つれづれなるままに・・・

日々の思ったことを綴っていきます。

スケートアメリカ少しだけ

SPは仕事のためリアル観戦できませんでした。無良・コフトゥンと状態が良くなさそうな下ばかり向いた滑りが非常に心配になりました。ボーヤンも明らかに痛めていることがわかりましたがそれでもまだ先の二人よりは滑り切る意志というものを感じました。それぞれがいろいろな事情を抱えて試合会場に立っているわけです。苦しい結果ながらもそれぞれが少しでもいい方向へ向かう手段を手にしてほしいと思います。

 

FSは朝から観戦しましたが8時に外出予定になっていたのでネイサンの演技が終わるまで見ていました。ネイサンは公式練習では好調という話を耳にしていましたが左右のブレードの色が違って見えたので何か問題があったのでしょうか?Lz以外のジャンプをすべてミスるという奇妙な結果となりました。靴の問題だけでしたらいいのですけど・・・

とりあえず今日はもうサモヒンで泣いてしまって・・・・・・そこからはおちついて見ていられなくなってしまいました。サモヒンが止めて欲しいと叫んでいるのに何故音楽は流れ続けるのか・・・・・・結果的に棄権して病院に向かったようですが骨折などの大怪我で無いことを願います。サモヒンの元気な姿を五輪で見られることをひたすら祈ります。

次の滑走が肩の脱臼に悩まされ昨シーズン手術したハン・ヤンでまた非常に心配になり、更にリッポンが4Lzで肩を痛めたのを見て心を痛めました。本当にフィギュアスケートは過酷なスポーツだと思います。

ボーヤンは両足捻挫しているという情報も耳にしました。ファイナルの切符を得たわけですがこれから国内戦もあるでしょうから決して無理はしないで欲しいです。それでも8つのジャンプエレメントを抜けなく実行したのは彼の強さを感じます。十分なケアと今後の良い対応をしてほしいです。

 

高難度化してもう数年たちます。棄権入れ替えは割と毎年あるものです。出場登録してからの棄権もないこともないですがここまで試合結果を大きく左右するシーズンはなかった気がします。男子シングル全体が嫌な雰囲気に取り巻かれている感じがします。とりあえずファイナルに出る6人の選手は日本に来たらお祓いしてもらった方がいいかも・・・名古屋なら熱田神宮かな?とにかくあと2週間、できるだけいい状態で日本に来て頂きたいです。

GPSに参加した選手の皆様お疲れさまでした。次の試合でも元気ないい演技を見られることを期待しています。怪我や不調を抱えている選手が少しでも良くなることを心の底から願っています。

 

 

最終戦を前にーーースケートアメリカ開幕前

羽生はカナダに渡ったとスケ連から発表になった。安静期間も終わり復帰に向けて着実に進んでいるのだろう。良い過程を経ることを願っている。

さてGPFにはコリャダーと宇野が確定した。残りの4枠はネイサン・ヴォロノフ・ボーヤン・リッポンのスケアメ組とブラウンの5人の中から決まりそうだ。面白いことにスケアメ組みの4名は過去GPFに1度出場したことがある選手達ばかり。出来ることなら出場経験の無いブラウンに出て欲しいが残念ながら日本の試合と相性悪いんだよ。


無良崇人
ネイサン・チェン
セルゲイ・ボロノフ
ボーヤン・ジン
アダム・リッポン
ヨリク・ヘンドリックス
ケビン・レイノルズ
ハン・ヤン
ダニエル・サモヒン
マキシム・コフトゥン
ロス・マイナー
ロマン・サドフスキー

 

ジュンファンのWDによってハン・ヤンが2戦目を獲得した。前回まずまずの演技を見せてくれたので期待している。
一方1戦目WDだったコフトゥンが今回は出場できるらしい。コリャダーもヴォロノフも頑張っている。アリエフやサマリンもよじ登ってきている。何となく五輪運が無い気もするがコフトゥンも是非枠を争ってほしいと願っている。。
そして無良、スケカナから少し時間をおいて気分を切り替えることが出来たと思う。五輪出場のためにも自分の良さを出来るだけ発揮して欲しい。

 

表彰台としてはスケアメに強いリッポンと地元の期待がかかるネイサンが有利かな。ボーヤンはどこまで滑り込みできたか気になる。昨シーズンも2戦目はだいぶ良かった。とりあえず基礎点を確保できれば表彰台には乗れると思う。そこに無良・ハン・ヤン・コフトゥン・ヴォロノフがどこまで割り込めるかが見所かなと思っています。

 

残念ながらスケアメの地上波放送はなし。中国杯でFS勝手に放映時間が変わってしまったため録画できないということがあったが放映そのものもないとは!五輪シーズンとは思えない所業です。海外で日本はフィギュアスケートが人気スポーツだなんで記事が出たこともありますがこんなことからしてもそれは間違いだと良くわかる。私の目からすると逆にどんどんスポーツとしてのフィギュア人気が下がっている気がするのだが、そういう危機意識があるのかなと不安になります。

一方で今はライストあるから別に地上波放送無くなってもいいかなーなんて思っている部分もあったりして。何というか客観的に伝えられないマスコミ報道や解説にならない解説を聞いているとそんなやさぐれたような気分になることもあるんです。ただ選手の頑張りはそれとは全く関係ないので五輪シーズンの最後のGPSぜひいい戦いが見れることを願っています。

 

フランス杯FSざっと感想

女子は前日とは打って変わって良い演技を数多く見ることが出来た。第1滑走者が良い演技をするとその流れが結構続いたりする。そういう意味ではドイツのショットさんに健闘賞をあげたい。

SPで無表情のエテリの隣で泣きそうだったザギトワがFSで大捲り。中国杯よりSPが崩れたから心配していたがやはり戦国ロシアで鍛えられた選手らしくFSで強さを見せつけた。スケートとしては結構ブチブチ切れる感じでまだまだなんだけどあそこまでジャンプを決められると「高い技術」を評価しないわけにはいかないのでしょう。PCSも順調に育っています。中国杯&フランス杯という組み合わせも良かった気がします。オズモンドに勝ちきった分対メドベデワの最有力候補に挙げられる選手になりました。後半曲が変わりテンポがアップしたところで音に合わせて飛んだり着氷したりするのは見ていて非常に気持ちいい。ついでにメダルの代わりに貰ったよくわからない星飾りも彼女が持つと似合います。あとはSPを安定させることが課題ですね。ファイナルで良い演技を見られることを期待します。

ソツコワは割と淡々としているのですが今季は結構きっちりエレメンツをこなしてくるので怖い存在です。それにしても冒頭のコンボの高さと幅の素晴らしさ!オズモンドはいかにもパワーを感じる飛び方で理解できるのですが、上背があっても華奢な彼女にあのジャンプが出来ることが凄く不思議です。ただ後半はその質も落ちてきますので厳しいジャッジに当たるとUR取られそう。衣装も素敵ですしこのまま五輪3枠目に入れるのかGPFの順位が大事になりそう。

FSは合っている三原は彼女らしい見た目ノーミスの演技を見せました。ただSPで失敗しているためかかなり慎重というか堅実に実行しています的な雰囲気が見える演技でした。第1滑走になってしまったことも不利だったかもしれませんがその後に出てきたザギトワやトゥルシンバエワがエレメンツをこなしながらもそれぞれの魅力を見せ高PCSを獲得したことに比べると物足りなさを感じてしまっても仕方ないと思います。これは選手自身やコーチがある程度意識改革を必要とする課題だと思うのでSPの変更共々もう少し今シーズンを戦っていくための手段を再検討した方が良いと思います。

そういう意味では順位を落としはしましたが白岩の方が良かった気がします。最後のジャンプで転倒してしまいましたが三原に対してかなり差があったPCSが1点未満まで縮めたことからも今回のジャッジがその辺りを評価した事がわかります。正直編曲の意図がよくわからない展覧会の絵なんですがスピード感と演技に集中した姿勢や表情といい今日の演技は今シーズンで一番良かったと思います。ただやはり全体的にジャンプが低いので回転が結構ぎりぎりに見えます。怪我の影響もあるかと思うのでもっと良いジャンプが跳べる期待はしています。後はスピンがもう少し上手くなって欲しいです。女子はレベルを取れるだけでは戦っていくことが厳しいので3つの内の一つだけでもこれは素晴らしいと高GOEを得られるスピンを作っていけると良いですね。


前日メタメタだった女子にいい演技が幾つも見られたのでこれは男子は自爆大会かと予想してしまったのが悪かったのかその通りになってしまいました。
転倒とREPと抜け祭り、結果的に4回転無しのミーシャが表彰台に上ってしまうという・・・(おそらく最初で最後のGPS表彰台がメダルじゃ無くてアクリルの星というのもかわいそうだな)
それにしても演技とプロトコルを見ると壮絶な自爆大会だったんですが意外に冷めているというのか悲壮感を感じないのは何故なんだろう?フランスだからか?それもあるかもしれないが五輪シーズンの割にそこまで周囲が盛り上がっていない感じが寂しい。今が一番話題になるはずなのに、何かフィギュアスケートを取り巻く全てで迷走しているみたいな印象を与える大会だった気がします。

 


フェルナンデスはSPが良かったのでジャンプの調子が戻ってきているのかもと期待していたのですが2転倒+REP、セカンド3T入らずと世界チャンプになる前のようなプロトコルの演技になってしまった。ただその当時はしっかり体が出来ていなくて体力が持たないという感じだったのに今はかなり絞って絞りすぎてついて行かないみたいな感じになってしまっている。年齢的な衰えというものに対して周囲が思う以上に自分がナーバスになっているみたいだ。リラックスした方がフェルナンデスの良さが出せると思うし周囲もわかっているのだろうが若手の高難度戦略に完璧にやらないといけないという意識が負担になっているのかもしれない。
前日も感じたが欧州の試合で全体的にPCSが出ている割にはフェルナンデスには発狂していない。確かにグダったのでこの数字は納得だがそういう点数の出方もまたフェルナンデスに負担になっているかもしれない。


宇野も2転倒と締まらない演技だった。今回入れてきた3Lzが完璧にeだと思ったが取られていない。エッジエラーや回転不足に甘い採点だと思っていたが!も無しというのはいかんだろう。
インフルエンザ後で調子が悪いと言う情報があったが後半の4回転については飛ぶ前から駄目だと見て取れた。その後の3Aで飛べそうなスピードを出したので気持ち的に盛り返したのかこれなら飛べるからやろうと切り替えたのか、いずれにせよ見ている側としてはあまり気持ちの良いものでは無い作為を感じてしまったことが残念。更に最後のコンビネーションスピンがカメラが動くほど移動していたのにGOE+2以上というのはいかがなものかと思う。
ロンバルディアから着実に点数を落としてきているのが日本人選手らしいといえばそうなのだろうが色々迷走していると感じさせる演技だった。シニアGPFの唯一の選手になりそうなので体調管理には気を付けてください。


そんな波乱の中3位に入ったのはミーシャ・ジー。4回転を3本4本飛ぶ選手とそう変わりない点数が出た。女子の時も感じたが欧州のジャッジは自分の世界を表現できる選手を評価する傾向にあるのだなと感じた。
ミーシャについてはこの構成を実行しミス無く演技をする限り何も言う事は無い。更にこの演技を深めて五輪に向かって欲しい。

 

この試合の回転不足判定は他の試合の1段階甘めといった感じ。URはセーフでDGがURになるといった採点になっている。そんな甘めの採点に宇野やサマリン・ヴィンセントはかなり救われた。しかしそんなサマリンも表彰台から漏れてGPFがなくなってしまった。ヴィンセントについてはPCSもかなりガタガタになってしまっているので構成を落とすことも本気で検討したほうがいい。転倒や着氷の際に足をひねっているみたいなところがいくつもあって見ていてかなり怖い。次の五輪も十分狙える年齢だけに無理はしすぎない方がいいと思う。

高難度化して転倒が増えるのは理解できるのだが演技そのものに響いてグダグダしてしまうと競技として成立しているのかと疑問を感じてしまう。だからこそ基礎点を下げてある程度歯止めをかけたいのだろうがそれ以上に拡大するGOEが更に不安をあおる。この試合だけ見ても全体的に甘目採点は理解できるもののそのGOEが本当に妥当なのかという点には首をかしげざるを得ない。せめて回転不足・エッジエラーについてはどの試合どの選手にも共通の認定にしてほしい。振り回される選手が可愛そうだ。あとは両足などの完全なミスへのGOEのばらつきの統一。プラス要件での相殺は軽度のものについては認めてもいいが打ち消してはいけないミスはあるかと思う。GOE幅を拡大するならこういう事象にはこういうGOEが確実につくという基準をしっかりと定めてからにしてほしいと改めて希望する。

眠気との闘い―――フランス杯SPざっと感想

土曜休みだったので女子シングルから男子シングルまでぶっつづけ観戦。途中でyoutubeが切れてしまったので非常に焦りました。久しぶりの長時間にペアのあたりから眠らないまでも数十秒くらい記憶がなくなる箇所がちらほら。でも上手い選手の時はそうならないんですよね。上手さの中には人を引き付ける何かも含まれているのかもしれない。長丁場だったので今回はメモを取らずに観戦。感想は男子シングル後寝て起きた後に書いています。

高難度化した男子に比べ完成度勝負になってきている女子シングル。それが崩壊と言って良いほどミスが多い試合となった。その後のアイスダンスやペアでもミスが多くこれは氷が悪いのかと心配になる位だった。しかし男子は後半グループはまずまずの演技を見ることが出来た。GPSも終盤に来て良い演技を見ることは良いことだ。FSでも是非良い演技を見せて欲しい。

採点は女子の時から全体的に回転不足とエッジエラーが甘めだった。男子もその流れだがこれまでのGPSと比較するとPCSも高めに感じる。CS等を見ても傾向として欧州の試合の方が点が伸びる。PBを出したいなら北米より欧州に出場する方が有利かもしれないが最終的に点数で競った場合を考えると差がつきすぎるのはどうかなと疑問に思う。GPFは日本になるがさてどちらの採点に近いのだろうか?

NHK杯からの連戦となった白岩は先週とは打って変わって良い滑りだったと思います。上位陣がかなりミスりましたのでクリーンな演技が光りました。ジャンプが年々低くなってきている事が気になりますし2Aは相変わらずおっかないですがそれでも良い笑顔で自分らしさをアピールできたと思います。こういう良い演技を繰り返すことと滑る際にもう少し膝下を伸ばす意識が高いとPCSももっと上がってくると思います。TESはトップでしたし良い位置で滑れますのでFSでもPBが出せるよう頑張って欲しいです。

三原はコンボが壁に近くなりすぎて途中で降りたみたいになってしまったのがもったいなかった。ただそれを除いてもやはりこのSPは駄目だろう。白岩が彼女の魅力を伝えるプロで評価を高めたのに対して合わないという点だけを強調してしまう作りになっている。三原は基本動き方や体の使い方(特に上半身)が緩い。その彼女がラテンのカチっとした動きをしようとすると型にはまり切れないだけではなく振付だからやっています感が強く漂ってしまう。それがむしろジュニア女子のような未熟な印象を与えてしまっている。五輪シーズンで評価を受けることが大事ですので柔らかさや温かみといった彼女の良さを強調するプログラムに今からでも変更したほうがいいと思う。

 

1位 ハビエル・フェルナンデス 107.86 TES60.00 PCS 47.86
点数が出たとき思ったほど伸びなかったなと思った。欧州の試合だったしPB近くは行くかと思ったのだがそこまでの発狂は無かった。
プロトコルを見てもGOEは演技からすれば妥当だと思われる数字だ。そうなるとスピンの基礎点が劣る分やはり110は難しいのだなと感じてしまう。
それにしてもスペインジャッジの自国愛は強いなぁ・・・
個人的にはフェルナンデスのチャップリンは悪くは無いけどそこまではまっているとは思いません。動きは確かにチャップリン的なんですが何となくパロディ感が漂ってしまうんですよね。オールド映画のイメージではでしたらカペラノのEXの方が雰囲気が出てますし、チャップリン感はキーガンの方が近い。動きや演技は上手いのですがそれがかえっていかにもチャップリンを演じています的な印象に受け取られるかもしれない。ショーでやったら受けそうですが評価という点ではどうかなと言う感じです。
ただステップ中の片足を曲げてくるくる回る辺りなど確かな技術が無いとあそこまで魅せることはできないだろうな感心します。

 

2位 宇野昌磨 93.92 TES 48.91 PCS 46.01 -1
演技を見たあと良くても90点出そうも無いなと思った。差は4FがDGでなかったこととコンボのセカンドでURを取られなかったことに加えPCSが2点ほど高かったためだ。まぁ回転不足は比較的甘い採点だったのでそれで救われたのかもしれないがステップでもあれだけスピードが出てないのにPCSが下がらないことが非常に不思議。
インフルエンザ後と言う事の様なので全体的に体が重そうな滑りだった。

 

3位 アレクサンドル・サマリン 91.51 TES50.98 PCS40.53
演技後のやってやったぜみたいな表情が面白かった。この高難度構成を大きなミス無く演じきったという気持ちの表れだったろう。ただTESについては速報値から7点近くダウンし90点を超える程度で落ち着いた。これは4LzでURを取られたためだが宇野の転倒と違っておそらく+GOEがついていたことからそれも無くなった事が大きかったのだろう。
一方でPCSはここまで出るかと思った。37~38位かなと思っていたので・・・宇野が46出たのも下位選手に割と出してしまったからと言う事もあるかもしれない。大柄で動きも映えるが滑りの滑らかさという点ではまだまだといった選手だ。高難度が飛べたからという点でSSを上げたり他の4項目につられてTRが上がるのは違うだろうと思う。まぁ欧州の選手だからやったぜと覇気を見せた若者に思わずご褒美をあげてしまったかもしれないが、かつてのコフトゥンのように大きな大会に来てがっくりする姿は見たくないのでその辺りもう少し上手くやって欲しいと思う。


4位 モリス・クヴィテラシヴィリ 86.98 TES48.98 PCS39.00 -1
今年最も伸びている若手では無いだろうか?相変わらず4Sと4Tの区別が難しいのだが、飛び方については言及しないルールのようなのでまぁ良いだろう。3Aとコンボは非常に良かっただけに4Tでの転倒はもったいなかった。ためが少なく綺麗な着氷の選手なので今後に期待している。上背もあって足も長いのに持て余していない感じが好ましい。スピンはしっかりレベルを取ってきている。ただキャメルはあまり上手くない。ジャンプを安定させたらキャメルの強化をお願いしたい。

 

5位 アレクセイ・ビチェンコ 86.79 TES46.29 PCS40.50
NHK杯からの連戦で心配していたがジャンプは4Tでちょっとシェイキーになった以外は非常に安定していた。ベテランなのにすごい。
演技のこなれ具合もNHK杯より良かった気がする。ステップのウキウキ楽しい感じが非常に良かった。ただしレベルは取れていない・・・この辺り多少ジレンマがある。上体の動き不足か3連を認定されていないのかそれともターンの左右が認定されていないのか、演じることを中心で良いとは思うが取れるならばせめて3は取っておきたいので改良を願いたい。
そしてPCSが40を超えた。後半3項目はあの楽しく滑るさまが評価されていると思うので自分に合ったプログラムをさらに良くしていって欲しい。

 

6位 ミーシャ・ジー 85.41 TES43.13 PCS42.28
4回転がないので80点台半ばからなかなか点数は伸ばすことができない。ただノーミスを繰り返してPCSはかなり上がってきている。
引退を考えている選手であるので構成的に無理をする必要はないし自分の世界を見せるという魅力を伝えるという意味で今の男子シングルにあって第一人者であるかもしれない。
ただ個人的にはあまりひげは好きじゃない。

 

ヴィンセントは高難度2つ回転不足+コンボ無しで点数を伸ばすことができませんでした。PCSも36となかなか厳しいシニアの壁に当たっています。高難度を1つにして演技をまとめて着実に成長する過程をとってもいいとは思うが五輪シーズンなので博打的になってしまうのでしょうか?その辺りがもったいないです。

そしてファイナルの可能性があるアーロンもジャンプミスが響いてかなり困難な状況になってしまった。ただファイナルがダメでも全米で巻き返し代表入りを獲得するためにはここでいい演技をしておきたい。ぜひ気持ちを切り替えて頑張って欲しい。

米露大戦!?―――GPFへの道

今季のGPF出場者は堅いなぁ、なんて思っていた自分を殴りたい。そうだよ、順当なGPS・GPFなんて過去無いんだよ。と言うことでおそらくは予想もしてなかったメンバーによる戦いになりそうです。

4戦終えた時点で可能性のある選手を見ていて思った。

 

これもしかしたらアメリカvsロシアになるんじゃね?


かなり低いですがアメリカ3人・ロシア3人という可能性もあるのです。それを自国選手のための招致したはずの日本で開催するとなったら何とも日本スケ連に皮肉な結果になります。女子もかなり厳しい状況ですので今頃ひやひやしているかもしれません。


とりあえず現状を纏めておきます。

 

確定 
ミハイル・コリャダー 3位ー1位 26ポイント

現在確定しているのはコリャダーのみ。次点が2-4位22ポイントのブラウンでおそらくこれを下回るポイントでの進出は無いでしょう。ブラウンもフランス・スケアメの結果によっては可能性もありますがこれまでの上位が順当に表彰台に乗ってしまうと難しくなります。

 

<現在15ポイント獲得>
ネイサン・チェン
宇野昌磨
セルゲイ・ヴォロノフ

次戦4位以上でGPF進出、5位でもいける可能性は残る。

 

<現在13ポイント獲得>
ボーヤン・ジン
アダム・リッポン

2位以上で進出確定。3位は組み合わせによって進出できない場合も有り


<現在11ポイント>
アレクサンドル・サマリン
マックス・アーロン
アレクセイ・ビチェンコ

1位で確定。2位は駄目な場合もあり。

9ポイントの選手も可能性が無い訳では無いが1位になるのは難しそうなので割愛。

 

アメリカ3人・ロシア3人になるためにはフランス杯で1位2位をアーロンとサマリンが占め宇野が5位以下になる&スケアメでリッポンが2位以上ネイサンとヴォロノフが4位以上でボーヤンが表彰台から漏れた場合。そうなるとネイサン・アーロン・リッポンとコリャダー・ヴォロノフ・サマリンの対戦になる。

 

もっともかなり難しそうな条件である。現実的に考えるとアメリカ2人・ロシア2人に日本と中国の6人になる可能性が高そうだ。

 

ただ確実そうな予想をして全く当たってこなかった今シーズンを振り返ればまだ波乱があるかもしれない。悪いことは起こって欲しくないが突然確変して上位に名乗りを上げる選手が現れるのはうれしい。そういった喜ばしい驚きを目にすることを楽しみにあと2週観戦していきたい。

ベテランという名の戦士たち―――NHK杯FSざっと感想

初のスマホによるライスト観戦でした。

youtubeさえもスマホで見るのは初めてだったので当初はなかなかたどり着かず・・・検索の仕方を悩むこと5分、検索しても出てこなくて更に悩むこと10分・・・結局ツイッターでスケカナの時にリツイートしたアドレスから飛んでようやくたどり着くことができました。
1/3サイズの画面は荒く輪郭もぽやぽやしていてTESカウンターの数字は1以外は判別できず・・・それでも回転不足や両足着氷もわかる程度のは見れたので良かったです。
当初は5分おき位にトイレの前でこっそり見ることを繰り返していたのですが、案外人通りが多く、最後の4人の時はもう堂々と見てしまいました。

 

1位セルゲイ・ヴォロノフ 30歳、2位アダム・リッポン 28歳、3位アレクセイ・ビチェンコ 29歳という平均年齢29歳の表彰台はソチ以前を含めても最高齢では無いでしょうか。この高難度時代にあっても自らのスタイルを貫いた者達による勝利だったと言えます。本当におめでとう!

 

ヴォロノフがPBを出してトップになったとき、頭に浮かんだのは「無良、君が今やるべきはこれなんだよ」と言うことでした。背伸びしすぎないで出来る可能な限り高い構成を組み着実に実行すること、スピンステップでできる限りレベルを確保すること、この2つ。そこまで高いGOEが付かなくても若干着氷が乱れても今まで長きにわたって世界で戦ってきた実績もあるのだからこの2つさえしっかり行えればある程度の点数は出るはず。構成に悩みながら演技するのでは無くこれと決めた構成とプログラムをしっかりとやりきること、PBの高さから言ってもそれが出来れば3枠目には入れる可能性は高くなる。どうかこのヴォロノフの姿から戦い続ける勇気と力を受け取って欲しい、そう思った。
そう感じさせるくらいヴォロノフの演技は力強く意思の通ったものだったと思う。若手には出せない魅力がここにある、演技後両手を上げて観客に応える姿に目頭が熱くなった。初GPS優勝、本当におめでとう!!

 

リッポンは4Lzを着氷して非常にうれしそうだった。明らかに回転不足な着氷だったのでその部分のマイナスは仕方ないだろう。しかし「着氷した」という事実はその後の演技に良い意味で作用したと思う。SPの遅れを取り戻して表彰台に上った。まだ1戦目であることからファイナルの可能性もある。五輪の代表を掴むための戦いもあることから良いアピールになったのでは無いか。
レベルも全て4で揃え特に得意なスピンでは多くのGOEを得た。自分の強みを大いに生かすこれもベテランの戦い方だと思う。次戦はスケアメでネイサンやボーヤンもいるが3位に入れればファイナルの可能性も高くなる。是非頑張って欲しい。

 

そして3位にはビチェンコが入った。1本目の3Aの着氷が乱れても直後の3Aをしっかりコンボに出来たと言う点が表彰台の確保と言う事に大きく作用した。ミスを後に響かせないこと、それはいつの時代のフィギュアスケートでも大事なことだ。相変わらずレベルは取りこぼしているしGOEはそんなにつかないがそれでも3位に入ったと言う事は大きい。フランス杯は連戦だしフェルナンデス・宇野・アーロンやサマリンとファイナルに進むにはなかなか厳しいアサインだが怪我などに気を付けて頑張って欲しい。

 

表彰台からこぼれ落ちたのはブラウン。4回転を回避し安全策で表彰台確保を狙ったが得点源の3A2本失敗しREPとコンボ不足を招いてしまった。この時代守りに入っては駄目なのだなという結果かもしれない。
ファイナルはフランス杯の結果に左右されそう。フェルナンデスと宇野が1位2位を占めてくれないと微妙になるかもしれない。4回転はともかく3Aを確実に成功させる必要があるのでその調整をしっかりして欲しい。

 

NHK杯でファイナル当確者は出ませんでした。羽生というカリスマ選手がいない戦いとなったことで改めてフィギュアスケートとはどんなスポーツなんだろうと考えさせられたりもします。4回転バンバン見ることも興奮しますが、個性あふれる演技をじっくり堪能することもやはり大きな魅力であると感じます。羽生を除く日本男子選手はそのどちらについてもまだもう少し力が必要なのかなとも感じたりもしました。今回NHK杯に出た二人もその他の選手たちも代表を争う上でいろいろ参考にして欲しいなぁと思います。

幾つになっても意思を失わなければ戦い方は各々にある、それが今回のNHK杯男子シングルで得た大きな感想となりました。また今後の楽しみが増えたいい試合だったと思います。参加した選手の皆様お疲れさまでした。この経験を踏まえた次戦を楽しみにしています。そして不本意な棄権となった羽生もまた一つ経験をしたと思って次に進んでください。

 

より高く飛び立つために―――羽生結弦NHK杯WDに

午後1時過ぎだったかようやく「羽生棄権」の報を目にしほっとしました。

 

おそらく羽生は4Sと4Tが飛べれば表彰台には乗れる、GPFまで4週間あるからそれまでには回復できて戦えると思っていたのだろう。その考えは理解はできるしその意識こそが羽生結弦だと思う。それでも今回に限っては棄権して良かったと思いたい。なぜならば怪我をしてしまったからではなく怪我をしてもまだ試合を考えられる状態だったからだ。

骨折などの重傷だったらその場で棄権しただろう。そこまでの怪我だったら五輪出場さえ本当に危ぶまれただろう。しかしそこまでひどくはなかった。羽生が望んだとおりやろうと思えばやれないほどではない状態で済んだ、それは不幸中の幸いだったといえる。しかし医者としてはやれるかもしれないが「確実に悪化させる」ことが見える状態だったからドクターストップを掛けたのだろう。五輪という最高の舞台を前に「悪化させた怪我」のリスクを負うべきではない。五輪の金メダルと引き換えるにはGPF五連覇は妥当ではなかったはずだ。

とりあえず今持ってしまった怪我をできる限り直すこと。その上で改めて体を作り直すこと。今回については前日に熱を出したという状態でそこまでもそれほどいいジャンプを飛べていなかった中4Lzというジャンプに向かってしまったことが良くなかったのだろう。制限された練習時間の中でどんな風に体を作っていくのか改めて検討するいい機会になったと思ってほしい。

 

GPFがなくなり1月半時間ができた。カナダに戻って治療しながら全日本に向けて再スタートになるだろう。

ポジティブに考えれば、GPFから全日本まで2週間という過酷スケジュールはなくなった。フェルナンデスもGPFがなくなったことから手術明けのオーサーへの負担も少なくなった。けがの治療を必要とすることから練習や試合ばかりを考える張り詰めた緊張感から多少解放された。改めて自分の考えを整理する時間をとれた。試合から離れることでマスコミ対応の時間を減らすことができた・・・・・・五輪という大舞台を前に悪いことばかりではないと思う。

医者からストップをかけられ涙したという羽生。何を感じて涙したのかはわからないが色々な思いがあったのだろう。それをすべて経験として次につなげていくことができる選手だと思っている。より高く飛ぶためには一度しゃがむ必要もあるだろう。今はその時間なんだと思って回復を第一に考えて欲しい。その上でさらに高みを目指すためにどうすべきか検討しその力を蓄えて大舞台に向かってほしい。

昨季もインフルエンザで不本意な棄権があったが2戦目のワールドで最高の演技ができた。全日本に出場出来れば五輪は2戦目だ。昨季できたことが今季もできないはずはない。平昌で金メダルを、その思いで今の苦難を乗り越えて欲しい。

 

 

それにしても・・・昨日テレビで羽生の転倒シーンを見て以来私も右足首に違和感を感じるようになってしまった。8年ほど前に右足首にひどい捻挫をしたのですが今でも何かあると出てくるんですよね・・・フィギュアスケーターにとって捻挫は良くある怪我なのでしょう。本当に過酷なスポーツだなと足首をさすりながらNHK杯の動画を見ています。どの選手もそういった痛みからできるだけ離れていますように、今痛みを持っている選手には早く回復しますように、改めて願っています。