2014-15シーズンジャンプ成功率―――デニス・テン/SP編
ようやくGWに入ることが出来た。そこで映画を見に行ったが人混みで疲れた・・・
でもせめてSPだけは早く終わらせないと・・・ちょっと大変になってきたので今後はB級以下の試合は省く。ハン・ヤンに至っては中国国内の試合まで調べきれない。(ただナショナルはできる限り調べるようにする)
ということで世界選手権3位のデニス・テンのSPジャンプ成功率を見る。
テンの出場試合はSアメリカ/エリックB/四大陸選手権/世界選手権の4試合。
予定構成
4T 3A // 3Lz+3T = 29.91
GOE0以上の成功ジャンプはSアメリカ1・エリックB2・四大陸3/世界選手権1の7回
成功率は7/12=58.3%
試合数が少ないので確率の上下が激しくなってしまうが仕方ない。数字だけ見るとあまり成功率が高くなかったように見える。各ジャンプごとの内容を見ていく。
・4T 1/4 成功率 25%
基礎点 GOE 減点 合計
Sアメリカ 10.30 -3.00 -1 6.30 (転倒)
エリックB 10.30 -0.57 0 9.73 (要素不足)
四大陸選手権 10.30 1.14 0 11.44
世界選手権 10.30 -3.00 -1 6.30 (転倒)
平均 10.30 -1.3575 -0.5 8.4425
世界選手権の転倒はアクシデントの影響もあって不幸なものだった。結果的に大きなミスが2回であまり高い得点が稼げなかった。しかし着氷したエリックでマイナス、美しい着氷だった四大陸でもGOEが1点ちょっとしか付かなかったのはジャンプ前にステップが明確で無かったためと思われる。全く入れてないというわけでは無いがステップといえるかどうか微妙なラインと言うことだろう。フェルナンデス・羽生が成功する四回転にGOE3近く出ることを考えるとこれについては改善が必要だといえる。出来高は81.97%。
・3A 3/4 成功率 75%
基礎点 GOE 減点 合計
Sアメリカ 8.50 -1.86 0 6.64 (SO)
エリックB 8.50 1.71 0 10.21
四大陸選手権 8.50 2.00 0 10.50
世界選手権 8.50 1.71 0 10.21
平均 8.50 0.89 0 9.39
3Aはテンが得意なイメージのジャンプだ。羽生やハン・ヤンまでは行かないがGOEも高めに付く印象がある。ただこの二人ほど見た目の派手さが無いためそこまでは行かないというところか。羽生とのSPでの技術点の差を縮めたいなら出来れば後半に入れたいところ。出来高は110.47%と高いものになっている。安定したテンの稼ぎどころだ。
・3Lz+3T 3/4 成功率 75%
基礎点 GOE 減点 合計
Sアメリカ 11.11 0.30 0 11.41
エリックB 11.11 0.70 0 11.81
四大陸選手権 11.11 1.40 0 12.51
世界選手権 11.11 -1.10 0 10.01
平均 11.11 0.325 0 11.435
つくづく世界選手権のミスが悔やまれる。コンビネーションジャンプでしかも後半になるとなかなかGOEが大きく付くことは少ない。確実に成功させることが必要だ。世界選手権のアクシデントは不幸だったが4Tの転倒だけに収めることが出来ていればテンが世界王者になっていたかもしれない。出来高は102.93%。
SPのTES1位だっただけあって各ジャンプの獲得点はトータルの成功率から見ればかなり高いものとなった。それはやはり要素抜けや構成下げが無く予定構成が全て入ったことが大きい。四回転は転倒するより抜けの方がダメージが大きいを良い意味で証明した実例である。3Tになればコンビネーションを落とさなければいけないし2Tになれば要素抜け0点になる。転ぼうとステップアウトになろうと回りきることそれこそがSPではなにより大事と言うことだ。