリエフ達ジュニア勢がシニアを脅かすか・・・FS結果が待ち遠しいです。


全日本はびっくりの羽生棄権。某テレビ局はがっかりでしょう。
ただワールドランキング1位、シーズンベスト1位、GPF優勝の実績がありますので四大陸はともかくワールド代表は間違いないでしょう。
そういう意味ではワールドを目指す選手は2位までに入らなければいけない。
昨年の全日本上位10名の内半数が出場しない大会となった今回は上位の顔ぶれが大きく変わりそうです。
残念ながら仕事のためSPFS共にリアル観戦は出来そうにないでの感想は書けるかちょっと微妙・・・
どの選手もこれからのために頑張って欲しいです。

 

私のお気に入り―――ジャンプ編

以前どこかで書いたことがあるけど女子選手の場合スピンで好きな選手を選ぶ傾向がある。といっても凄く上手いとか際立っているとかではないので完璧に好み。比較的スピンの得点の上位選手が多いかなとは思っていますが。


男子選手の場合はやはりジャンプが重要。ただ全く好みじゃないジャンプを飛ぶ選手でも好きな選手もいるし、この人のジャンプは好みじゃないなぁと思っても演技は見ます。頑張って試合に出る選手を嫌いとは言いません。

 

ジャンプには6種類あります。アクセル(A)・ルッツ(Lz)・フリップ(F)・ループ(Lo)・サルコウ(S)・トゥループ(T)。どれが一番好きですか?と聞かれたらやはりアクセルです。後ろ向きに飛ぶ5種の中ではルッツが好き。これはやはり見栄えが良いことが大きいです。幅のあるアクセルや大きなルッツは本当に大好物。それが出来る選手は好きになる場合が多いです。

 

アクセルが得意な選手といって一番に思いつく選手は今ならば羽生結弦だろう。そこでこれまでkamiyannが見てきた羽生のSP・FS・EX・ショーの演技の数々の中で一番好きなジャンプを発表します。それは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2014年12月 GPF SPバラード14Tです!!!


なにそれ、アクセルでもルッツでもないじゃん!と思われたらすみません。ただこれまで羽生のジャンプを数百見てきた中で一番インパクトが残るのがこのバラ1・4Tだったんです。


ちなみに羽生のジャンプの好きなものを10上げても3Aは入ってこないと思います。(ルッツはたぶん入ります)羽生の代名詞と呼ばれる3Aが上位に入らないのはある意味羽生だからと言う特殊な事情があります。現役中に3Aが上位に入ることはないんだろうと今は諦めています。その辺りはまた機会があったら書くかもしれないです。

 

2014年バルセロナで行われたGPFの4Tが何故一番なのか。2014-15シーズンで最初に決めた4回転だからとか、中国杯での事故・苦しかったNHK杯の後で見たクリーンなジャンプだったからとかそういう特殊なフィルターも若干あったりします。ただそれ以上に私にとっては非常に印象の残る感覚を得たことが大きかったからです。

 

最近はあまり言わないがジャンプって大別すると幅跳び型と高跳び型に選手が分けられます。着氷が流れる・見栄えがすると言う意味では幅跳びタイプの方がGOEが付きやすいかなという印象がありますが、クリーンで質が良ければどちらでも高評価を得ることが出来ます。今の上位選手で言えば羽生は幅跳び型の選手、フェルナンデスはどちらかと言えば高跳び型と言えると思います。


幅跳びタイプのジャンプの魅力は綺麗な飛形と流れる着氷だろう。着氷が美しく流れると演技が途切れない。そういう意味でも評価は高くなりやすい。
高跳びタイプのジャンプの魅力は浮遊感だと個人的に思っている。良いジャンプの場合離氷した後天から見えない糸で引っ張り上げられているような印象がある。それは幅跳びタイプには感じられない感覚だ。更に質の良い高跳びジャンプの場合はその上がある。例えば無良の良い時の3Aとかプルシェンコ全盛期の美しいジャンプの場合は最高点で一瞬静止したように見えることがある。見えない糸に引っ張られるとすら思えない空中に「有る」状態。これは基本「スライドしている」感のある幅跳びタイプには感じられない魅力だと思っている。

 

ところが2014年GPFSPバラ1の4Tを見たとき、この感覚を得たのだ。

「あ、浮いてる。止まった」と1秒にも満たないジャンプの時に感じたのだ。
若干カメラワークの影響もあるのだが、今まで羽生のジャンプを見て一度も感じたことのない感覚だったため非常にインパクトが残った。これを上回るインパクトのあるジャンプをその後見ていないため今のところこのジャンプがkamiyannの中でNo.1となっている。

 

2番目に好きなジャンプはと言うと候補が2つ有る。一つ目が2015年GPFSPバラ1の4S、2つめが2014年GPFFSオペラ座の4S。どちらも4Sで甲乙付けがたいジャンプだ。イーグルサンドをクリーンに決めた2015年と4Sと言うジャンプを完璧にクリーンに初めて決めたのを見た2014年。

実際私は羽生に関しては4Tより4Sの方が好きだったりする。成功率は4Tの方が高いが決まったときより綺麗に見えるのは断然4Sだと思っている。

 

その次に好きなジャンプは2015年NHK杯SPバラ1の4T+3T
羽生は悲愴の頃4Tコンボを入れていたがセカンド3Tがクリーンに入ったことがなかった。その後4回転コンボを入れるメリットが低かったことから入れなくなったが口の悪い人からは羽生は4回転コンボが飛べないなどと言われていた。それをあっさり払拭する実に完成度の高い美しいコンボを見せたのが2015年のNHK杯だった。
kamiyann的には4-3コンボというのはプルシェンコジュベール、チャン・無良といった選手の印象が強く豪快とかパワフルとか衝撃的と言った印象も持っていた。しかし初めて見た羽生のコンボは全く違っていた。「うわっ綺麗!」と思わず声が出たことを覚えている。その誰とも違う感覚で魅せたこのコンボは忘れられない印象として残っている。

 

好きなジャンプを上げていくと切りがないので羽生についてはこの辺りにする。とりあえずここまで書いてきて気づいたことは羽生の好きなジャンプは私の中で羽生のジャンプのすごさとか羽生らしさが強く出たものに魅せられていると言うことだろう。


他の選手の好きなジャンプも上げてみる。
パトリック・チャンの好きなジャンプは4T+3Tコンボだ。実は私の中でこのジャンプはチャンの調子を測るバロメーターにもなっている。チャンはここ数年4T+3Tコンボ・3Aで始まるプログラムを滑っている。この2つがクリーンに入ると良い演技が見れると思っているのだ。だから最高に良い4T+3Tが見れると良い演技が来る!とものすごく期待が高まる訳だ。だからチャンのNo.1ジャンプは4T+3Tコンボになっている。

 

ハビエル・フェルナンデスの好きなジャンプは4T。フェルナンデスと言えば4Sと言うかもしれないが綺麗に決まったときより美しいのは4Tの方だと思っている。実は羽生の4Tよりフェルナンデスの4Tの方が好きだったりもしている。コンビネーションはあまり得意ではない選手と私の中で認識されているのであくまで単独、今はFSの冒頭でしか見れないのが残念に感じている。

 

ハンヤンとコリャーダは3Lzが好きだ。3Aじゃないの?と思われるかもしれないがこの二人については3Lzの方が好き。3Lzならば単独でもコンボでもどちらでも良い。

 

特にどの試合のどのジャンプというのはまた機会があったら書きたい。ただ過去の映像より新しいより完成されたジャンプが見たい。それが楽しみで新しい試合を見ている。

 

今回のGPFでネイサンが3種の4回転を決めた。ただ現時点ではネイサンには好きなジャンプはない。というのは4回転には未完成度を強く感じるからだ。3回転のFとLzは後半のためかそこまで良く見えなかった。でももっと完成されて来ればこれがネイサンのジャンプと感じる何かがありそうだという期待感がある。

この選手のこのジャンプが見たいというのも試合の一つの楽しみだ。その選手らしい素晴らしいジャンプをもっともっと見せて欲しいと願っている。

 

 

壮絶な自爆大会の果て―――GPF FS感想

女子はハイレベルな争いだった。ぜひ男子も続いて欲しい。

 

宇野昌磨 195.69 TES 104.75 PCS 90.94 
冒頭4回転2本きれいではないが降りる。少し自重というか慎重に滑っている感じ。後半の4Tコンボはは綺麗に入る。
淡々と滑っているが高難度が終わったらふっきれた感じになった。あまり盛り上がらなかったがコンボ1つ無駄にしただけで済んだ。

アダム・リッポン 149.17 TES 67.97 PCS 83.20 -2
4Tは回転不足気味に転倒。情感漂う曲をゆったりと魅せる滑り。腕の使い方がいつもきれい。3Aの軸がSPから怖かったが2本目でついに崩れる。
ただ腕以外の上半身が単調なのでもったいない感じがするのが惜しい。こういう曲で2転倒はちょっときつい。

ネイサン・チェン 197.55 TES 113.13 PCS 82.42 
4Lzコンボ今日はクリーン、4Fもなんとかいいスタート。漕ぎは多いがスピードはあっていい。4T2本もOKで4クワド初成功!3AもOKで笑えて来る。
ジャンプの間は単調だが仕方ない。ジャンプが終わると途端に滑り出すのが面白い。ステップもスピンも頑張った。

羽生結弦 187.37 TES 96.01 PCS 92.36 -1 
2本目の4Sが高さがなくて転倒、そこからバランスが狂った感じ。4Tこらえてコンボ足りず。3連乱れて2S、Lz抜け。後半の4Sをもう少し考えたほうがいい。


ハビエル・フェルナンデス 177.01 TES 86.17 PCS 91.84 -1 
冒頭3T抜け、コンボ何とか×2という不安な出だし。ただREPの心配がないのはいい。後半4S何とかと思ったら3Aで転倒。なんとなくステップでも元気というか覇気が感じられない。もやっとした感じで終了。

パトリック・チャン 166.99 TES 80.21 PCS 90.78 -4
冒頭4T、3Aで転倒。悪い流れを引き継いでしまった感じ。ただ情感あふれる滑りはさすがだし4Sは入ったのは良かった。
所々で流れたようになるのは氷が悪いのか。PCS3強がことごとく滑りにくそうなのが気になる。

 

<総合順位>

1位 羽生結弦         293.90

2位 ネイサン・チェン     282.85

3位 宇野昌磨         282.51

4位 ハビエル・フェルナンデス 268.77

5位 パトリック・チャン    266.75

6位 アダム・リッポン     233.10 


まさかまさかのネイサン以外大自爆大会となった。フェルナンデスとチャンが表彰台から消えるとは。ネイサンが高難度を決めたのは喜ばしいが、この結果はかなり微妙だ。
氷が緩くてべちゃべちゃだという情報があるが女子はそこまで崩れた人はいなかった。高速で片足滑走の多い男子にはつらかったのかもしれない。ただ羽生・フェルナンデス・チャンはしっかりステップレベル4を取ったことは救いかも。

なんとなく消化しきれない気分。筆も進みません。ただネイサンのポテンシャルの強さを十分に理解できました。PCSもまずまずだったですし平昌にむけて怖い存在になりました。GPF2位を受けてアメリカスケ連の考え方も変わるかも。

羽生も宇野もネイサンに勝てなかったのはコンボリカバリしにくい構成が大きかった。この辺り両者もう少し対応が必要。特に羽生は後半4Sコンボのタイミングが取れていない、再考を願いたい。

ネイサンの躍進、宇野の表彰台はうれしいですが羽生・フェルナンデス・チャンの表彰台が見れなかったショックが大きすぎてかなり呆然としています。今日一日魂が抜けた状態かも・・・地上波見れないかもしれない。

あ、言い忘れた。羽生4連覇おめでとう。悔しさの方が大きいでしょうがその上を目指して頑張ってください。