つれづれなるままに・・・

日々の思ったことを綴っていきます。

時間が足りない ―――スケートアメリカFS感想

大山式が憎い・・・何故あの絶妙な位置に・・・

仕事が忙しい季節になりました。
GPS男子シングルをリアルに見れそうなのはスケカナだけ。NHK杯ですら見れそうにありません。でもBSは録画できないので何とか地上波でお願いしたい。

 

1位 宇野昌磨 279.34 FS1位 190.19 TES 100.11 PCS 91.08 -1
3クワド成功&優勝おめでとう。ただJOでましになったように見えた着氷がすべていまいちなものに戻っていました。あれはもう直せないのか、直すつもりがないのか。着氷できればいいっていう考え方はトップ選手じゃないと思うんだけど・・・
FSはたぶん他の振付師の要素が入っているのでSPよりは昨年までのプログラム印象がないのは好ましいです。一つだけ気になるのは両腕を持ち上げて手をだらんとするのが何度もあるんですが・・・なんかキ○ンシーみたいだなといつも思ってしまいます。あまり意味のある振付ではなくどちらかと言えば右腕が暴れないように左も添えているだけみたいなのでもう少し音楽に合わせた動きにした方がいいと思います。


2位 ジェイソン・ブラウン 268.38 FS2位 182.63 TES 92.61 PCS 90.02
素晴らしい演技でした!もともといいプログラムだと知ってしましたが本当に素敵だった。
4TのUR判定は残念でしたがスピードを殺さず飛んだため流れもあって成功したかと思ってしまった。ロンバルディア、USクラシックと試合をこなしてきた成果が出てきていると思います。更に滑り込みを深めて4回転がクリーンになれば1クワドの最高記録が出そうな印象です。
正直に言えばPCSはブラウンが上にすべきだったと思います。TRが宇野が上とかありえないでしょう?
3位から2位に上がったことでファイナルの可能性が高くなりました。NHK杯まで1月以上空きますのでもっと進化したプログラムにしてほしいです。
4S入れるかも的な記事が出ていますが本当ですか?

 

3位 アダム・リッポン 261.43 FS3位 174.11 TES 89.25 PCS 85.86 -1
JOからプログラムを変えてきました。ほとんど時間がなかった割に転倒以外はまとまった演技だったと思います。
4回転はLzではなくTにしてきました。回転不足がないという点ではTの方が良いのかもしれないですが軸曲がりをみるとまだ時間がかかりそうだなと思います。
リッポンの演技は男性的という印象ではないので好みがわかれると思いますが私は結構好きです。スピンの時の女子選手のようなラインを出せるのはこの人くらいでしょう。
世界観はまとめられているので後は滑りこんでより深い演技にするのと4回転ジャンプを安定させることかな。
それにしてもリッポンは透けていないといい演技ができないのだろうか・・・

 

4位 セルゲイ・ヴォロノフ 245.28 FS5位 166.60 TES 86.00 PCS 80.60
上位3選手だけは大盤振る舞いだったPCS。ヴォロノフには渋いなぁという印象です。
それでもしっかりジャンプをまとめて165点以上を獲得しました。SPに転倒がなければ250超えてたと思うともったいない。
それにしてもエッジが怪しい3Fが入ってなぜ3Sがないのか?
しっとりとした音楽に乗せた演技が今のヴォロノフに非常に似合っている。
衣装もシックでいいですがなぜ手袋はグレーなのかが気になりました。

 

5位 ボーヤン・ジン 245.08 FS4位 172.15 TES 95.15 PCS 78.00 -1
高橋大輔の「道」を思い起こさせる演技だった。しかし高橋が「演じている」のに対してボーヤンは与えられたプログラムを楽しんでいるという印象だった。
5位となったことでファイナルの可能性はほとんどなくなったがかえって良かったと思う。ボーヤンに必要なのはジャンプを入れた滑り込みだ。昨季よりずっと良くなったスケーティングと内容の増えたプログラムその折り合いをつけるのはそれしかない。
一つ気になったのはジャンプの着氷角度が昨季より鋭角になっていること。内容を濃くし振付を増やしたことで十分な助走をとれなくなったのだろう。その為4Lzを転倒し4Tが回転不足を取られた。高跳び型ジャンパーのボーヤンには十分とは言えなかったのだろう。
これをクリアするのは滑りこんで慣れるしかない。そしてそれができるようになれば、恐ろしい存在になる。そういう期待の持てる演技だった。

 

6位 ナム・ニューエン 239.26 FS7位 159.64 TES 82.70 PCS 76.94
ジャンプが2シーズン前のレベルにまで戻ってきた。成長期のトラブルはとりあえず峠を越えたのだろう。
その先を目指すなら如何すべきか考えどころだろう。一つ一つのエレメンツを高めるか、スピードをつけるか、より高難度を目指すか。ただ今回はとりあえず復活を印象付けるには十分な成果だったろう。
久々にらしい笑顔が見れたことが非常に良かった。

 

7位 マキシム・コフトゥン 230.75 FS6位 163.32 TES 88.40 PCS 75.92 -1
結果的に230はキープするところがやはりコフトゥンといいたいところだがPCSが危なくなってきている。正直昨季からこの数字がいつまで保てるかなと思っていた部分があるのだが第1滑走だったせいもあり7点台半ばにまで落ちてしまった。そもそもジャンプが偏っているし、FS後半は反時計回りにぐるぐる回るばかりになるしスピンもレベルを落としがちだから仕方がないともいえる。
2種クワドはもう普通になってしまった今これ以上を目指すのならさらなる高難度を目指すしかない。しかしそもそも3Fが入れられないし3Lzも3Loも苦手だ。そのコフトゥンに別の4回転といっても無理があるだろう。だとするならばあまり好きではなさそうなスピンの強化とつなぎを強化し助走の少ないジャンプを飛ぶ必要がある。このままではいけないと危機感を持ち自分で何かしようと考える強さが必要なわけだが・・・
ただ昨日のSPからとりあえずFSをしっかり滑り切ったことだけは良かったと思う。今後はミスが出ても引きずらない後に響かせないことができればまだ上位にとどまれる。飛べるジャンプは確実に、ミスが出ても切り替える余裕を持てる練習をしてほしい。

 

 


順位予想はボーヤンが抜けてリッポンが入った感じになりました。
点数予想は合計は大体合ってたかな?1位が270超え表彰台が250超え、ニューエンが240いかない辺りは予想通りでした。
今はGPSでも表彰台に250点必要な時代になりました。SPが85前後FSで165前後必要になってくる。多種クワドをある程度の確率でおりるか、1種でミスのない演技をするかが必要になってますますシビアな世界になってしまいました。見ているほうもハラハラ感が増しているわけでこちらもなかなかしんどい世界です。
それにしても3クワドで220近くとった羽生はすごいなぁ、と宇野の点数を見て思う。ただ高難度を飛べばいいわけじゃない、でも飛ばないと始まらない、それがボーヤン・宇野・ネイサンがしていることだろう。そしてそれを受け止めようとするフェルナンデス・チャンとそれをさらに上回ろうとする羽生とどういう展開を描くのか、更に今シーズンが楽しみになった開幕戦だった。