つれづれなるままに・・・

日々の思ったことを綴っていきます。

序盤の戦いの難しさーーースケートカナダFS感想

女子のグサグサ祭りには心が痛みます。取られる方が悪いといえばそうなんですが、基準が試合によって変わるというのは選手から見ればやりにくいとしか言えません。ジャッジングが一律になる手段を採点側は検討しなくてはいけないはず。その辺りどう考えているのか。採点される側だけに負荷を与えるのはどうなんだろうと思ってしまいます。


ブレンダン・ケリー 201.56 138.37 TES 71.23 PCS 67.14 
冒頭の4回転2本着氷。黒一色の衣装だが動きが見やすい。昨季に比べ背が伸びたというかシャープになった印象。全体的に棒立ちで滑る時間が長いのが気になる。ただ着氷など姿勢はしっかりしていて綺麗。
転倒はないもののちょいちょい抜けるので点数が伸びないのがもったいない。
顔立ちが大人になったが笑うと可愛いのは変わらない。


パウル・フェンツ 201.60 133.12 TES 65.54 PCS 68.58 -1
格好いい鎧衣装、やはりユーロはこうでなきゃ!ジャンプは重そうではあるが着氷姿勢はピシッとしていていい。2本目の3Aからだんだんジャンプがいまいちに。課題は後半の体力か。ただ演技としては最後までしっかりとやり切った感じ。おひげがおじさん風味だけど笑顔はやはりかわいい。


ジュンファン・チャ 210.32 141.88 TES 72.14 PCS 70.72 -1
まだ怪我から回復していないという情報。大きくなっている最中なのでなかなか大変。滑りとかジャンプ前動作とかなんとなく羽生風味、やはり拠点が同じだと似てくるのか?
フェンツがしっかり体を動かすタイプなので手足や上体がしっかり伸びきらないピシッとしないのが気になる。ジャンプかなり慎重に飛んでいるが腰が残りがちに見える部分が改善点かな?後は体力、上体は動かせているけどスケートが格段に伸びがなくなる。
でも状態が良くない中最後まで頑張った。髪型を次回はもう少しすっきりすると上背もあるから見栄えがしそう。


ニコナス・ナドゥー 229.43 155.20 TES 77.56 PCS 77.64 -1
見るからにプレスリーな衣装。ジャンプは大きいが回転は大丈夫か?曲調でいきなり表情が変わるのが面白い。ついでにジャンプが良いのが来た。パワーもある北米らしい選手なのでもう少し上体の使い方が良くなると見栄えが上がりそう。
ただ高難度を決めても抜けが多いと点数は伸びない。シットスピンは深くていい。最後は曲が余ったか?ステップとジャンプまでの動きの差が顕著すぎ、面白いけどプログラム的にはどうなんだろう?


ミハル・ブレジナ  156.70 TES 79.62 PCS 77.08 
冒頭4Sこらえたが着氷。3Aコンボもまずまず。少しスケート抑え気味?ただジャンプは着々と降りている。
ジャンプが終わったらいきなり動きが良くなった。やはりジャンプの成功率を上げようとするとそうなるのか?体力配分を模索しているのかも。
ただ滑りの良さを堪能できるプログラムではなかった。


無良崇人 186.66 111.84 TES 40.14 PCS 71.70 
冒頭の大きな3Aは良し。4T前慎重すぎて抜ける。ステップが淡々としすぎている。少し目線を変えて滑る必要がありそう。ジャンプも飛べないことはないはずなのでどちらかといえばメンタルの問題か?
集中力が切れたのではなくミスによって逆に周りが見えなさ過ぎてしまった印象。滑りはそこまで悪くないのに勝負弱さを見せてしまった。


ヨリク・ヘンドリクス 237.31 155.23 TES 75.23 PCS 80.00 
軸がゆがんでも綺麗に降りれる3Aコンボでスタート。緩やかな曲調にぬるぬる滑る。ジャンプも若干抜けがあるがまずまず。着氷時の手首の使い方が好き。
腰の赤いベルトがスピンの時に見えるのが面白い。


アレクサンドル・サマリン 250.06 166.04 TES 87.68 PCS 78.36 
何のイメージかよくわからないユーロらしい衣装。大きな4Lz素晴らしい!上背のある選手の大きなジャンプは見ごたえがある。ステップ時以外の腕の使い方が単調なのがもう少しだが予定した高難度を安定して着氷していくのが高評価。ある意味非常にロシアンっぽいロシアン選手かもしれない。
後はもう少しパワーのある滑りが見せられると一気に上位に挙がってきそう。ロシアンの五輪2枠に近づいた大躍進となる演技だった。


キーガン・メッシング 217.75 135.58 TES 59.16 PCS 78.42 -2 
キーガンによく似合うチャップリンだが転倒が豪快。ただサマリンの時に比べ観客が優しい。あまり露骨すぎるのは良くない。
転倒でかなり体力を奪われてCSに比べて後半が動けていない。それでも最後まで頑張った。悔しそうな表情。


宇野昌磨 301.10 197.48 TES 106.32 PCS 91.16 
冒頭3ジャンプ着氷したものの売り物のスピード感がない。ステップもキレがなく中途半端な感じ。4FSO,4Tは回転して両手付き。ただそのあとコンボ3つしっかり入れたのは良かった。前半は後半のためにセーブしていたのかも。


パトリック・チャン 245.70 151.27 TES 61.41 PCS 90.86 -1

冒頭4T転倒、3Lzお手付き、2Aからの3連とジャンプはいまいち。宇野から見るとかなり滑ってはいるがいつもほどの力強さがない。ロスバケなどの影響もありしっかり準備できていなかったのかも。ジャンプの点数が入らずかなり苦しい展開に。


ジャイソン・ブラウン 261.14 170.43 TES 80.77 PCS 90.66 -1
目に鮮やかな青衣装、襦袢の色がちょっと気になる。冒頭4T転倒。体の使い方はそれまでの選手と比べ段違いに良い。長いスパイラスが非常に見栄えがする。そして今年も3Loが鬼門、もっと前に入れようよ。
青衣装は衣装としては素敵だがてかてか光るので筋肉の動きが見えて面白い一方お尻が気になってしまう。転倒・抜けがあったがまずまずの出来。


チャンはこれが初戦ですので仕方ない部分もあるかも。昨年も最初のフィンランディアは良くなかったしここから上げてくるのでしょう。
見た感じ今日良かったのはブラウンとサマリン。それぞれの持ち味をしっかり出した演技でした。


プロトコルを見て>
宇野が刺されたのは4Tだけ、それも転倒扱いにはなりませんでした。この辺りかなり点数的に救われたといえるでしょう。目に見えるミスをいくつかしたことでさすがにPCSの発狂は無し。それでも8点台がわずかしかないので高評価といっていい。正直そこまで滑っているようには見えなかったんですが他の選手も良くなかったので相対的にこういう数字になるのかもしれません。それにしてもあれだけのコレオでGOE+2がつくとは。30秒減った来季からこんなコレオばっかりになったらつまらなすぎます。
ジェイソンは冒頭2ジャンプで回転不足。そして3Lzに!、この辺りが点数に響いてます。ただPCSについてはSS以外は9点台と高評価です。
サマリンは回転不足1つ、スピンステップがオールレベル3というところが点数が伸びない原因。ただ転倒がない分PCSは少し上がりました。TRについてはほとんどないといっていいのでこれは仕方ないです。3Fが入らない構成なのでバランス的にも良くないので地道にいい演技してあげていくしかないといえます。

わかっていましたが無良とメッシングのプロトコルが悲しい。あとジュンファンも。REPとノーカンが多いのとDGが多いのとどっちが悲しいか・・・どっちもですね。今日悪かった選手みんな気分を切り替えて次に向かってください。

オールレベル4はブラウンとヘンドリクスだけかな?ステップのレベル4が本当に取れなくなっています。まだコーチや選手側にはジャッジの判断基準が伝わり切っていないということか?文字で認識するのと実際に転用されるのでは若干齟齬があるもの。上手くこの経験を生かしてほしいです。


昨季6強の一角であるチャンが崩れました。NHK杯で1位にならないとファイナルに出られません。チャンからしてみればファイナルに出る必要はないかもしれませんので今後順調にプログラムを完成させていけばいいのかもしれません。
そしてブラウンはファイナルの可能性が高くなりました。次はどこだっけ?NHK杯?羽生・ブラウン・チャンの結果で出られるか決まりそう。アリエフが絡んでくるかがカギになりそう。いずれにせよ非常に楽しみになります。2週間しかないのでぜひ体調を整えて頑張って欲しいです。

順当すぎる戦い―――スケートカナダSP感想

ケイトリーーーーン!!!と言う印象のスケートカナダSP。
女子は早起きして見たのですが男子は残念ながら仕事で見れず。こっそりスマホツイッターを覗いたりもしたのですが全然情報が流れてこなくて昼休みまで結果がわかりませんでした。私のようにお仕事中の方が多かったのかな?

 

帰宅して一通り演技は見ました。プロトコルも見たのですがやはりスケカナ、という感じですね。
GPS初戦だったロステレは例年点数が高めと言われていますが今シーズンはそこまで高いという印象は無くやはり五輪年は違うのかなと思っていました。そういう意味ではスケカナも流れをくんでいると言う事でしょうか。男子シングルのそれもSPのプロトコルでここまで回転不足表記が多いのは珍しいという印象があります。
ただ一方で上位3人に対してはどうなのかな、と演技を見て感じます。完璧に氷上で1回転したブラウンの3Aに+2が付いていたり氷上に先端がついてからくるっと回ってエッジが乗る宇野には回転不足がついていない。チャンのコンボもマイナスを付けたジャッジが一人しかいなかったりとPCSの出方といいジャッジが最初からこの3人を表彰台と決めているのかなとも感じてしまう採点でした。
順位として別に間違ってはいないと思うのですが・・・片手落ちのような採点では勝負事として見る面白みは薄くなります。

 

GPSというのはシーズンまだ始まったばかりと言う事で結構番狂わせや今シーズン上がってきそうな選手の勢いなどを感じる楽しみがあります。
例えばソチシーズンのハン・ヤンやコフトゥン、2シーズン前のボーヤンや宇野、昨シーズンのネイサンなどの若手の躍進。あるいは3シーズン前のベテランヴォロノフのファイナル進出と言った予想外の選手の活躍を見ることが出来る少人数の対戦だからこその面白さがあるのです。
ロステレコムはネイサンと羽生のガチバトルやSPアリエフFSクヴィテラシヴィリの頑張りなど流石五輪シーズンと言ったわくわく感があったのですが、スケカナで少し期待値が下がってしまった感じです。


勿論選手は頑張っています。上手くいかなかった選手も多かったですがそれは今後に生かしてくれると思います。この厳しいジャッジを乗り越えて明日のFS、更には次の試合に向けてより頑張っていくだろうと期待しています。

 

そんな選手たちに対して表彰台候補だとかネームバリューにかかわらず平等で公平な見方の採点をしてくれることをジャッジには願いたいです。

 

代表を目指す戦い―――スケートカナダ前に

57 キーガン・メッシング
52 ニコラス・ナドゥー
47 パウル・フェンツ
46 ジュンファン・チャ
34 ブレンダン・ケリー
30 無良崇人
28 ミハル・ブレジナ
20 ヨリク・ヘンドリクス
13 アレクサンドル・サマリン
10 ジェイソン・ブラウン
 5 パトリック・チャン
 2 宇野昌磨


スケートカナダの滑走順は上記の通り。20番代後半から50番台の選手が多い。
ということで1位2位はほぼチャンと宇野で決まりだろう。ただどちらも4Sを抜いて試合に臨むということでそこまでピリピリした戦いにはならなそうだ。構成的には宇野が圧倒的に高いがスケカナは毎年点数が渋いところがあるしチャンはカナダの大会は強い。双方の出来にもよるが地元ということもあるしチャンが有利かもしれない。

スケートカナダはどちらかといえばその他の選手たちの争いの方が面白いのかもしれない。五輪の代表を勝ち取るうえで自国での争いを有利にするため少しでもポイントやランキングを上げる戦いをする必要があるからだ。

代表の決め方は各国で同じなわけでもないか無良・ブラウン・サマリン・チャ・ナドゥー・メッシングなど少しでもSBや世界ランキングを上げることは悪くないはずだ。ということでこのスケートカナダの表彰台に上がることは大きいだろう。そのあたりを楽しみに見ることにする。とはいえ今週は土曜出勤なのでSPはライブで見れません。帰宅して結果を確認することになります。良い演技が見られることを期待しています。

戦略の羽生vs戦術のネイサン 2幕目

ロステレコム杯の男子シングルは転倒が多かった。氷が固いと着氷がはねるというしエッジジャンプは柔らかめの方が飛びやすいという。羽生の4LoがSPFSともに失敗しネイサンが回避したことから見てもそれが結果に影響を与えたかもしれない。ただ同条件下での戦いなので理由にはならない。
それでも4回転入りプログラムでFS転倒しなかったネイサンと羽生がトップを争い、クヴィテラシヴィリが順位を上げた。五輪シーズンである今季はやはり転倒などの大きなミスは昨季までに比べより影響を与えそうに感じる。どの選手もその辺り十分理解して試合に向けて準備して欲しい。

 

ネイサンと羽生は四大陸でも僅差の戦いをした。その再現ともいえる結果になったロステレコムの数字をまとめておく。

 

【SP】
ジャンプ予定構成
ネイサン 4Lz+3T // 4F 3A =40.78
羽生   4Lo // 3A 4T+3T =37.41 差3.37

ネイサンの構成が当初聞いていたものよりは下がっていた。最高難度の4回転を後半2本というのはやはりリスクが高かったのだろう。基礎点の差はそんなわけで3.37と少しだけ近くなった。

実際試合で実施した基礎点は下記になる。
<基礎点>  ネイサン     羽生
ジャンプ  40.78   33.81-1
スピン    9.30    9.20
ステップ   3.90    3.90
基礎点計  53.98   46.91(45.91)差7.07(8.07)

基礎点満点からの達成率 
ネイサン 99.26%
羽生   91.96%(転倒減点込90.00%)

ステップは二人ともレベル4でスピンは1つずつレベルを落とした。ネイサンはジャンプの基礎点を確保したが羽生は4LoでURを取られたため基礎点差が7.07と広がった。二人の点差が5.69点だったのでほとんどが基礎点差ということになる。レベル4をそろえるのはトップ選手では当然となってきているのでSPでは抜けと回転不足と転倒はやはりやってはいけない。今回はそのうち2つをしてしまったことが羽生の敗因ということが良くわかる。

 

<GOE>  ネイサン     羽生
ジャンプ  -0.32   -2.60
スピン    2.21    2.93
ステップ   1.70    2.00
基礎点計   3.59    2.33 差1.26

転倒とURと大きなジャンプミスを2つしたためGOEでもネイサンに軍配が上がった。スピンとステップでは羽生が上回っているがSPではネイサンも動けるのでそこまでの差は付かない。要素が少ない分ジャンプミスがいかに大きいかが見て取れる。

 

<TES計> ネイサン     羽生
ジャンプ  40.46   31.21 -1
スピン   11.51   12.13
ステップ   5.60    5.90
基礎点計  57.57   49.24(48.24) 差8.33(9.33)

質の良さで勝負の羽生にとっては大きなミスというのは痛い。SP6点ほどの点差が埋められない結果を2試合体験したのだから安定の大切さが身に染みただろう。4Sにしたらもっと安定すると思うがたぶん挑戦はやめないと思うので今回のようにエッジジャンプが飛びにくい氷でも4Loを確実に飛ぶ&後半コンボを鉄板化する必要がある。

 

<PCS>  ネイサン     羽生
 SS    8.61    9.43 -0.82
 TR    8.39    9.18 -0.79
 PE    8.61    9.21 -0.60
 CO    8.57    9.43 -0.86
 IN    8.79    9.36 -0.57
PCS計  42.97   46.61 -3.64

どちらも完璧ではなかったためそこそこの数字でおさまっている。今回の場合1項目辺り平均0.7強羽生が上回る。プログラムの密度や滑りなどまだ二人の差はあるのでネイサンは常にこの差を念頭に置いていく必要がありそうだ。
ただ羽生にしてもネイサンがあの高難度構成をそこそここなしていけば縮まることは理解しているはずだ。現在は構成差と同じ位なのでノーミス同士でも質の良さで上回れる。この差をジャッジに常に認識させるためにも完璧な演技を継続的に魅せる必要があるといえる。


【FS】
予定構成
ネイサン 4Lz+3T 4F 4S // 4T+2T+2Lo 4T 3A+2T 3A 3Lz =93.50
羽生   4Lz 4Lo 3F // 4S+3T 4T+Lo+3S 4T 3A+2T 3A =95.36

あくまで今回実行しようとした構成で比較ということになると実は羽生の方が高かったという結果に。ネイサンは練習で4Loがいまいちだったことと羽生がそこまで点数を伸ばせなかったからこそ抜くという選択をしたはずだ。今後はもっと構成を上げてくるだろう。
羽生はおそらくこの構成で今シーズンを通すだろうがネイサンは今後も羽生やほかの選手の状態や点数を見て変更してくるはずだ。決めた構成に対し完成度を上げていく羽生の戦略に対しネイサンはその場その場でその時に合った構成を実行する戦術戦を展開している。四大陸とロステレの結果は羽生にミスが多いためネイサンの戦術に軍配が上がっているということかもしれない。

 

実施構成
ネイサン 4Lz+3T 4F 4S // 4T+2T+2Lo 2T 3A 3A+2T* 3Lz=82.17 実行率87.88%
羽生   4Lz 3Lo 3F // 4S 2T 4T+3T 3A+2T 3A=73.17   実行率76.73%

2T抜けは両者同じであるが3連なしと4Lo抜けによって実行率に10%以上、基礎点でも9点差が生まれてしまった。羽生もリカバリを試みた部分はあるが最も点数の高いコンボを入れられなかったという点で十分ではなかったといえる。4回転の基礎点差が大きくものをいう時代にあって基礎点を確保する貪欲さはネイサンの方が上ということ。その辺り羽生はもう少し検討する必要がありそうだ。

 

<基礎点>  ネイサン     羽生
ジャンプ  82.17   73.17
スピン    8.40   10.00
ステップ   5.30    5.30
基礎点計  95.87   88.47 差7.40

基礎点満点からの達成率 
ネイサン 87.47%
羽生   79.52%

ラストがバタバタしたネイサンはスピンの基礎点を落とした。ただジャンプほど大きくなくステップレベルが同じだったためほんの少し縮めただけにとどまった。
FSではどちらも抜けレベル漏れがあるため達成率はそこまで高くない。それでもネイサンが羽生を8%ほど上回る。今回はこの構成での達成率であるが今後はもっと構成差が上回るはずなので羽生には抜け・コンボ取りこぼしはネイサン以上に大きな痛手となるはず。十分気を付けたい。

 

<GOE>  ネイサン     羽生
ジャンプ   4.37    7.11
スピン    2.21    2.57
ステップ   2.40    3.39
基礎点計   8.98   13.07 差-4.09

お互い転倒がなかったためそれほど大きなマイナスはなかった。こういう勝負になるとSP以上に質の差がつきやすいため羽生が有利になる。ただ羽生にしても今回はこらえ着氷が多かったっためGOEが控えめだった。ステップでは羽生が1点近く上回ったがスピンは羽生比で良くなかったためそこまで稼げなかった。結果4点程しか上回れず失った基礎点差を埋められなかった。今回はこれも完成度で勝負しようする羽生の敗因だったといえる。


<TES計> ネイサン     羽生
ジャンプ  86.54   80.28
スピン   10.61   12.57
ステップ   7.70    8.69
基礎点計 104.85  101.54 差3.31

四大陸の時も書いたが結果的にこのTES差の3点が埋まらなかったことが羽生の負けた原因。PCSではまだ勝てるがそれでも今は如何にTESを稼ぐかが大事。特に今回のようにSPで差がある場合PCSだけで埋めるのは至難の業なのだ。SPで上位に立てればトータルで負けない演技をすればいいが5点以上負けているときは貪欲にTESを積み上げていくことがより必要になる。四大陸といいロステレコムといいほぼ同じことを繰り返してしまったことが大きかった。
ジャッジはあまりPCSで勝利する形を好まない傾向が見える。そういう意味でもTESをしっかり稼ぐことが勝利するためには大事だといえる。

 

<PCS>  ネイサン     羽生
 SS    8.96    9.54 -0.58×2
 TR    8.57    9.18 -0.61×2
 PE    8.89    9.43 -0.54×2
 CO    8.89    9.50 -0.61×2
 IN    8.89    9.54 -0.65×2
PCS計  88.40   94.38 -5.98

双方とも完璧ではないが転倒なく演技を終えたので数字はSPより上がっている。しかし上がり幅はネイサンの方が大きい。その為PCSの優位性も薄まっている。
今はこういう採点になりやすい。ジャッジとしては平等に採点しているつもりだろうが上限が見えている上位選手は伸び盛りの選手に比べると上げ幅がどうしても少なくなる。そういう意味でもTESで差をつかられないようにする必要がある。まして今回のようにSPで負けている場合、滑走順が先の場合はTESで負けたということもジャッジの心証的に若手に軍配を上げやすくさせる。あまりごちゃごちゃ演技前に考える必要はないが、傾向としてそういうものがあることはおそらく理解していると思う。今回ネイサンが勝ったという結果がまたそれを助長することになるはずだ。そういうこともあるからTESがより重要になる。五輪で勝ち抜くためには抜けと転倒は絶対にダメ。基礎点を失わなければPCSの優位性もあるから多少の着氷不良でも勝てる可能性が高い。ネイサンの何が何でも基礎点をつかみ取る姿勢に危機感を持たないといけない。

 

数字を見ると難度は変わっても四大陸と同じだなと感じる。今回初4Lz投入というミッションを無事にこなした。結果的にREP回避というリスク管理もできた。今後はもう一段回上がるためにクリアできなかった課題に取り組んでいくことになるだろう。その中にぜひとも「基礎点確保」という項目を優先的に加えて欲しい。少なくともコンボ消化は絶対条件。差が3点だったら3連を入れられたら勝てた可能性は高いのだ。4S4Tと立て続けにミスったことも問題だがそれ以上にコンボ抜けが大きかったと自覚して欲しい。同じ負け方を2度したわけなので3度目が今シーズン中起こらないことを期待する。

どちらも完璧ノーミスをしたら多少構成差があっても戦略をじっくり組んだ羽生の方に軍配が上がるはずだ。戦術というのはその場の対応という部分が大いにに含まれるわけでつなぎやプログラムの密度、質や完成度という部分ではまず上回れない。戦術の流動性に付け入るスキを与えない絶対的な質の演技を五輪でできるように一歩一歩シーズンの階段を上って欲しい。そのための経験としてこの負け方は良かったと思いたい。ぜひ今後に生かしてほしいと願っている。

 

 

 

 

悔しさ風味の収穫をかみしめる―――ロステレコムFS感想

4カテ全て1日で行うとはロシア恐るべし・・・女子シングルの第1グループは眠かったですよ。しかし坂本とコストナーで目が覚めました。日本女子は二人とも良い演技でいいスタートが切れました。順位も3位4位ですのでぜひ頑張って二人とも表彰台に乗って欲しい。樋口は回転不足と!が痛かった。男子の時には感じませんでしたが回転不足とエッジはかなり厳しく取られています。CSでもロステレ以降はそういう採点だったので今季はその辺りをしっかり見ると言う事でしょう。取られても!レベルならまだ良いですが時にeになる選手は考えどころです。一律に厳しければ別にとやかく言うつもりはありません。それがルールですから甘いとか厳しいとは観客が感じること自体問題なのです。今後もしっかり見て欲しいと思います。
ということで男子シングルについてもFSではその辺りの減点を受ける選手が出るでしょう。どういう場合で取られるのかしっかりこの試合で見極めたいです。
メドベデワは公式練習では多少いまいちでしたがそれでも本番はきっちり出来るところが素晴らしい。調子によってタノを入れる入れないを判断しているのでしょうか?自分で考えられる力というものが今トップになる選手には必要要素かもしれません。そしてコストナー、そこまで良いジャンプとは言えませんが揃えてしまうとPCSがものを言います。実績もある選手ですのでジャッジとしても若手と差別化したくなるでしょう。FSを纏めることが出来れば五輪表彰台候補に十分上がる選手、どこまで出来るか注目です。

 

メドベデワを見て即寝したものの6時起床し朝食、その後掃除してPCで情報を確認して8時頃二度寝、10時過ぎに再び起きて期日前投票に行ってきました。明日の台風に備えたのですが同じ考えの人も多かったらしく会場は長蛇の列。20分ほど並んでようやく投票、疲れましたがこれも国民の義務ですのでやり終えてほっとしました。後は台風の影響がそれ程無いことを願います。まだの方は明日気をつけて投票行って下さい。

 

デニス・テン 214.35 145.35 TES 62.99 PCS 83.36 -1
いつ凝っている衣装のテン。黒だけど素敵、飾りも綺麗。4S軸曲がり転倒、4T両足で回転足りてない。スケートも以前の良いときと比べると伸びが無い。背中が丸くかなり苦しそうな処が見受けられる。3回転以下のジャンプはまだ軽く飛べるので大きな怪我と言うより4回転を跳ぶ体が出来ていないという印象。


ダニエル・サモヒン 183.79  121.77 TES 52.39 PCS 72.38 -3
衣装が羽生のバラ1っぽいサモヒン。サモヒンにしては普通。4S、4T、3A豪快にコケ。軸が締め切れていない。吹き飛びすぎて怖い。シットスピンは低くて回転も良い。この選手はどんなにミスしても世界観を自分から壊さない、最後までやりきるという姿勢はとても良い。
3Lzお手つき3Lo抜け2ASOとジャンプはことごとく乱れている。良いジャンプコーチについて1から見直したい。このままだとせっかくの五輪の出場権を失いそう。ただスピンステップは丁寧に行っていた。


クラント・ホクスタイン 206.09 138.53 TES 66.11 PCS 74.42 -2
シックな黒衣装、緑色に光る飾りが素敵。4T転倒3A何とか今日はみんなジャンプに苦戦している。ランジからのスピンは良い。3連は頑張った。
2度目の転倒以降はまずまずな出来、長いイーグルは相変わらず素敵。氷が硬いという情報があったがどの選手も着氷で跳ね返されている感じになっている。


アンドレイ・ラズキン  212.14 133.60 TES 64.40 PCS 71.20 -2 
本日は紳士なラズキン、SPといい狙っているなぁと思わせる衣装。4T転倒の後ようやく本日初4回転成功。手足が長く見栄えがするがなかなか上半身と下半身が連動しない感じ。細身の美しい体躯が生かし切れていないのが惜しい。まだ全体的にジャンプ意識が強く顔が一生懸命すぎて今ひとつ世界に浸れなくなっている。シニアの試合をこなすことでこなれてくると印象が変わってくるかもしれない。

 

モリス・クヴィテラシヴィリ 250.26 169.59 TES 90.95 PCS 78.64
黒ベースだが色目の面白い衣装、チャックがなんか良い。冒頭3Aから3連続成功!相変わらず4Sと4Tの見極めが難しいがここまでミスが多かったので無事に着氷してくれるとほっとする。後半になるにつれ着氷が安定しなくなっているが転倒ではないのでまだいいだろう。若さという勢いをみせることで観客を乗せている。急遽INの選手だが価値のあるデビュー戦になった。


ナム・ニューエン 238.45 157.71 TES 83.43  PCS 75.28 -1
持越のパリのアメリカ人。昨季までを思えばかなりジャンプも戻ってきている。オータムは崩れたが今回はまずまず。抜けのリカバリもしっかりやって後半はきつそうだったが良く頑張った。


ミーシャ・ジー 255.33 170.31 TES 85.39 PCS 84.92 
薄紫が綺麗な衣装。3連成功でスタート。全ての要素を非常に丁寧にみせている、その姿勢が柔らかい曲に相まって良い効果になっている。表現者としての自分を思う存分見せている演技となった。


ミハイル・コリャダー  185.27 TES 100.27 PCS 89.00 -4
4Lz、4S共に軸曲がりで転倒。2種INはやはり危険。ステップのラストの笑顔が可愛い。後半ジャンプ頑張っていたが3Lzで転倒。ジャンプが全体的にばたばたしている。氷のせいかタイミングのせいかは微妙。ただ最後まで今日は滑れてはいたのでCSよりは良かった。抜けが無いのでTES速報値で100超えた。3種INはこういう意味では大きい。


デニス・ヴァシリエフス 227.53 145.09 TES 65.29 PCS 80.80 -1 
このFS黒ベースの黒じゃ無い衣装が割と多い。なかなか格好良い衣装だ。ジャンプが冒頭から高さが足りていない。最初の着氷で足を痛めたかも?高難度がない分連続ミスは痛い。滑りの印象が師匠に本当によく似てきた。滑らかでスピード感があって良い。しかしジャンプは全ていまいち、着氷が合っていない。今日のスピン全て良かった。


ドミトリー・アリエフ 239.61 150.84 TES 73.56 PCS 81.28 -4
腕の長さが際立つ衣装。あまり加点はつきそうに無いが高難度ジャンプを着氷、タラソワ大興奮。後半転倒で体力消耗したか高さが目に見えて落ちてくる。あとアクセル飛ぶとき半身になるのが気になる。シットスピンの腰が低いのは好印象。ラストはきつそうだがまずまず頑張った。


羽生結弦 290.77 195.92 TES 101.54 PCS 94.38  
冒頭4Lz何とか着氷。4Loは3Loに。後半4回転はいずれも完璧とは言えずコンボを1つ入れられなかった。オータムよりはまだ入った分TESは上がったが完成はまだまだという感じ。それでもコレオもスピードを維持してしっかり滑っている印象だったので体つくりはできているのだなと感じた。いまいちな着氷でもOTにとどめSOにしない上手さは健在だけど気力体力は削っていそう。かなり入れ込んだ印象はあるが転倒は無かったしまずは一段階上がった感じで良かったのでは。


ネイサン・チェン 293.79 193.25 TES 104.85 PCS 88.40 
衣装はいかにも北米といったもの。4Loは抜いてきたが冒頭から4Lzコンボ・4F・4Sとしっかり決めてきた。USクラシックから見れば滑り込みはしてきた感じ。単調な曲に単調にジャンプしてしまっている感じはするがこれから深まっていくだろう。しかし構成を自由に変えられる器用さは駆け引きという意味では有効だなと感じる。


FSで羽生が勝ったがSP差でネイサン勝利という四大陸の再現となった。羽生は4Loと4Tの抜けとコンボ1つ欠け、ネイサンは4T抜けと2Tザヤで双方ともに基礎点を失った。それでも羽生が上回れなかったのはより失った基礎点が大きかったということだろう。もしといいたくはないが3A+2Tではなく3連にしていたら・・・もう少し違ったかもしれない。


ネイサンがザヤっても無理やり2Tを飛んだのはREPを食らいたくなかったからだろう。2Tは消え去っても基礎点を失わないことがネイサンには何よりも大事、この意識の勝利というべきかもしれない。


ただ羽生についても結果的にマイナスがついたのは4Sだけ、踏みとどまってもSOにしなかったことは点数的には良かったのかもしれない。一方StSqが今回もレベル3だったのでもう少し振付に手を入れる必要があるかもしれない。ただGPS初戦としては綺麗なプロトコルだしGOE+の4Lzを成功させたことは大きな収穫になったはずだ。その他1つだけだが4Tコンボのリカバリができたことも良かった経験だろう。

ただやはり昨日心配していた後半の4回転が揃わなかったので次はここに重点を置いて欲しい。ここが安定しないと冒頭2つの高難度チャレンジで失敗したとき目も当てられなくなる。今回は4Lzが決まったからよかったがまだ完璧という出来ではないのでまずは4Sと4Tを鉄板化して欲しい。

 

 

それでもプーの雨は降る―――ロステレコムSP感想

全部見られるか微妙という時間に帰宅したものの映るライストが見つからない。やっとこロシアがつながったときはラズキンが終了していた。でもこのまま見れるならいいやと思ったら次のクヴィテラシヴィリでブチブチに、テンが4Tでこけたらブラック化してしまった。
色々いじったが映らないので地上波へ移動。その頃にはニューエンが終わっていた。そのまま見ていたら第2グループの練習前に過去の羽生特集になり6分間を飛ばすのかと思ったら終わった後から選手紹介に・・・やっぱりライブじゃ無いのかと諦めて再びライスト探しに旅立った。
ようやく中国でつながったときネイサンが終わっていた・・・


1位 ネイサン・チェン 100.54 TES 57.57 PCS 42.97
公式練習では全く良くなかったが6分間ではジャンプが跳べていた。その流れのまま良いGPSスタートになった。ジャンプはかなり力業という感じだが抜けない転ばない回転不足を取られないというのは大きい。基礎点を失わなかったからこその100点越え。
ジャンプの後もしっかり動けている、若さって素晴らしい。ステップの加点1.7というのは非常に高い評価だ。パーフェクトでは無いがPCSも非常に良い得点がでた。

 

2位 羽生結弦 94.85 TES 49.24 PCS 46.61 -1
4Loが回転不足のOT、あれだけ体勢を崩してもフリーレッグがつかない体幹が凄い。何となく落ち着かない雰囲気で得意のシットスピンの回転が遅かったのが気になった。
3Aで落ち着いたかと思ったが4Tの着氷が完璧という感じでは無く結果セカンド3Tで転倒した。4TがオータムのFSから多少低い感じがする。多種クワドを完璧に飛ぶというのは大変なのだなという感じ。
ただステップはほぼ満点加点だったし後半の滑りは悪くないのでFSでの巻き返しに期待。ミスった印象が強いがここ2シーズンに比べれば遙かにまし。初戦はとりあえず抜けなきゃ良し!

 

3位 ドミトリー・アリエフ 88.77 TES 48.45 PCS 40.32

冒頭は4Lzだったのかな?軸が曲がって3Lzになったが上手くコンボで流した。単独はしっかりステップ入れて飛んでいた。ロシアンのわりにジャンプは高くないのだけど割と端正で決まると流れがあっていい。腕の振付が多く上手く仮面舞踏会のイメージを作っているが足元は割と単調、振付も腕だけになりがちなところがまだ若いという印象がある。なかなかシニアのプログラムは大変だが一生懸命頑張ってますというところが非常に伝わる演技だった。

 

4位 ミハイル・コリャダー 85.79 TES 42.19 PCS 43.60 -1
4Lzは途中で締めるのを止め回転を止めた感じ。GOEがばらけた辺りにジャッジのの感覚に違いが見える。4Tは転倒でコンボ無し、SPでコレは痛い。ただその他のエレメンツは纏めて本日唯一のオールレベル4。GOEもつくタイプなのでミスしてもネイサンよりPCSが高かった。ただ持ち味というかコリャダーらしい演技だったかというとちょっと微妙。気持ち的にはジャンプ2ミスなのでなんか乗り切れていない印象がある。

 

5位 ミーシャ・ジー 85.02 TES 43.39 PCS 41.63
3Aやコンボなど着氷はちょっと「ん?」と思うところはありますがミスとは言えないのでOK。ただクワドレスなのでGOEをもう少し上積みしたいところ。ただ4回転組とは違う評価を求めている選手なのでこれはこれで良いのかも。
どうしても転倒などの多くなってしまう試合の中でミス無く自分の世界観をみせる選手という意味では今や第一人者かもしれない。ステップ加点1.8は羽生に次ぐ第2位。これは素晴らしい!

 

6位 デニス・ヴァシリエフス 82.44 TES 42.33 PCS 40.11
昨季は背が高くなり手足を多少持て余している感がありましたが今日はそういうところ無く良かった。非常に姿勢が良く衣装含めて端正で見所がある演技。冒頭多少固かったがコンボと3Aを着氷したことで波に乗った感じ。ただ得意のスピンでレベルを落としたことはもったいない。ついでにラストのシットレベルを取りGOEも付いているがあの衣装と振付からしてもっと格好良いポジションにした方が良いのでは。面白いし個性的ではあるけれど曲には合っていない気がする。


羽生のGPS初戦SPはスケアメ以来1位というのは無いのである意味通常運転と言える。ここ2シーズンのスケカナを思えば点数的にもそれ程痛くない。まくりの羽生の真骨頂をみせてくれることを期待する。
ネイサンにしても羽生の後に滑ることは慣れていると思うので明日が非常に楽しみだ。ロシアの氷にもあってきているので期待が持てる。

一方気になるのはテンの状態。クワドは両方とも回転不足。先週の試合を見ても飛んで着氷できる状態ではないと思うのでミーシャやラトデニのように抜いてまとめた方がいいんじゃないか。ステップ以外では棒立ち姿勢が多く全体的に緩い印象が付きまとう。旧採点時代でもここまでだとジャンプが決まっても評価できなかったと思うので一度すべてをリセットしたほうがいいんじゃないかと思ってしまった。

それにしても羽生人気は凄い。演技後のプーの雨を大写しにする公式放送にも驚きです。プーシャワーは今や羽生とともに名物なのかもしれません。明日はぜひ笑顔のプースコールが見れることを期待します。

 

横目でアイスダンス見ながら書いてます。今日はこの後女子もありますのでまだまだ夜が長い。来週はほとんどリアルでは見れないので今週末は頑張ります。皆様も体調にはお気をつけて・・・

はじまりは4Lzで―――ロステレコム杯予想

いよいよGPS開幕。明日の夜には男子シングルが始まってしまう・・・なんかまだ心構えが出来ていない気もしますが明日帰宅時には始まっているわけで流れに乗り遅れないようにしたい。ただ・・・間に合うのかな?せっかくリアルタイムに見れるから見たいんだけど人手不足の影響で残業続きなんですよ・・・

 

82 アンドレイ・ラズキン
41 モリス・クヴィテラシヴィリ
31 デニス・テン
26 ナム・ニューエン
22 グラント・ホクスタイン
21 ミーシャ・ジー
20 デニス・ヴァシリエフス
16 ドミトリー・アリエフ
15 ダニエル・サモヒン
 7 ネイサン・チェン
 6 ミハイル・コリャダー
 1 羽生結弦

 

世界ランキングから明日のSP滑走順はこうなる。案外ランキングが近い選手が多い。と言うことは1試合で順位が変わりやすいわけで五輪を有利に戦うためにも順位は重要になってくる。
それにしてもテンのランキングがここまで下がっているとは・・・先シーズンほとんどポイントを稼げていないことが大きい。怪我などの体調不良が続いているためだろうが先週のニース杯でもジャンプも滑りもあまり良くなかった。せっかくの五輪シーズンなのになかなか大変そうです。五輪までには持ち直せると良いのだけど・・・

 

そしてツイッター上は羽生の4Lzで持ちきりです。練習で綺麗に決まっていたようですしロステレコムのFSで挑戦するようです。
と言っても別に驚かないですよね。オータムの構成が3Lz 3Loで始まったわけで、このまま4Lo変更だけにするとは思わないでしょう。抜けが割りと多そうなのが気になりますが仮に抜けても後を纏めれば4回転3種4本3A2本構成だから200点は軽く超えます。回りきれるならチャレンジする価値はあるでしょう。REPの心配も低いのでそういう意味では安心できます。
ただそれでも後半3クワドコンボ3回はリスクが高いです。今日の曲掛けもまだはまっていない感じがしたので今回は4Lzよりも後半の5ジャンプをある程度纏められる方を頑張って頂きたいです。

 

そして優勝候補の対抗馬ネイサンも今日の練習はあまり良くなかったよう。まだシーズン序盤ですしそこまで完成していないのは当然です。メディアはあまり煽らないでお願いしたい。

 

表彰台予想としては1位羽生、2位ネイサンは固そうかな。3位はコリャダーかなと思うけどCSではジャンプが安定しなかった。なのでアリエフやサモヒンがジャンプを決めてくると表彰台に絡んでくるかもしれない。

GPSはシーズン序盤と言うことで番狂わせが起こりやすい。田中に代わって急きょINしたクヴィテラシヴィリも大変だろうがせっかくのチャンスを生かしてほしい。試合が終わったときさすが五輪シーズンと今後にワクワクできるような結果になっていることに期待しています。